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HiGH&LOW はじまり

ハイローこと HiGH&LOW というプロジェクトがある。
「覚悟決め飛び込んでいく」と決めたきっかけについて、少しだけ。

ざっくり紹介。
(架空の)日本、SWORD地区が主な舞台。若者たちが、自分の居場所を、仲間が帰ってこれる場所を守るための戦いに日々身を投じている。その中で大人の不良と衝突し、国家単位の陰謀に巻き込まれていく。

・S 山王連合会
オレンジ。山王商店街の2代目、3代目の集まり。キャストはほぼLDH。MUGENの元メンバーが幹部を務める。幼馴染唯一の大学経験者(中退)をある事件で失いかけたトラウマあり。悲劇の連鎖を止めたい

・W ホワイトラスカルズ
ホワイト。SWORDの夜を仕切るスカウト集団。世界名作劇場にちなんだ源氏名を部下につける可愛い一面も。頭のロッキーはギャンブル依存症の父のせいで、風俗で働かされていた母と姉が首を吊った過去を持つ

・O 鬼邪高校(おやこうこう=親孝行)
ブルー。定時がOを冠する。全日もいる。ダンプカーで突っ込んでくる。LDHメンバーが定時にいない。最初はかませ犬として配置されたBOSSだったが、LEADERへ番長が進化した。成長途中の若いチーム

・R ルードボーイズ
グリーン。LDHに所属するパルクール世界王者や、窪田正孝を有する無名街(スラム)の守護神。無名街の住人はみんな家族。家族を守るために戦う。アクション、演出、セットは邦画中まちがいなく最高峰

・D 達磨一家
レッド。元九龍グループ傘下。LDHメンバーが主要キャラにいない。狂った林遣都がレザー製の赤いハッピを着て、アメ車のボンネットに乗る。キセルも吸う。和とアメカジの混じった狂気のお祭り集団

・雨宮兄弟
生きる伝説。血の繋がりはないが最強で最高の兄弟。エンブレムがたまたま3つのタカだったため、初期設定を変更して3兄弟になった。それを補完するスピンオフ映画も作られた。両親と長男を九龍の一角に殺されている。ゼロレンジコンバットを習得しており、素手で銃器を制圧できる。衣装は1着100万円越え、バイクは1000万円越えの規格外

・MUGEN
最強の7人から始まった、全ての始まり。龍也さん以外は全員LDH。琥珀さんと九十九さんは車を蹴り飛ばし、スタンガンや鉄パイプ無効耐つきのバケモノ。作中最強の琥珀さんは、片目の青い琥珀の義眼で「もう一つの世界」を見ているという演者の脳内設定がある

・九龍グループ
家村会はじめ8つの龍とそれを束ねる龍からなる大人。車で人間を轢く。「大人の喧嘩は、生きている方が勝ち」LDHからターミネーター小林直己こと源治や早乙女太一など殺陣のプロが出演

・虹 MIGHTY WORRIORS
リトルアジア出身の元傭兵。湾岸地区にいて、確実に勢力を伸ばし続けている。音楽、ファッション、金、死。全員LDH所属。「正しく生きろ」がテーマのハイローに真っ向から「金に綺麗も汚いもない」「変わるか死ぬかだ」と言い放つ「一線を超えた」チーム(で擬似家族)

・DOUBT
ASOBO!なるチームソングを持つ。ラスカルズとは対極の漆黒極悪スカウト集団で、金のためなら割となんでもする。いい女発見さんも所属

・スクラッパーズ
ドラマ1話(のようなもの)で山王にボコられた不良集団。その後は無名街にいたり、コンテナ街の抗争に参加したりと、それなりに活躍


ストーリーはさっと見るぶんには単純です。基本的に喧嘩してます。

些細な(だいたいチハルのせい)きっかけからSWORD地区の均衡は崩れる。その中で、SWORDを潰そうしている存在に気がつき、皆団結して戦う。おかしくなった昔の仲間も絶対に見捨てない。むしろその仲間が帰ってくるための居場所を守るために戦い続ける。
やがて、死んでしまった家族や仲間、全ての元凶が九龍に繋がることに気がつくSWORDと雨宮兄弟、MUGEN。九龍グループと全面戦争になる。九龍と組んでいたこの国とも「正しく生きる」ために戦わざるを得なくなる。
だんだん拳だけでは解決できない戦いになってくる。どうやって終わらせればいいのか。大切なものを守るためにはどうすればいいのか。憎しみの連鎖、悲しみの連鎖を断ち切るために何ができるか。そういうお話

HiGH&LOW プロジェクトの始まりは、HIROさんとノリさん(ハイローの脚本)の酒の席での話だったそうです。エグザイルが所属している事務所のLDH (ラブドリームハピネス)が、LDH所属俳優(エグザイルメンバーの弟)の話で盛り上がって、そこから
「映画を作ろう、みんなのプロモーションにもなる。10年やろう」
となった。

ハイロー5年目、彼らが2019年10月31日現在までにやったこと
・30分ドラマを20話作る
・映画を作る(HiGH&LOW THE MOVIE)
・ハイローの楽曲をふんだんに使ったライブを行う
・更に映画を作る( Red Rain, End of the Sky, Final Mission )
・よみうりランドと新宿アルタを占拠
・CLAMP作画、演者が声優をするショートアニメを作る
・作中のチームが音楽番組にそのまま出演する
・LDH所属の人たちを中心にスピンオフDVDや映画を作る
・また映画を作るので、早速30分の深夜ドラマを6話作る
・満を持して映画 HiGH&LOW THE WORST 公開
・よみうりランド占拠

ジブリのように流行っている映画ではないし、エグザイルというだけで見ない人もいるだろう。興行収入も決していいとは言えない。しかし上記を見ただけで彼らが「本気」なのはわかってもらえたと思う。LDHは徹底的にこだわって映画を作り続けている。

・デザインはプロに徹底的に頼んで、画の隅から隅まで作り込む
・ひとつ4000万円の世界に3台しかないカメラを使用
・カメラマンを天井に吊ってぐるぐる回しながら撮影することも
・衣装代だけで1億円を越える(自社ブランドも使うよ!)
・音楽は自前でまかなう(アフロジャックもいるよ!)
・それぞれのキャラクターやチームにテーマソングがある

・漫画みたいな世界観に漫画みたいなキャラクターがたくさんいる
・圧倒的な画の作り込みによる説得力により違和感がない
・赤の林&緑の窪田に青い山田、とLDH以外の俳優も濃い
・(LDH所属の)演者の設定背景、セリフはほぼ当て書き
・俳優一人一人に、公開されていない裏設定がある
・アドリブ連発(アドリブのみのシーンもある)奇跡が産まれる
・名台詞や決めポーズはだいたいアドリブ
・俳優陣の「絶対に作品に爪痕を残してやる」お気持ちが強い
・仮面ライダーやテニミュ出身の俳優がガンガン出てくる

・邦画初の車縦回転&大事故、というカースタントを実現
・演者の運動神経抜群、壁を走るくらいはできる
・ボーカルもゼロレンジコンバットの習得をするなどガチ
・アクションへの予算が半端ない、とりあえずEOSを見てくれ

・演者への差し入れに、HIROさんからコンビニ丸ごと
・EXILEの歴史をなぞるようなストーリーで、考察しがいがある

気が狂っている。
簡単にまとめると、ものすごくお金を使って極上のエンタテインメントを作ってやる、という気概で糞真面目に映画を作ったらこうなりました。というシリーズです。10年計画だそうです。

生まれたもの
・演技経験の少なかったメンバーの演技力向上
・歌わないとされていたパフォーマーが壁を突破して歌い出し、ツアー開催
・VBAで選考に落ちた人にも歌う機会が作られ、ツアー開催
・エグザイルを知らなかったアクション映画好きを狂気の渦へ

私は裏方側の人たちが「こんなにお金に糸目をつけなくていいのは幸せ」と言っているのをどこかで読んだ。邦画は洋画に比べると予算も縛りも大きいことはみなさんご存知でしょう。だから脚本や演技で補填する。
ハイローは違う。作りたいものを作る。着たいものを着る。見せたいものを撮る。お金に糸目はつけない。作る側の喜びが爆発している、と感じた。もちろん映画は予算だけじゃない。でもこんな風に映画を日本でも作ることができるんだ。良いじゃないか。

EXILEは世界に興味のない私が、まず我慢してテレビを見よう、とつけたらメジャーデビュー当時だった。Mステに出ていた。その後チューチュートレインが流行ったことは知っている。しかし、その後ボーカルが抜けて全国オーディションがあったこと、つまりTAKAHIROさんのことは知らなかった。二代目と三代目の存在も知らなかった。

私はいわゆる映画好きである。フランス留学中は映画定期券を買って毎週何がしかの新作を映画館に見に行っていた(英語音声フラ語字幕)。
風呂の中でムービーウォッチメンを聴くのが私の中の楽しみだった。帰国後に働きだしてもそうだった。ライムスターの宇多丸さんがハイローはやばい、と言っていたのを覚えている。当時シン・ゴジラに脳をやられていてそれどころではなかったのだが、履修科目にすることにした。

あと、この物語の主人公的な位置に立っていた岩田さん。彼は慶應の同級生で、友人の知り合いくらいの距離感ということもあって(ただ、彼はSFCではない。面識はない)友達の友達は友達、をモットーにしている私はもう戻れない、と思った。彼や尾崎裕哉、ラッドウィンプス、KREVA、関取花、みんな友達の友達だ。そんなわけで私は諦めて「私もハイローに飛び込もう」と決めたのであった。

読んでくれてありがとうございます!