半人前看護師が思うこと

このアプリをどのように使用するべきなのか不明だが、とりあえず、自分の考えていることをそのまま記録として書いていこうと思う。

まだまだ新人だが、出入りが激しい部署で就職して1年がたった。
その間、いろんな患者にあった。
たとえば、アルコール依存症で毎回救急車で運ばれて、その度に挿管され、死にたいからはやく退院させろと騒ぐ人もいれば、手術後の夜だけうちの病棟だけですごし一晩過ごしてすぐに普通病棟へ出る人、今にも亡くなりそうな人、小さい子供がいるのに全身に癌がある人、100歳のおばあちゃん・・・。

患者をとりまく環境も人もまた多様である。
毎日寝巻きやタオルをもってお見舞いに来てくれる家族がいる人、クレーマーな家族がいるひと、家族が一人もいない人、結婚はしていないけど内縁のパートナーがいる人、家族がいても誰一人見舞いに来ない人、家族がどこにいるのかも分からない人、離婚して離れ離れになった子に会いたいと泣く人。

私には家族がいて、きっと私が倒れたら、すぐに駆けつけてくれる人がいる。
そして病院での費用もきっと何もいわずに払ってくれて、心配してくれる人がいる。そのことがなんとありがたいことなのだろうと思うようになった。

当たり前が 当たり前ではない。そのことが分かったとき、幸せのハードルが下がる。そして人は自分がいかに恵まれていたか、良い環境にいたのか痛感する。

「分かる」までに行くには、周りにそういう人がいて、目の当たりにしたか、自分が当たり前と思っていたものを無くした時かだろう。

そういう面で私は多くの患者と家族を見れる立場で、当たり前をなくす前にに気づく機会が多いからラッキーかもしれない。

幸せのハードルを下げると、何もかもがありがたいと思えるようになる。好きではなかった父も、どういう人であっても存在してくれること、日本に生まれたこと、ご飯が食べれること、住む場所があるところ、安心して毎日過ごせること、仕事があること、そして今こうして生きていられること。

そうと分かっていても、目の前のことに感情が揺れてしまうのは常なのだが、幸せのハードルを低くして、日々の小さなことに感謝できる人でありたいと思う今日この頃である。