中国の脅威のエコシステムと進化のスピード Vol.1 ~モバイル決済エコシステム編~

昨年から中国に行くようになり、つくづく思っているのが、

「10年後もし日本が今日の中国のようになっていれば、それは相当頑張ったと言っていいと思う」

という事です。

それくらい先を行っている。追いつかれるとかそういうレベルではなく、遥か彼方に行っていて、とても追いつけないところまで行っています。

この差を埋めようと考えて、乗り越えないといけない事をあれこれ考えていった時に、民主主義の意思決定コストの重さが大きなネックになる事が沢山あるなと思っています。


実際に、行って感じた事とその凄味を少しお伝えできればと今回のnoteを書きました。

本当は、中国のHR Techの話を書きたいんですけど、これを先に書かないと全然わからないので、まず先にこれから書いていきます。


もう今更書きたくないんだけど、モバイル決済がヤバイ

僕自身も一応ニュース等で知ってます。

中国はアリババのAlipayとテンセントのWeChatPayが普及しまくっていると。

下記の記事にもありますが、この日米が5~6%で停滞している中、98%の利用率、利用額は38.5兆元(約 616 兆円)と脅威の規模です。

モバイル決済利用率は日本6%、米国5.3%、そして中国では98.3%――日銀レポート
急成長するモバイル決済市場 

数字だけみていたり、記事を読んでいてもわからない事は、これはどういう意味を持っているか?ということなんです。


実際に行ってみると現金が使えない

実際に滞在してみてわかるのは、小さな店ではほとんど現金が使えない。

普通は逆じゃないですか?小さな店には対応する機械がないので決済手段が使えない。

違うんです。店にレジがないんです。お釣りがないんです。

現金そのものを受け取ってもらえないんです。

こんな小さな店も全部モバイル決済のみ


現金どころかVISAもマスターも使えない

いや驚いたのは、それだけじゃないんです。

こんなオシャレなBarも

レイクサイドのオシャレな居酒屋も

VISAやマスターカードを出すと若い店員さんに苦笑されるんです。

(中国語で)「これはここでは使えませんよ」


新しいパラダイムを体験してみる

まあ、これは新しいパラダイムです。

ニュースでみているのとは全く違う感覚です。

財布が意味をなさないのですから。

早速、僕自身もWeChatPayをアクティベートして体験して行くと、相当便利なことに気付きました。

まず、一個のアプリの中でUberからバイクシェアからホテルの予約などは当然のごとく、投資信託を買ったり、公共サービスの支払いまで全て完結するんです。

これ、多分使った事ない人からすると何言ってるんだか全然わからないと思うんです。

全部入ってるってバカみたいと。

僕もそういう派でした。

触ってるうちに、あれ?絶対こっちの方が便利だと思う。少なくともこの国では絶対便利だなと思うようになりました。

なぜかというととにかく無数のアプリが沢山存在しているので、選んでインストールしてアクティベートしてという事を一つ一つやるよりも、テンセントが提携しているアプリにシングルサインオンで入って行く方が遥かに楽で良いわけです。

ここまで何でもできると一つでいいやと思えるんだなと思いました。

UXという概念そのものが変わって来ます。

そして、これは後述しますが別にアプリの中に留まる話では無いのです。


WeChatPayのエコシステムの基盤はチャットじゃない

さて、ここからが本題です。

日本国内にいる私たちは、LINEというチャットアプリを知っているので、LINEとLINE payみたいなものだろうと思ってしまいがちなんですが、僕が考えるにこれは全く違うものです。

WeChatPayは、もちろんWeChatというチャットのアカウントから来ているんですが、エコシステムの主役はもはやWeChatPayそのものになっていると思います。

チャットはマーケティングとアカウントのベースで、強力な補助エンジンのようなものだと考えてください。コアは、決済そのものを実施しているWeChatPayです。これがあることによって、巨大なエコシステムが立ち上がって来ているのです。

それくらいオバケみたいな仕組みですが、そもそもこのAlipay,WeChatPayの2大中国モバイル決済は、日本や欧米のモバイル決済と何が決定的に違うのでしょうか?

そして、何が革命的なのでしょうか?

彼らのビジネスモデルはなんなのか?

なんであんなに決済手数料が安くてやっていけるのか?

ということについてまとめてみました。


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