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本棚ーなんども読むnoteー

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読みながら涙が出たnote、ニヤニヤが止まらなかったnote、誰かにおすすめしたいnote。本棚に並べておきたいnoteたち。
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2019年8月の記事一覧

『モモ』は傾聴とリーダーシップの書だった | きのう、なに読んだ?

『モモ』を久し振りに再読した。 『モモ』を初めて読んだのは小6の時。中学入試の面接の待ち時間に読む本を買おうと、書店で偶然手に取ったものだ。以来約40年、大切にしてきた。今も本棚のトップポジションに置いてある。 この物語の世界では、人々はゆったりと生活を楽しんでいた。世間話をし、自然に親しみ、子どもたちは空想にふけっていた。しかし、時間泥棒がいつのまにか人々の間に忍び込み、「時間を節約して貯蓄しましょう」大キャンペーンを成功させる。お店は回転率を高め、働く人は分刻みのスケ

スタートアップにおけるNo.2の価値とは。

No.2というと「トップに続く2番目」という印象を持ちますが、どちらかというと創業者の不得意な部分をすぐ横で支える気骨のある人材という方がスッと腹に落ちますし、本noteでは以後こちらの定義をベースに話をしていきます。 そして、そういったNo.2不在が故に、「事業」と「組織」の両輪を高速で回さないといけないスタートアップというフィルターを通すと、そのアンバランスが故に会社として突き抜けきれずにもがき苦しんでいるスタートアップを、よく身近に感じるようになりました。 これは一

犬猿の仲になったり、争い事が発生した関係について

今回は「争い事」に関するお手紙が届きましたので、答えていきたいと思います。 このお手紙の他にも ・大人同士の争い ・気が合わないんだけど顔を合わせなければいけない ・「嫌われること」をすごく恐れてしまう とか、そういう悩み事は多かったりします。 まず、どんなに気をつけていたとしても「不仲」って発生する問題だったりします。たとえばなんですけど、インスタとかSNSでですね、ご飯の写真を載せるとするじゃないですか。そしたら、「なんかいつも豪勢な食事ばかりで、それは私に対する

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本が売れた先にあるもの

事象に触れ、心象が生じたときに書きたい衝動が生まれるのなら、それは今だ。書きたくなるのはいつも祭りのあとであり、一人きりになった時だ。噴き出る心象の重量でその場を離れられなくなる時だ。 昨夜、ジュンク堂書店大阪本店にて、『読みたいことを、書けばいい。』発刊記念トークイベントとして、著者の田中泰延さんとわたしのトークショーを開催していただいた。 イベントタイトルは、 「ベンチがアホやから野球ができへん。 編集者がおらんかったら本ができへん。  編集者 今野良介 全仕事」

優しさと想像力がほしい。書籍出版! #あとがき公開

いよいよ、初の自著『それでも母になる 生理のない私に子どもができて考えた家族のこと』が発売となります! どきどき。どきどき。 「わたしの選択と家族のかたち」をテーマに、私自身の妊娠・出産・子育ての記録をリアルタイムで書き残しながら、身近にいる人たちに話を聞いて書きました。 家族ってなんだろう? 母になるって? 結婚、出産、不妊、生と死、性転換、里親、特別養子縁組……。 そんな、普遍的なテーマの、大きな記号的な言葉の中にある、「たった一人」の小さな物語たちです。

一生続けたいことがあるから

何かを一緒に始めることができたら、同期。 そこに同じ夢を見ることができたら、同志。 その夢に対して、切磋琢磨できたら、戦友。 僕はそう考えている。 そして、僕は、いつしかこう思うようになる。 一生、この仕事に関わっていきたい、と。 新人ナレーターの駆け出し時代、テレビ番組を見ながら、「自分ならどうやって読むだろう?」と考える。アーティストでも、クリエイターではない僕には、待っている時間は無限にあった。 「独りの時間は、自分を育てる時間」だと、僕は自分に言い聞かせた。魂を

悲しいときに泣いて、楽しい時に笑うということ

私はとても涙もろい。 涙もろいというか、泣き虫というか… とにかく悲しくても感動してもすぐ泣いてしまう。 反対に、楽しい時はすぐ笑う。ものすごく笑う。 でも、日常生活で「すぐ笑う」という特徴はわりと好意的に受け止められるけれど、「すぐ泣く」はそうじゃない。 すぐ泣く人は、『感情を抑えられない人』みたいな目で見られる。 だから私は、そんな自分が恥ずかしかった。 ずっとコンプレックスだった。 * 実は、「自分の機嫌を自分で取る方法」と「ご機嫌に過ごせる習慣」について考え