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螺蛳粉(タニシ麺)食べてみた

みなさまは「螺蛳粉」をご存知でしょうか。

「〇〇粉」というと、中国では米粉(mǐfěn)のことで、米を原料とした細長い麺、日本でいうビーフンを指します。そして肝心の螺蛳(luósī)ですが、これはなんと「タニシ」です。あの、河に住んでいるタニシのことです。

つまり、直訳すると「タニシビーフン」。聞くだに戦慄する名前ですね。といっても、タニシは直接食べるわけではなく、ダシを取るのに使われるだけです。他にはタケノコやキクラゲ、落花生などの具が入っています。

螺蛳粉はもともとは広西チワン族自治区・柳州市の郷土料理で、どういうわけか近年の中国で大流行になっている食べ物の一つです。街中には螺蛳粉の店があちこちにできているのを見かけます。また、新型コロナウイルス禍に見舞われた際の中国では、ECサイトを通してインスタントの螺蛳粉が大量に売れたそうです。

そんな螺蛳粉ですが、個人的にずっと食べるのを避けてきました。名前が持つインパクトと、螺蛳粉の店を通りかかるたびに感じる、少年の頃に川でタニシを捕まえた時と同じ生臭さにどうしても抵抗を覚えていたからです。

しかし、せっかく中国に住んでるんだし、これだけ流行っているものを食べないでいるのもどうかと思い、決意して食べてみることにしました。あの抖音(Tiktok)に100万のフォロワーを持つインフルエンサー、シブルナさんも激推していることですし。

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というわけで、インスタントの螺蛳粉を買ってきました。こちらです。

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きれいなパッケージです。李子柒という、中国の伝統料理を紹介するYouTuber・インフルエンサーの人がプロデュースしたものであることを、Twitterで教えていただきました。儲かってそうでいいですね。

袋を開けたら、こんな内容物が入っていました。袋が8つ。多いな。

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裏面の説明には、まず粉(ビーフン)を8分間茹でていったんザルにあげ、スープと具材を入れ一緒に煮ろとあります。とりあえずその通りにやってみたら、街中で嗅いだあの臭みと同じ匂いが漂ってきました。換気扇と窓は全開にしてあります。

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少しの時間煮たら器に開け、残った調味料や具材をあらためて入れます。写真が絶望的に下手すぎて全然おいしそうに見えないですが、ともあれ完成しました。

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そして、恐る恐る食べてみた感想。

「辛い! 臭いっていうか、辛い!…… あれ? でも意外とおいしい!」

口に入れるとまず臭みを感じるよりも先に、スープの色からもわかる辣椒(唐辛子)の辛さが舌と喉を刺激してきました。これ、臭い料理じゃなくて辛い料理だ。

そして食べているうちに、その臭みが適度に辛さで中和されて、ちょうどいい具合に食欲をそそるものになっていることに気がつきました。どうしよう。うまいかもしれん。

考えてみれば中国には、クセの強い食材に大量の調味料(主に辣椒)をぶち込んで、無理矢理おいしいものに変えてしまうような料理が結構あります。川魚とか、蛙の肉なども煮たような調理法で出されることがあります。そうか、螺蛳粉そういうものの一種として楽しめばよかったのか。何事も食べてみないとわからないものです。

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そんなわけで、流行りの中国フードを克服しました。また一歩中国トレンドクリエイターに近づいたぞ。

他にも気になっている中国の食べ物などがあればご一報下さい。食べてレビューしてnoteのネタにします。

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