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心が動いた記憶

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日々感じたことを言葉にして表現する練習。心が動いたことを、そのままにしないように、書きたいことを書きます。
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#写ルンです

ルーツを、つくっていく。

ルーツを、つくっていく。

第二回 言葉ギャラリーのテーマは「道」。

この一年間、
ずっと一緒に過ごしてきた解釈を、
あらためて作品にすることにしました。

今、もがいている人。
なんとなく目の前にモヤがかかっている人。
がんばりたいのに、がんばれない人。

そんな人に届けたい解釈。

「あのとき、こうだったから、
今があるよなあ。」
いつか、振り返る日がやってくる。

今、ここでもがく理由は、
今、ここで歩みを進める理由

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人生初のショートカットが教えてくれたこと

人生初のショートカットが教えてくれたこと

脚は、階段の高さを憶えていた。
扉の重さは、今日初めて知った。

待ち合わせの場所。
ここで、何度も見た彼の後ろ姿をなぞる。
傾けた首の角度まで鮮明に。

胸がきりりと痛んで、
まだ好きだということを認める。

湧き上がってきそうなそれを
ぐっと押し込んで、
ずんずんと歩みを進めた。

感傷的になっている時間はない。
美容院の予約時間が迫っている。

今から、人生で初めて
”ショートカット”にする

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#49 ご機嫌はもらえる。だから、ご機嫌は贈れる。

#49 ご機嫌はもらえる。だから、ご機嫌は贈れる。

「自分で自分の機嫌を取れてこそ大人だ」
この言葉にずっと悩んできた。

小さい頃から、ご機嫌斜めになりがち(写真は、真顔かふてくされている…笑)で、すぐ顔に出てしまう。大人になってからは、そんな自分が出てこないように押さえつけてきたけれど、いつか失敗してしまうという恐怖があった。

当たり前のことを当たり前にできる「ふつうの人」でいるために、ものすごいエネルギーを使ってきたとおもう。

どうすれば

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覆いをとった”ほんとの気持ち”〈言葉の企画2020 第三回 前編〉

覆いをとった”ほんとの気持ち”〈言葉の企画2020 第三回 前編〉

「ほんとに ”しっと、したい。” のかな?」

誰かの一言に、こんなにドキッとしたのは久しぶりだ。全身の汗腺が一気にひらき、冷や汗を放出する。

図星、だった。

まるで、嘘がバレた子どものようにバツが悪い。
表面的に、好きな表現にしただけだということを見抜かれていた。

「表現」の前に「本質」。
わたしは、向き合いきっていなかった。

「言葉の企画」に参画した理由にタイトルをつける、という今回の

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居場所について。「笑いに変える力」を信じる理由

居場所について。「笑いに変える力」を信じる理由

今の私を見てくれている人は、「人前で話すのが苦手」「友達をつくるのが怖い」と言っても、信じてくれないかもしれない。

新規の営業や転職活動の面接を「たのしい」なんて言っていて、初対面の人の中にもおよそ溶けこめる。積極的にじゃないけど、SNSでつながった人と会ってみることもできる。

今は。

「自分をひらきたい」とおもっている。
まだまだ自分を知らないと気づいて、過去を整理してみることにした。

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#48 譲れているか、というモノサシ

#48 譲れているか、というモノサシ

自分の調子をはかるモノサシがある。

混んでいる電車で、立つことを選べているか。
エスカレーターで乗り合わせそうなとき、先を譲れているか。
会話の中で、相手の話を先に聴けているか。

そっと、胸に手を当てて確かめる。
自分のためだけの、おまじないのようなもの。

***

「もっと余裕を持って」
ずっと言われてきたことだった。

何かに夢中になると、まわりが見えなくなる。自分のことも見えなくなるか

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向きあう姿勢〈言葉の企画2020 第二回〉

向きあう姿勢〈言葉の企画2020 第二回〉

その機会をどれだけ豊かにするかは、
準備にかかっている。

待ちに待った「言葉の企画」第二回。
ゲストは、テレビ朝日のプロデューサー。
「あいつ今何してる?」ゴールデン番組の企画者。

この3行で、感動は保証されていると思っていた。
愉しくてたまらないはず、と。

でも。
前回の講義終了後が熱々だったのに対して、今回は冷たかった。
その事実に戸惑って、さめざめと泣いてしまった。

ああ、振り返りた

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#43 やっていなかったことは諦めていたことではない

#43 やっていなかったことは諦めていたことではない

失敗が失敗となるのは、「諦めた瞬間」だという。「諦める」とは、どうすることを指すのだろう。
途中で辞めること? 目標やゴールに達することができないと決めること?

あきら‐める
1.【諦める】 《下一他》とても見込みがない、しかたがないと思い切る。断念する。 「夢を―な」
2.【明らめる】 《下一他》事情・理由をはっきり見定める。

「断念すること」であり、「明らかにすること」でもあるのか。

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#41 私の興味は、誰かの「好き」から始まる

#41 私の興味は、誰かの「好き」から始まる

期待して行ったイベントが、全然楽しくなかった。何百もの出店者が集まった手づくり系のイベント。好きなジャンルのイベントで、規模も大きいのに、なぜワクワクしないのだろう。

考えながら歩きまわって、気がついた。
出店している人たちが、私からは楽しそうに見えなかったのだ。

「見てもらえて嬉しい!」「もっと知ってほしい!」という熱量が、感じられなかった。魅力的かもしれない商品よりも先に、売っている人たち

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#39 やってもらったことが原体験

#39 やってもらったことが原体験

"やったこと"と"やってもらったこと"
どちらが記憶に残るだろう。

前職の先輩と話をしていて、
「原体験って、
やってもらったことだと思うんだよね」
と彼女は言った。
やったことなんて覚えていない、と。

考えてみれば、そうだなと思う。
「あの時こう言ってもらったおかげで」
と言ってもらっても、大概は覚えていない。

一方で、この人のおかげということは
とても鮮明に覚えている。

聞き書き甲子園

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#38 決めたことを口にする前に

#38 決めたことを口にする前に

決めたことを伝えるまでに
自分がどのように決めたかを
振り返るようにしよう。

一度発した言葉は、もとに戻せない。
引き受けられるかどうか
決めてから口にしよう。

それが、責任を持つということだ。
責任なく思ったことを口にするのは
雑談であり、遊びであり
互いにそういう時間として
そこにいるときにしよう。

今どういう時間か、確かめよう。
近しい人だからこそ、
そして自分のためにも
分からないま

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#36 選ぶことに疲れてしまう訳

#36 選ぶことに疲れてしまう訳

悩んだ末に「これでいいや」と
投げやりに決めてしまうことがある。

決めはじめは、
たくさんの選択肢にときめき
じっくりと時間をかけて
検討しようと意気込むのに、
気づけば疲労困憊。

何もかもどうでも良くなって
えいや!で決めてしまう。

こんなこと、よくある。

有給中、時間があるので
熟慮して決めること
の面白さに気づいた。

評価項目と基準を決めて
比較検討することは、
「自分で決めた」感

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#35 ”やさしさのやさしさじゃないのよ”の豊かさ

#35 ”やさしさのやさしさじゃないのよ”の豊かさ

誰かと話をしているときに、
ある言葉の意味を
辞書で確かめることがある。
ある言葉の定義について、
確認し合うことがある。

それは、認識を合わせるために
必要なことだ。

でも、ことばの意味って
辞書に載っている範囲に
おさまらないこともあると思う。

糸井重里さんが、今日のダーリンで
ぴったりな表現をされていた。

矢沢永吉は、いまじゃなくて、若くてギラギラして
「金がほしい」と言ってる時代か

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#34 書くことは、自分を愛すること

#34 書くことは、自分を愛すること

高校3年生のわたしは、
書くということをこう表現した。

私にとって「書くということ」は、そのときの感情をずっと大切にするためのものだ。感情をそのまま言葉にするなんて、私にはできない。でもそれを自分で確かに「書いた」のなら、その感情はいつまでたっても、そしていつでも、自分の中に大切に持ち続けることができるのだと思う。たとえそのとき「これだ」と納得していなくても、「書きたい」と自分自身が強く思ったこ

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