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資本論から

資本論とは
 労働者の余剰生産力を貨幣に置き換えて、資本家の財産とするシステムが資本主義である。

人間が一日生きていくのに必要なのは
 2200kcalの熱、1.5Lの水。
 これだけです。
 これを得るために必要な労働力以上のものは、全て資産家の『財』として蓄積されていく。

馬鹿が減れば崩壊するのが資本主義
 資本主義というのは、『馬鹿』が一定数いることで成り立つシステム。
 世の中にお金持ちは多数いるが、彼らは労働者が自主独立して、貨幣を介さずに物々交換で生活するようになれば、真っ先に死ぬ。
 それに気付いていない『馬鹿』が多ければ多いほど、資本主義はきちんと回る。

【馬鹿・莫迦】
 知能の働きが鈍いこと。利口でないこと。また、そういう人。 「―とはさみは使いよう」(使いようによっては役に立つの意)

馬鹿に馬鹿だと気付かせないための手法
 もっとも簡単なのが差別階級を作ること。
 奴隷、黒人、穢多・非人、ヒスパニック。20世紀までに繁栄した資本主義国家で、差別階級を作らなかった国家は存在しません。

賢ければ賢いほど生産性は上がる
 犬を使わずに狩りをする狩人と、犬を使って狩りをする狩人、どちらがより多くの食料を得られますか?
 馬や牛を使って農業を営む農家と、全て手作業でやる農家、どちらがより多くの食料を得られますか?

欲望は果てしないが故の資本主義のジレンマ
 資本家が自分の手の届く範囲の『馬鹿』から、よりたくさんの労働力を搾取するためには、馬鹿を少しだけ賢くする必要がある。
 労働者の余剰生産力を金や財として蓄積していたはずの資本家(投資家)は、医療、風俗、エンタメ、称賛、権力のために、その資本を吐き出した。
 これら人間の根源的な欲求を満たすためには、結局、労働者を援助し、賢くするしかなかったのである。
 古代ローマは、奴隷が自分たちが奴隷であることに気付いた瞬間、崩壊した。
 ここから学んだことが、マルクスレーニン主義におけるロシア革命である。

労働者がストライキを起こせば資本家は死ぬ
 2200kcalの熱、1.5Lの水を個人が一日で生産できるようになれば、資本家は必要ない。

 農業大国フランスでストライキが起こりやすく、日本で起こりにくい理由がこれです。
 食料自給率が122%になれば、フランス並みにストライキが起こります。
 企業は困りますね。
 だから資本家は本能的に食料自給率を上げたくないし、労働者は本能的に食料自給率を上げたい。

200年早かった共産主義
 1847年に提唱された共産主義は早すぎた。
  2200kcalの熱、1.5Lの水を個人が一日で生産できるようになっていなかったからね。

資本主義は人類の発展に資本家が必要だと主張する
 確かにそうだった。
 余剰生産力を財として集約し、必要な分野に投資する役割が、資本家、古くは王や貴族、殿様にはあった。

2200kcalの熱、1.5Lの水を労働者が生産できなかったのはなぜか
 馬鹿だったからです。
 労働者が中途半端に賢くなれば、資本家は必要だと思う分野に投資できなくなるからね。

労働者が自分に必要だとおもう分野に投資できる社会
 ■食料
  ・犬+自然
  ・土地+奴隷
  ・貴族+農民
  ・資産家+労働者
  ・労働者+大型機械
  ・ロボティクス(未来)
 ■熱
  ・薪
  ・石炭or石油
  ・原子力orソーラー
  ・軌道エレベーター発電(未来)

 数十年以内に、cal的には、全人類を満たせるようになり、労働者は個人で余剰生産力を持つことができる。それをどこに投資するのかを個人で決める。
 クラウドファンディングやオンラインサロンは、その予兆である。
 ただし、『数十年を生きられないと思っている誰か』『希望を持てない誰か』が抵抗勢力として、この実現を阻む。
 日本では特に顕著ですねえ。

マサイ族がスマホで高等教育を受けられる時代
 ネットとスマホで人類は賢くなった。
 日本は今のままの教育システムだと、スマホを使って日本の義務教育より遥かに高度な学習をしている20年後のマサイ族に負ける。

懸念すべきは温暖化
 人類すべて、100億人が余剰生産力を持つ時代になった場合、懸念すべきは大気中の熱総量の増加による温暖化である。
 化石として地中や海中に眠っている、シェールガス、メタン、石油、石炭、ウランを掘り出し、熱に変換する。
 100億人が余剰生産力を持った時に、温暖化にならないはずがない。
 これを是正する方法は、温暖化税以外にない。
 近未来に国連加盟国すべてで導入されるでしょう。
 されなかったら第3次世界大戦だよ、マジで。
 アインシュタイン曰く、第4次世界大戦は、人類は石とこん棒で戦うだろう。
 北朝鮮が核ミサイルの開発に成功した時点で、資本主義は崩壊に向かっている。

結局は人類オタク化計画
 
オキシトシンとドーパミンとセロトニン。
 いまのところ、人間の幸せはこれで解決する。
 強すぎるこれらは麻薬となるが、適切な量のこれらは人間の幸福において、最強であることが分かっている。
 人間の幸せが脳内で完結するのなら、空想で多幸感を得るオタクはもっとも省エネである。
 要するに人類オタク化計画は水面下で進行している。

あとがき
 
資本論 (まんが学術文庫)を読んだ感想です。

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