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「殺し屋たちの店(「殺人者のショッピングモール」)」 - 叔父と姪、背水のサバイバル計画

★★★★★

なんというか、概要とメインビジュアルに漂うレオン風味に惹かれて観ました。ほぼ一日という短い時間に起こる派手なサバイバルアクションを軸に、過去の様々な回想を差し挟んで解き明かされていく真実。一気に観れてしまう全8話です。一見破天荒な世界観のようで、次第にイ・ドンウク演じるジンマンの深い人間味が見えてくると俄然面白さが増しました。死神でも妖怪でもないけれど抜群にかっこいいイ・ドンウクも堪能できます。キム・ヘジュンとのバランスも絶妙。

大学生のチョン・ジアン(キム・ヘジュン)は叔父のジンマン(イ・ドンウク)に育てられました。ある日突然、そのジンマンが自殺したという連絡を受けるジアン。そして彼女の前に幼馴染のぺ・ジョンミン(パク・チビン)が現れます。

葬儀のあと、ジンマンの口座にとんでもない金額が振り込まれてきて驚くジアンですが、その後ジョンミンとともに農業用ホースの販売をしていたはずの叔父が実は殺し屋向けに武器のオンラインショップを営んでいたことを知ります。そして突然たくさんの殺し屋たちがジアンを狙って襲撃してくるのです。唐突に始まる壮絶すぎる銃撃戦。しかし実はジンマンが周到にジアンを鍛えてきたおかげで彼女は秘めたサバイバル能力を発揮し応戦していきます。ジンマンの建てた倉庫に逃げ込んだジアンとジョンミンですが、そこにあったのはとんでもない施設で…。

冒頭から謎の戦闘シーン、さらにいきなりイ・ドンウクが死んでいるので出鼻を挫かれる感じがありましたが、この「どういう状況か分からない」感じと洗練されたアクションシーンに引き込まれました。とにかくスピード感が抜群。そしてジアンが結構闘えるというのが、想定できる設定ではあるもののとても良いです。闘えるヒロイン。後半になるとなぜこんな風に戦闘に対応できるのかが明かされてきて、なかなかグッときました。初見の印象は井上真央に似てる、でしたが、キム・ヘジュンて「ク・ギョンイ」の滅茶苦茶
クレイジーな彼女ですね。今後も楽しみな女優さんです。

そして最初から死亡しているとは言え、物語のメインを張るのは当然イ・ドンウク。寡黙だが能力が高くて静かに姪っ子を守り続けてきた孤高の男。これがまた激ハマりでした。いやかっこいい。渋いおじさま系の俳優さんでも合いそうな役ですが、直球イケメンのイ・ドンウクがやることでどこかアメコミのようなファンタジーみのある独特の世界観に磨きがかかっていました(原作は未読なのですが、ジンマンの外見の特徴的には全く違うタイプと聞きました)。

なんとなくこのテのサバイバルものって背景が弱かったり戦闘にウェイトがありすぎて他が安っぽく感じることも多いイメージなのですが、この作品は回想にも大きく時間が割かれていて、それぞれのキャラクターもしっかりと描かれているのでストーリーに重量感がありました。文字通り見応えのある一本。個人的にラストシーンのイ・ドンウクが、とてもイ・ドンウクっぽい表情に見えて好きです。

続編もあるのかな?と思ったり。いずれにしろ面白かったです。



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