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PreとPostとは?


そもそもPreとPostって?

こんにちは。
PreとかPostはよく皆さん使っていると思います。
例えばお店の新規オープンの前に新人店員の動きをチェックするためにテストでオープンしますよね。そのことはPre-Open(プレオープン)と言ったりします。野球はオープン戦というけど、ラグビーやサッカーなどリーグ戦が始まる前の練習試合のことをPre Season Match (プレシーズンマッチ)と言ったりします。
逆に次の総理になる候補などはポスト〇〇(〇〇は現総理)などと言ったり、野球のリーグ戦が終わったら日本ではPlay Offと言いますがメジャーリーグではPost Seazon (ポストシーズン)と言ったりします。
つまりPreには前・Postには後という意味があるようです。

音関係におけるPreとPost

音関係にもPre Postの関係はあるのですが・・・やることに対しての意味合いがちょっと違う感覚なんです。配信などでいわれるプリフェーダーとポストフェーダー・・・AUXで出力するする音になります。これが音楽制作と配信などで感覚が若干変わります。まぁやっていることはほぼ一緒のように感じますがここでは配信にに関するPre FaderとPost Faderについてお話ししたいと思います。難しい話のように感じるかもしれませんが簡単に言いますと
前のブログののマイナスワンの話の続きみたいなものです。

では・・・配信でのPre Faderとは?

そこそこハイレベルな配信で使われているのが「プリで送ってください」「ポストで送ってください」というのがよく言われます。いわゆるマイナスワンを中継先にどう送るか?な話です。テレビ(特に報道の中継はプリにサブのディレクターのカウントなどが送られます。この写真でいうと一番右下のマイクがディレクターがカウントを送るマイクになります。)

説明マイク=ディレクターが使うマイク
弊社ではこのマイクを現段階ではミキサーを通さないでAIに直結にして送ることにしています。

つまりPre Fader(プリフェーダー)は送りっぱなしの音声になります。
昨日のブログを例えにして、MIX Aのフェーダーを上げました。
MIX Aのモニターコントロールも2時くらいに開放しています。
=つながった時点で先方に音が送られています。
音も一定の大きさで送るので一度決めたら強弱の心配がありません
つまりチャンネルのフェーダーの上げ下げ関係なくAUXの送りを決めてしまえばいいのです。図解するとこのような感じです。

チャンネルフェーダー関係なくプリは上がっているのでAUXには音が送られていますが、マスターの方はチャンネルフェーダーが上がっていないので音は送られていません。
フェーダーを上げたら送られます。


故障の少ないアナログミキサーはこの機能ができるものが多いです(上位機ならポストもありますが)

YAMAHAのMG16というミキサーはPFLという機能でモニタリングも可能です
PFLとははプリフェーダーリッスンの略です。
またこのミキサーにはプリとポストのアウトもあるアナログミキサーです。

なら・・・ポストフェーダーとは?

ポストは基本チャンネルのフェーダーとAUXのアウトが連動してる。
と言った方が分かりやすいかなと思います。
ポスト設定しているAUXのフェーダーを上げておけば、チャンネルのフェーダーを上げればAUXにも同じ音が行きます。
図にするとこんな感じです。

もともとポストの音も操作上は上がっていますが、チャンネルのフェーダーと連動して音が送られるというイメージです。


つまり前段階の話は先方に送りたくない、聞かれたくないというときにこのポストフェーダーというのは役に立ちます。
またマスターフェーダー連動なので音の大きさはマスター次第。この音だけ大きくして頂戴ということは非常に難しいです。
ミキサーでもこの機能があるものとないものでそこそこお値段も変わってきます。

behringer社のFlow8 小さい個体だけどプリ・ポストができるミキサー

ではどっちがいいの?

ほんとうにこれはどちらでもいいと言えばいい。よくないと言えばどちらも弱点はある。一長一短なものです。例えば出演者同士が仲いいとか、特に裏表無い環境の配信です。というならプリフェーダーで流しっぱなしでいいと思いますが・・・スタジオの音を先方に聴かれたくない、難しい出演者なのでやりとりがちょっと面倒でこちらの声を聴かれたくないとか複数のZOOMアカウントを運用するときなどはポストの方が扱いやすいかもしれません。

弊社のミキサー ZOOM LiveTrak L8 は?


プリフェーダーしかできません。が制御はそれなりに簡単に出来ます。
(MIXアウト部分にあるモニターフェーダーをオフにすればいいです。
ただレベルは覚えておいてくださいね。)

この写真の右側3つがセンドのフェーダーに値するものになりますがチャンネルのフェーダーやマスターフェーダーとは連動しませんので音のレベルは覚えておく必要があります。

難しい言葉の余談

以前、ベテランエンジニアの先輩に「AUXセンドオフして!」と言われて「はい!」と返事しましたが・・・
というかプリだからセンドオフしっぱなしじゃないか?と放置して別の作業していると・・・先輩が「センドオフできていないぞ?」
と言ってくる。
いや「センドオフしてますよ」と私
「言っている意味わかるか?センドオフだから送るのを止めるんだよ」と先輩
「先輩、send offって送るという意味ですよ。」
「え?そうなの?センドオフは送るのを止める意味だと思っていた」
ということでたまにこういう間違った英語が時々出てくることが映像の世界は多いです。
多分こういうこと言っているんだろうなという先輩のニュアンスを読むのも後輩の仕事になることがよくあります。これが業界では一番気を遣うところです。仕事以前の悩みどころがここにあります。

StudioKでこのミキサーを触って配信してみませんか?
お問い合わせお待ちしております。