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オムニチャネルを考える Vol.1 〜Direct to Consumerの脅威


最近はオムニチャネルに関する相談をあちらこちらで受けることが増えています。

率直にいうと、僕はこのオムニチャネル論争が全く理解できていません。

理解できていないのは、意味がわからないということではなく、なぜこの議論をしているのか?がわからないのです。論点がズレている気がしてならないというのが私の直感です。

現在の小売流通が直面しているのは、決して消費者の接点がデジタル化したという訳ではなく、消費から生産までの活動そのものが抜本的に変化しようとしているという激流に飲み込まれているというのが本質的な問題だと僕は捉えています。

要は、

モノを売ったり買ったりすること=消費から、

コトを売ったり買ったりすること=体験

世の中全体が変化しているというこれまでの資本主義の構造そのものを覆していこうとする激流が中心にあって、その流れとデジタル化の流れが混在しているために、単なるリアルとネットの話になってしまっているような気がしてならないのです。

つまり、全ての小売・流通業は、サービス業へなんらかの形で業態をシフトしていく必要性を迫られているというのが、今の僕のシンプルな結論になります。

つまり普通に考えれば当然のことですが、店頭をデジタル上においたからといって、決してモノの消費は増えていかないわけです。これ以上の売り場の拡張をしてもはっきりいって一般消費が増えるわけではありません。

シビアに言えば、ものすごい効率の悪さでSIerへ発注し、せいぜいAmazonの劣化版のECサービスを作って終了ということになりかねないわけです。なりかねないと言いましたが、皮肉にも多分こういうのがほとんどだと思っています。

そこで、何回かに分けて、オムニチャネルという議論に直面した時に、本質的に何を考えていかなければいけないのか?ということを考える際の切り口をいくつか提示していきたいと考えています。


今回のコンテンツは、下記の通り

Direct to Consumerという脅威

店頭から消費や購買が消える日

ユニリーバが1000億円で買った価値の本質は何か?

D2C×XXXが店頭の消費を飲み込む

XXXでさらに製造業はインパクトを受ける

本当の論点は、何をXXX化するか?

ユーザー一人当たりのXXXを書ける企業が勝つ


オムニチャネル戦略を考えている企業のみなさんになんらかのヒントになれば幸いです。それでは、はじめていきたいと思います。

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