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工学系研究科一般教育科目の数学 対策方法【東大院試対策】

こんにちは。

Submarine Rider です。

今日は東京大学大学院 工学系研究科の大学院試験の鬼門、
工学系数学の具体的な対策についてお話ししたいと思います。

前回お話ししたとおり、短期間で院試対策を万全な状態にするには
効率を重視しないといけません。

私は正直、時間が足りない院試期間でした。
しかしながらそれでも合格点へ充足したのは、
徹底的に効率を重視した対策を行ったからだと考えています。

●対策科目を絞る

短期間で工学系数学の対策を効率よく行うには、まずはじめにどの大問を対策するか決めてしまうことです。
大問6つから2つだけ解ければ良いんです。
学部での(遠い記憶の中の)授業を思い出し、比較的手のつけやすかった分野をリストアップして対策の優先順位をつけましょう。

例として、私が選択した分野は
・微分方程式
・複素関数論
・フーリエ解析・ラプラス変換
のみでした。

具体的な勉強の流れについて以下で紹介します。

●まず過去問を解いてみる

対策する分野を決定したら、何よりも先に問題を解いてみましょう。

敵を知らないことには攻略法は見えてきません。

全く手が出せなくてもいいので、何も見ずに一通り、とりあえず解いてみる。
一見無駄に思えるこの作業があるかないかで大きく変わってきます。

自分がスタートラインで何を理解していて、
そして何を理解していないのか。

敵を知ることで己をも知ることができるのです。

ちなみに過去問は
http://www.t.u-tokyo.ac.jp/soe/admission/general_past.html
から入手できます。

●公式・暗記事項を書き出す

つぎに、対策する分野の基本的な公式・暗記事項をノートに書き出し、
いわゆる「公式集」を自分で作成します。

毎回教科書や学部での授業プリント等を見直してもいいのですが、
アクセスに時間がかかる上、往々にしてわかりにくいことが多いです。

必要事項をなるべくわかりやすくかみ砕いた「辞書」を作成しましょう。

この時点では、教科書で太字になっている程度の基礎公式のみを
書き出せば十分
です。

応用的な内容は後から付け足します。

●模範解答・「公式集」を見ながら過去問を解く


今度は、作成した公式集・模範解答を見ながら過去問を解きます。

相手は東大といえども、院試の数学で出される問題はある程度パターン化しています。

勉強の本質としては良くないのですが、単純に試験に合格することが目的ならば、それぞれの問題への解法を身体に覚えさせてしまうことが一番効率が良いです。

そのために、解答・公式を見ながら各問題の解法の流れを確認しましょう。

ちなみに、模範解答は
http://utengmath.blog.fc2.com/
のサイトで購入できます。
少々お値段は張るのですが、
将来に向けた投資としては非常に有益だと思います。
費用対効果は抜群です。友人と共同購入しても良いでしょう。
(ちなみにこの解答について私は全く関係ありません。ただの紹介です。)

●何も見ずに模範解答を再現する

今度は、同じ問題に対して、解答・公式を一切見ずにその日のうちに模範解答を再現します。つまり同じ問題を一日に2回解くわけです。

効率を求めた勉強においては、
インプット1に対してアウトプットが最低でも2
である必要があると考えています。

解答や公式を見ながらの勉強は所詮インプットでしかありません。
インプットした情報をその日のうちに一度アウトプットすることで、
1日の勉強を定着させます。

インプット1に対してアウトプット2、と言いましたが、
2回目のアウトプットは次の日の一番はじめに行います。

次は、実際に私が行った1日の勉強のスケジュールを説明します。

●数学の勉強スケジュール

基本的に過去問演習を中心とした勉強スケジュール(一例)です。
戦いの中で成長するスタイルです。

・一日目
  ▸数学30年度(解答・公式見ながら
  ⇒数学30年度(何も見ずに
  ⇒公式集への必要事項書き込み
・二日目
  ▸数学30年度(何も見ずに
  ▸数学29年度(解答・公式見ながら)
 ⇒数学29年度(何も見ずに)
 ⇒公式集への必要事項書き込み
・三日目
  ▸数学29年度(何も見ずに)
  ▸数学28年度(解答・公式見ながら)
  ⇒数学28年度(何も見ずに)
  ⇒公式集への必要事項書き込み
     ・
     ・
     ・

このように、2日で一年分をマスターするスケジュールを組みました。
必要な過去問は多くても15年分程度なので、
ちょうど1ヶ月あれば工学系数学は一通り対策が完了することになります。

実際は研究室での活動・学校の授業、TOEFL-itpや専門科目( 原子力国際専攻なら論理的思考をはかる数学問題、小論文)の対策もあるため、2ヶ月弱で対策を終えると考えるといいでしょう。

●公式集の作成

公式は、それ自体をノートに書くよりも実際の問題の中で活用して身につけるものです。

最も効率よく勉強を進めるためには、ある程度完成した公式集を持ってきてしまうのが一番でしょう。 
私が作成した公式集ノートを以下に載せておきます。
これも投資としては安い物だと思います。

合格を保証する物ではありませんが、
少なくとも効率的な勉強の足しにはなると思います。
大学入試の数学Ⅲまでの知識があれば一通り理解できるように
作ったつもりです。

内容は
・微分方程式
・ベクトル解析
・複素関数論
・フーリエ解析・ラプラス変換

についての必要知識・公式・解法解説です。

これより下は一応有料とさせていただきます。
活字は個人情報の1つだと考えているためです。

書いてある内容に関し、友人・知人との共有は自由といたします。

ただし、ノート自体の無断複製・配布等を一切禁止します。

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