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気象データアナリストとは|需要や仕事内容、役立つ資格・育成講座、給付金受給方法について紹介

こんにちは。スキルアップAI編集部です。近年、さまざまな業界や業種においてデータの有効活用が注目されています。その中でも気象データは業種業界を問わずに有効活用できるデータの1つです。しかし、気象データは扱いが難しく、適切に扱うためには専門的な知識を必要とするため、特に産業界においては、まだ十分に活用されていない状況です。

このような状況を踏まえ、気象庁と気象ビジネス推進コンソーシアムでは、「気象データアナリスト」を育成できる講座を認定する制度を創設しました。
そこで本ブログでは、主に以下4つの内容について紹介していきます。

  • 気象データアナリストの仕事内容

  • 気象データアナリストを目指す方法

  • 気象庁認定の育成講座の概要

  • 育成講座の給付金受給方法

また、給付金の受給方法や講座の内容については、オンライン説明会でもご案内しています。約1時間で、給付の条件や申請までの手続き、給付金対象講座の内容などを詳しく解説!参加は無料なので、ぜひお気軽にご参加ください。


気象データアナリストとは

気象データアナリストとは、気象データの知識とデータ分析の知識をもち、気象データとビジネスのデータを分析することによって、企業が抱える問題の解決や新しいビジネスの提案をする人材です。

気象庁では、以下のように定義しています。

気象データアナリストとは、企業におけるビジネス創出や課題解決ができるよう、気象データの知識とデータ分析の知識を兼ね備え、気象データとビジネスデータを分析できる人材です。
気象庁「「気象データアナリスト育成講座」の認定制度について」より引用

気象データアナリストは、一般的なデータサイエンスの知識に加えて、気象データ特有の専門知識についても理解している必要があります。
例えば、スーパーやコンビニにおいて「商品の売上データ × 気象データ」を分析することで、天候や気温による売れ行きを予測することが挙げられます。アイスは〇℃以上になると売れるという過去のデータを用いて、販売促進に役立てるのです。

このように気象と人の購買行動は密接な関係にあります。データから各業界と気象の関係性を分析することによって、ビジネスに新しい価値を見出すことが気象データアナリストの役割です。

気象データアナリストの需要

近年、膨大な気象のデータやビジネスのデータが毎日収集・蓄積できるようになったことや、AI技術が発展したことにより、企業は気象データをビジネスに活かせるようになりました。
しかし、気象データには、「初期値と予測モデルに不確実性が含まれる」という特徴があります。そのため、気象データは取り扱いが難しく、適切に扱うためには専門的な知識が要求されます。

さらにそのデータをビジネスに活かすためには、確率・統計の知識とデータ分析手法の正しい理解や、ビジネスフレームワークの活用、リスクや利益の観点で課題を発見する力など、非常に幅広い知識とそれらを活用できるスキルが必要です。

現状はそれらの知識やスキルをもった人材が不足している状況です。気象庁が調査した「気象情報・気象データを利活用していない理由」でも、30%の企業が専門的人材の不足を理由として挙げています。

出典:気象庁「気象データの利活用状況に関する調査結果の概要

また、気象庁が調査した気象情報・気象データの利活用についての結果を見ると、67.8%の企業が、気象データを用いた分析を行わず、経験と勘をもとに商品・サービスの変更を行っていると回答しています。

出典:気象庁「気象データの利活用状況に関する調査結果の概要

先述した通り、気象庁は気象データアナリストを育成するための「気象データアナリスト育成講座」を認定し、企業の従業員が「気象データアナリスト」としてのスキルを身につけ、即戦力として活躍できる人材を増やすための制度を創設しました。

このことから、気象の専門的な知識に加えて、データサイエンススキルや課題を発見するためのビジネススキルなど、幅広い知識をもった気象データアナリストの需要は今後も高まっていくことが予想されます。

気象データが社会に与える影響

気象の影響を受ける業種は全体の6割以上になるといわれており、気象データは業種業界問わずに有効活用できるデータの1つです。特に気象の影響を受けやすい交通・運輸業、流通業、製造業、農業、そして観光業では、気象データを活用できる場面が数多く存在します。

例えば運輸業界などでは、気候による視界の悪化や路面の凍結を予測して運転者に情報提供したり、航空機や船での運行計画の最適化を図ったりしています。
そのほかにも、省エネ運用管理や、労働者の熱中症防止などへの活用、販売量実績などの要因分析、他社商品との差別化、品質管理、病害の減少など気象データの利活用によってさまざまなビジネス上の効果が期待できます。

気象データアナリストの仕事内容

気象データアナリストの主な仕事として以下のような内容が挙げられます。

1.クライアントへのヒアリング

クライアントがどのような問題を抱えているかなどをヒアリングします。また、気象データやビジネス上のデータを用いて、リスク・利益・社会的責任の観点からどのように課題を解決できるかを考案します。

2.データの収集、整理、分析

クライアントのビジネスデータや気象データを収集・整理し、分析します。各種気象データの特徴を理解した上で、それらを駆使しながらどのように課題を解決するか検討し、仮説を立てます。
その上で、顧客が理解しやすく、意思決定に役立つ形式で結果を示すために、分析結果を可視化します。

3.モデルの開発と評価

集めたデータをもとにモデルを作成し、その精度を評価します。この段階でプログラミングスキルや統計学の知識が必要です。

4.施策の実行

開発したモデルに基づいて、具体的な施策を考案し実行します。データの収集と分析が重要な要素です。実行前のベースラインと統計的手法やデータ分析を用いた比較により、施策の効果や影響への妥当性を評価します。

5.結果報告

評価と分析の結果をクライアントに報告し、持続的な改善を促進するためのフィードバックを行います。効果のあった施策は継続的に行い、PDCAサイクルを回すための提案をします。

気象データアナリストの2つのメリット

気象データアナリストのメリットは、以下の2点です。

  1. データ分析の専門家として重宝される

  2. 企業の売上向上や業務効率化に貢献できる

それぞれのメリットについて解説していきます。

1. データ分析の専門家として重宝される

気象データアナリストになることで、データ分析の専門家として重宝されるというメリットがまず挙げられます。
ビッグデータを分析することは、企業の競争力の向上に不可欠で、気象データもその一つです。気象データからビジネス上の課題を解決することで、競争力の向上に貢献できます。

ビッグデータの時代において、気象データとビジネスデータを紐付けて企業活動に活かせる人材が少ないという現状があるため、気象データアナリストになればデータ分析の専門家として重宝されるでしょう。

2. 企業の売上向上や業務効率化に貢献できる

また、気象データアナリストになることで、企業の売上向上や業務効率化に貢献できるというメリットもあります。

気温、降水量、季節などの気象の変化は、売上を大きく左右します。そのため、これらの気象データをうまく使うことで、ビジネスに大きな利益をもたらすことができる可能性があります。

実際に気象データの利活用をしたことで実感した効果について、売上向上や販売機会ロスの削減などの成果がみられています。そのほか、クレームの低減やムダ作業の軽減などの回答もみられました。

出典:気象庁「気象データの利活用状況に関する調査結果の概要

気象のデータを分析してビジネスに役立てることによって、売上向上や業務効率化に貢献できます。

気象データアナリストになる方法

気象予報士試験に合格する必要がある気象予報士などとは違い、気象データアナリストになるために、取得必須の資格などはありません。しかし、気象の専門知識、数学、統計学、データ分析手法、機械学習、プログラミングなど幅広い知識やスキルが必要です。

そのため、専門学校に通ったり認定講座を受講したりすることによってスキルや専門知識を身につける必要があります。

給付金を活用して講座を受講できる

気象データアナリストになるための講座は、給付金を活用できるのも大きなメリットです。

気象データアナリストを目指すために必要なスキルを網羅的に学べる「気象データアナリスト育成講座」は、経産省の管轄する「第四次産業革命スキル習得講座(Reスキル講座)」の認定および気象庁の管轄する「気象データアナリスト育成講座」の認定の両方を受けた講座です。

参考:気象庁認定の「気象データアナリスト育成講座」一覧

Reスキル講座に認定された講座のうち、厚生労働大臣の指定を受けた講座は、受講者に受講費用の最大70%を支給する「専門実践教育訓練給付金」の制度を利用できます。一定条件を満たすことで、料金の最大70%が助成されるため、負担する金額を最小限に抑えることが可能です。

専門実践教育訓練給付金とは|受給条件や講座・資格一覧、申請方法をわかりやすく解説

気象データアナリストに役立つ資格・スキル

ここでは、気象データアナリストに役立つ資格・スキルを紹介していきます。

おすすめの資格

先述した通り、気象データアナリストになるための必須資格はありません。しかし、気象データアナリストを目指すために取得しておくと役立つ資格はあります。以下は取得することで、就職などで役に立つ可能性が高い資格です。

データサイエンスでは客観的にデータを分析して、数学的な根拠をもって問題を解決するスキルをもっている必要があります。そのため、特に統計検定はおすすめ度が高い資格です。転職活動でも高く評価される傾向がある資格であるため、取得しておくといいでしょう。

おすすめのスキル

気象データアナリストを目指すには、以下のようなスキルを身につけておくと、より就職などで役立つでしょう。

  • 消費者心理学

  • 行動心理学

  • 機械学習

  • Python

大量のデータをコンピュータに取り込んで分析を行うには、何かしらのプログラミング言語が必要になります。Pythonは機械学習に適したライブラリが充実しており、利用者が多いことから質問や情報共有の場が豊富にあります。このような理由からPythonのスキルを習得しておくのがおすすめです。

【気象庁認定】スキルアップAIの気象データアナリスト育成講座のご案内

スキルアップAIでは、「気象データアナリスト」としてのスキルを身につけることができる気象庁認定講座を受講者のレベルに応じて用意しています。

Python未経験からはじめる「気象データアナリスト」コース

<講座概要>

  • オンライン講座(eラーニング形式)料金:
    627,000円(税込)188,100円(税込)
    条件を満たすことで最大438,900円お得!

  • 訓練期間 :18ヶ月

講座詳細・お申し込みはこちら

本講座は、前提知識不要で「気象データアナリスト」としてのスキルを身につけることができる18ヶ月間のプログラムです。本講座では、まず機械学習に必要なPythonスキルや数学などの基礎知識を習得します。その後、気象データの知識や、気象データを分析する方法、気象データを活用して新しいビジネスを創出するためのスキルなどを学びます。

基礎から学べる気象データアナリスト実践講座

<講座概要>

  • オンライン講座(eラーニング形式)料金:
    440,000円(税込)132,000円(税込)
    条件を満たすことで最大308,000円お得!

  • 訓練期間 :12ヶ月

講座詳細・お申し込みはこちら

この認定講座は、「気象データアナリスト」としてのスキルを身につけるための12ヶ月間のプログラムです。本講座では、気象データの知識だけでなく、気象データを分析する方法や、気象データを活用して新しいビジネスを創出するためのスキルを学びます。

気象データアナリスト育成講座の給付金の受給方法

​​上で紹介した2講座は経済産業省「第四次産業革命スキル習得講座」(Reスキル講座)の認定講座であるため、一定の条件を満たすことで、給付金を受給できます。
給付金の申請手続きは、大まかに以下のような流れです。

受給の方法や流れの詳細については、以下の記事で詳しく説明していますのでチェックしてみてください。

専門実践教育訓練給付金とは|受給条件や講座・資格一覧、申請方法をわかりやすく解説

また、給付金や対象の講座について直接話を聞きたい方向けに、オンライン説明会を開催中です!参加は無料なので、ぜひお気軽にご参加ください。

気象データアナリストの求人

気象データアナリストは商品の需要予測や販売促進、物流の効率化などにおいて不可欠な職種です。よって、さまざまな求人サイトで多数の求人募集があります。また、幅広い知識と高い専門性が求められるため給料も高い傾向にあります。

気象データアナリストに関するよくある質問

気象データアナリストに関してよくある質問と、それに対する回答を紹介していきます。

Q. 気象データアナリストとは何ですか?

気象データアナリストとは、気象データの知識とデータ分析の知識をもち、気象データやビジネスデータを分析することによって新規事業創出や課題解決に貢献する専門家です。

Q. 気象データアナリストになるには?

気象データアナリストになるためには気象の専門知識、数学、統計学、データ分析手法、機械学習、プログラミングなど幅広いスキルを習得する必要があるため、一連の流れでこれらの専門知識を学習できる認定講座を受講する方法がおすすめです。

Q. 気象データアナリスト育成講座の補助金はいくらですか?

一定の条件を満たすことで、料金の最大70%が助成されます。例えばスキルアップAIの「Python未経験からはじめる「気象データアナリスト」コース」は627,000円(税込)(1期187,000円 2期275,000円 3期165,000円)であるため、最大438,900円が助成されます。

「気象データ講座」受講者インタビュー

本ブログで紹介した「気象データ講座」を含む講座セットを受講した方にインタビューを行いました。少しでも興味をもった方は、ぜひチェックしてみてください。

まとめ

気象データアナリストの需要は高まっており、気象庁も「気象データアナリスト育成講座」を推奨して人材を確保する動きをしています。気象データアナリストを目指すメリットとして、データ分析の専門家として重宝されること、企業の売上向上や業務効率化に貢献できること、給付金を活用して講座を受講できることが挙げられます。

「気象データアナリスト」としてのスキルを身につけ即戦力として活躍したい方は、ぜひ本記事を参考にしてみてください。

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