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東大国語再現答案

かつおぶし(@study_blue0201)です。東大国語2024に関して再現の声がそれなりに届きました、が、Twitterに自分の字を載せるのもな、と思ったのでここに書いていきます。ちなみに本番はそれなりに詰めて書いていた記憶があります。要素を納得いくまで書かずに落ちたら後悔すると思っていたのですが、今考えたらもうちょっとラフでよかった気がします。

1⃣評論(出典/「時間を与えあう」小川さやか)
(1)掛け売りをする事で貧しい消費者も自分を贔屓にしてくれるため、行商人も得意客や販売数が増え、仕入れ先から優遇されたり自身の緊急時の金の確保先となる利点があるから。
(2)タンザニアの人々は掛け売りを市場交換と贈与交換を一律で考えるため今代金が払われていなくても支払期間を与えただけにすぎず、支払いの事実は存続するから。
(3)商人側に客から代金が払われず商売上の計算が合わずとも、ツケに対する返礼、困難時の値下げ交渉などにより贈与交換の次元で計算は見合っているということ。
(4)掛け売りにおける交渉では、互いの事情をくみとりツケを設定するために、商売上での代金支払いという面において判断を誤ろうとも、二者間の間では助けたり助けられたという感情が残るために、支払い延長とそれに対する返礼が行われることになるということ。(119字)
(5)a曖昧 b憤 c拘泥

2⃣古文(出典/讃岐典侍日記)
(1)ア 長年、宮仕えをしなさる御心づかいの比類ないすばらしさ
    ウ お会いしたいと思い申し上げますが
    オ このようにして自分の心から弱っていけよ
(2)作者が早く出仕したいという様子で参内するのは情けないことだということ。
(3)作者が出仕を断るために行おうとしている出家の機会を見計らっているということ。
(4)作者が堀川天皇の事を慕うばかりで鳥羽天皇に出仕したくないと自分本位な態度でいるから。
(5)しみじみと堀川天皇との昔を思い出させる喪服だと思うと、涙があふれて喪服の袂が乾く暇もないことだよ。

3⃣漢文(出典/書林揚觶)
(1)b 一時的に快楽を選択する
    d 丘山のように大きな利益
 e 偏屈だとはいっても
(2)本を書き論理を立てていくには必ず言わなければならないような言葉が根本にあるということ。 
(3)季節や時間などのように日常的なものとして、疑われ厭われることなく受け入れられていたというありかた。
(4)時代が下っていくごとに本を書く者が自説ではなく他人の考えを盗用して書くようになり無価値な本があふれるようになったこと。

4⃣(出典/「クレリエール」菅原百合絵)
(1)外国の言葉を理解し表現しようとすることの難解さは、その言語に習熟することにより軽減されるが、母語のように自分の感覚として言語を取り入れることはできないということ。
(2)母語とは違うニュアンスを持つ言語を知り、世界に新しい枠組みが与えられたことで今まで生きていた世界に対して違う視点が持てるようになったということ。
(3)母語では自分に近い言語だからこそ想像に堪えない自らの瑕疵や心の深くにある思いが、自分とは少し離れた外国語を通して不意に表現されるということ。
(4)自分を日常的に束縛する母国語ではなく、他人行儀な外国語によって真の自分を見つめ直すことは清々しいものではないが、ありのままの自分に気づき受け入れる一歩となるから。

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