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面白いように売りたい商品を売る秘訣


宇宙一外食産業が好きな須田です。

あなたもご経験があると思いますが、初めて行ったお店でこんな質問したことありませんか?

「ここの一番のおすすめって何ですか?」


きっとお有りですよね!


私は何度もありますが、この質問の返答結果で、そのお店の教育レベルが理解出来ます。


教育レベル以外の多くの事も分かります。

「ここの一番のおすすめって何ですか?」の、答えはいくつかの決まり文句と言えるほど、ほぼ同じ台詞です。


少々お待ちください ➡ おすすめ商品がわからないので誰かに聞きに行く。
全部です!どれもです! ➡ 困った末のとっさの反応。
店長~! ➡ ヘルプ ミー です。
当店のおすすめは ➡ ちゃんとおすすめしてくれますが、マニュアル通りでつまらないです。


上記4つのなんと多いことか!


先日商品のことを記事にしました。



売れる商品を開発しましょう、「美味しい」は売るための一つの要因でしかないことをお伝えしました。


では、売れる商品を開発したからと言って、本当に売れると思いますか?


結論から言います、売れません!


売れる商品を開発したら売れるようなこと言っておきながら、と、突っ込まれそうですが、今の世の中、そんなに単純ではありません。


ある研究によると、現代人が1日にふれる情報量は江戸時代の人の一生分に匹敵するそうです。
これほどまでに情報過多になっていると、情報に価値は無くなってきています。
情報を取捨選択することの方がもっと大事になります。


ですから、売れる商品を開発したとしても、セールスをかけないと絶対に売れません。
新しくメニューブックを作ろうが、ポスターにしようが、テーブルPOPにしようが売れません。

「今日はいっぱい売れたねぇ~」とはなりません、残念なことに。

すると、この商品はダメなんじゃないかと疑念がわき、折角一生懸命開発したのに売れなくて、モチベーションが下がってきてしまい、いつのまにかABC分析のB以下にランクされるようなことになります。

ではなぜこのようなことになるのでしょう?

売れないと嘆いていても売れません。
売れるように改善しなければ、売れるようにはなりません。

今日は、その改善策のお話しをしようと思います。


さて、その前に幾つか顧客心理とスタッフの心理状態の解説をしましょう。
これらを理解できないと、絶対売れません、スタッフにおすすめをさせてあげることも出来ません。

最初に、お客様がどうして、「一番のおすすめ」を聞いてくるのでしょうか?
この心理状態を理解できますか?

これを理解していると、面白いように商品が売れます。
売りたい商品を売ることが出来ます。
金額の大小に関係なく売ることが出来ます。

車でも、別荘でも、ジュエリーでも、それこそ何でもです!

信じられない方は信じなくても一向に構いません。
今まで通りのものが売れない状況が継続するだけですから。

しかし、この心理状態を理解して適切に対応することが出来るようになれば、面白いようにものが売れます。


因みに私は普段からこのメソッドを多用しています。
お蔭様で、私の本業の成約率は93%です。
10人にお会いすると9人とビジネスが成立します。
この人とビジネスがしたいと思い、このメソッドを活用するとこんな結果が待っています。

店舗に導入すると、おすすめの成功率は少なくとも50%以上にはなります。
それまで、一切おすすめしていない状況から見れば、2回に1回は何かが必ず売れる状況は驚異的と思います。

このメソッドを活用した最高齢の方は鹿児島のパートの女性で65歳、30年勤務の大ベテラン。
最年少は平成生まれの群馬県のイタリアンのアルバイトの高校生18歳、当時平成19年でした。

年齢に関係なく地域も関係なく結果が出せます。


その65歳の大ベテランのパートさんは、「30年働いてきたけど、今日初めて何を売ればいいのか分かったわ!どうやって売るのかも分かったわ!こんな簡単なことなら今日からバンバン売りますわ」と、叫んでいました、実際は鹿児島弁で。

結果だけお伝えすると、その日のランチで彼女がおすすめをした結果、成功率は約70%強で本人は面白くてしょうがないと言っていました。
「私がおすすめすると、皆さん素直に『じゃぁそれで』って言ってくれるんです、私も嬉しいし、お客様にも喜んでいただけて、会社も万々歳でしたわ!」ランチ後の反省会で叫んでおられました。

本題に戻ります。

お客様が一番のおすすめを聞いてくる明確な理由があります。
これを理解して、ここを突破すると売りたいものが売れる確率が格段に上がります。

お客様が一番のおすすめを聞いてくる明確な理由は、お客様は常にその店の一番の商品を体験したいと思っています。
何を置いてもまずは一番を体験したいから、二番以下を体験したくないので「一番のおすすめは何?」と、聞いてきます。
そのことを強く認識しましょう。

実は、人は結構面倒くさく出来ていて、欲しいと感じた瞬間に3つのマイナスの感情が出て来ます。

その3つのマイナスの感情とは、

損したくない!
騙されたくない!
後悔したくない!

です。

食べログなどの口コミサイトが支持される理由もここにあります。
口コミを書いている人は、自分と同じ立場の消費者の言葉なので信用度が高まります。
店側の一方的な情報には、どうしても懐疑的になる傾向があります。
そこには、その情報を信じてしまった結果、損したらどうしよう、それは店側が一方的に出している情報だから騙されないようにしよう、信じてこの店を利用して大外れだったら絶対に後悔するな! こんなことで後悔なんかしたくない、と無意識に感じています。
ですから、お店側は、損させません!騙していません!後悔させません!という理由を表現しなければなりません、ここが最も大切なポイントです。

これらを突破するために例えば、通販などでは細かな商品解説を表記し、写真を多用して利用者の口コミも沢山掲載し、よくある質問まで用意しています。
その結果売れるサイトの構造に成って、商品が売れるようになります。


ここまでが顧客心理の大まかな解説です。


次に、スタッフ側の心理解説をお話しします。

現場に行くと頻繁に目にする光景ですが、店長がアルバイトのスタッフにおすすめをしてくるように指示している場面。
指示されたアルバイト君は、嫌々ながらなんとなくホールをぶらついて、少しのお客様と会話をして、その結果なんにも売ってこないということを本当に頻繁に目にします。

こういった時に必ず店長に聞くようにしている質問があります。

「店長は、アルバイト君におすすめのやり方を教えたことありますか?」
「そもそも店長は、効果的なおすすめの仕方を教わったことありますか?」
「ところで店長は、おすすめは得意ですか?普段からやっていますか?

ほとんどが、教えていない、教わっていない、得意ではない、やっていないと返事が返ってきます。

教えるほうが教わっていない訳ですから、永遠に出来るようにはなりません。

おすすめが実行されない責任はどこにあるのか、明確です。

責任は会社にあります!

効果が実証されたおすすめの手法を会社側が持っていなく、勿論教えることもなく、教え方も知らず、店長個人のスキルに依存した状態でどうやって売上を構築しようと考えているのでしょうか?

策もなく実戦で闘うとは、信じられませんが、現実には毎日起きている状況です。

さて、何故店長は自分ではおすすめしないで、アルバイトに「やっておいで」というのでしょうか?
何故、アルバイト君は依頼されてもやらないのでしょうか?

どちらも同じ心理、同じ理由です。

おすすめなんかしたくない! 
何故なら、押し売りをしているようだから!
何故なら、断られるのが怖いし嫌だから!
何故なら、そもそもどうやっておすすめするの? やり方がわからない!

で、アルバイト君は心の中で、「先に店長がやってみろよ、そしたらやってやるから、やり方を教えてくれよ!」と考えています。

これは、私が実際に沢山のアルバイト君にヒヤリングして聞き出した本音です。
「客に聞け」では無く、ここでは「バイトに聞け」をやった訳です。


結論は、教える方も教わる方もどちらも同じ立場だったということです。

それは、「おすすめのやり方を知らない!」

それだけでした。

効果的なおすすめをするには、正しい手順を踏む必要が有ります。

これから、それを紹介します。

この内容は効果が非常に高いので、どんどんトライしてみてください。
始めは上手くいかないかもしれませんが、どんなことでも場数がポイントです。
必ずあるポイントを突破すると成功率が上がり出します。


先ず、おすすめしたい商品を決めます。
おすすめは、やみくもにするわけではありません。

店舗コンセプトを表現している商品、圧倒的に価値の高い商品、客寄せパンダになり得る商品、お店の利益を上げる儲けられる商品、客単価を上げられる商品など、お客様の利用シーンと意図を明確に持っておすすめ商品を選びます。

次に、その商品を全部、全てのスタッフに試食してもらいます。
アルバイトも、厨房スタッフもホールスタッフも、兎に角全員です。


おすすめをしていない理由に、食べたことが無いからおすすめのしようがないというのもありましたので、必ず全員で試食してください。

その際に、料理長から一品一品商品の解説をしてください。
食材の特徴、どこの産地の食材なのか、調理法は、手間暇はどれぐらいかかっているのか、原価はどれくらいか、いかに安く利益ギリギリで提供しているのかなど、商品に関することを全スタッフに理解してもらえるように細かく伝えてください。

次に試食した中から好きな商品を複数選ばせてください。
出来れば5品ぐらい、商品単価も食材も調理法も違う複数の物を。
選んだら、全員何を選んだか、選んだ理由は何か、どこが何が美味しいと感じたか、など好きだと感じた理由を話させてください。
この時出来れば録音をしてください、出来なければ書記をたてて記録してください。


全員が発表したら、店長から一言、


「今日は今あなたが食べて美味しいと感じた商品をお客様にお伝えしてください、自分の言葉で話してください。それがあなたのおすすめ商品となります!だって、実際に食べてみて美味しかったわけですよね、その美味しかった感想をお客様に伝えてください。お願いします!」

鹿児島で実際に私がやったことはこれだけです。

その試食をした体験をお客様の前で、自信を持ってお話しをするだけで、お客様は商品に興味を持って頂けます。
自分が食べた感想ですから、本人は全くおすすめをしている実感はありません。
お客様も、お店の中で最も自分の立場に近いアルバイトのスタッフがそこまで言うのならと、俄然興味が沸いてきます。

お客様からおすすめは何?と聞かれたら、


「ただ私の好きなものでいいですか? 今日試食したんですが、○○がすごく美味しくて、食感が中はしっとりフワッとしていて周りはパリッとして歯触りが良くって、中からとろ~っと、もうたまりませんでした!」 

リアルな率直な感想を話しただけで、これで1品売れてしまいます!

本来セールスには台本が必要です。

群馬ではその台本を作って、アルバイト君に実践してもらいました。
決して台詞が決まっているマニュアルではなく、セールスの型をお伝えしただけです。
その型に沿って自分の言葉で語るだけで、商品が売れていきます。

やっていることの本質は全く同じです。

このセールスの型のお話しはまた今度お伝えします。

兎に角、売れる商品を開発したら、次は売る方法を実践するだけです。
売れる商品と、確実に売れる手法は一対のものです。

それでやっと、意図的に商品は売れていくようになります。

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