見出し画像

今までの『移住』ライフのタイミングで蘇る曲

7ヶ月前にニューヨークからここフロリダに一人息子を連れて移住した私ですが、私の『移住』ライフは日本の地元の高校を卒業した18歳でアメリカのボストンにある音楽大学に留学したことで始まりました。

いつも私の人生には『移住』のタイミングというものが訪れます。

新型コロナ発生以来、アメリカ国内の私の生活、そして行政や政治の話がメインに文章を書くことが多くなりましたが、そればかり綴るのもさすがに少し疲れてきます。笑

そんな私は『#スキな3曲を熱く語る』というピッタリなお題を見つけました。

少し自分なりに歩んできた時間を振り返り、今でも一番胸が熱くなるくらい好きな3曲を語らせてもらおうと思い今回は自分だけの世界で自由に語ろうかと思います。


1.TRY ~ Jill Scott~






このTRYという曲はJill Scottのファーストアルバム”Who Is Jill Scott?”の最後の曲です。
この曲を聴いていた頃の私は、ボストンを離れニューヨークに移住し、学校とウェイトレスのバイトの両立に追われていた20代前半でした。
ボストンの大学の仲間たちと音楽の創作作業をするために平日の数日だけ夜間の長距離バスに乗ってボストンとニューヨークを毎週往復するというとても過酷なスケジュールをこなしていた時期でもあります。
あの頃の私はまさに怖いもの知らずというか、手当たり次第目の前にあることに思いっきり挑戦しては失敗してを幾度となく繰り返していた時でした。
今感じるのは、若さというのは本当に無茶もたくさんしましたが、キラキラ輝いているものです。
(何であんなにたくさん泣いたり落ち込んでもすぐに立ち直れることができたのか…!?)
自分でも『若さは強さ!』としか言いようがありません。

この曲の何度も繰り返されるサビのリリック

~ If you want it to happen baby
Hold fast and believe
You can make it happen baby
You can be where you please
All you gotta do is try
Then try once again
Then try a few more times
Then try after then ~


(和訳)
〜もしそれを実現させたいのなら baby
 守り抜いて信じること
 そうすると実現できる baby
 あなたの望む場所に居られる
 あなたがしなければいけないのはトライすことだけ
 そしてもう一度トライして
 そしてもう何度かトライして
 そしてそのあとも又、トライする〜

朝起きて、外へ出てニューヨークの地下鉄の駅に向かいながらイヤホンを耳に押し込んで、いつもこのJill ScottのTRYを聞いて自分を奮い立たせていた自分が今はとても愛おしく思えます。
このアルバムではJill Scottのボーカリストとしての歌声だけではなく、ポエットリーディング(詩の朗読)も彼女のユニークで素敵なサウンドと一緒に聞くことができます。

2.Beautiful Flower ~ India Arie ~



ニューヨークから日本に帰国したのは2005~2008年でした。そのあと、日本の仕事を辞めてオーストラリアに行きました。
そのオーストラリアに到着して、いろんなトラブルもあったのですがその時期、(自分の決断がやっぱり間違ってたのかなぁ..?)と落ち込んだ時はいつもこのIndia ArieのBeautiful Flowerを聞いて自分に自信を取り戻していました。


〜和訳〜

この歌は何かをやり遂げることができないと思っている全ての女性たちへの歌
私がこの言葉を歌うのは私もその中の1人だったから
今よりもっと良くしたいのに誰に頼ればいいの?

今から私達は暗闇から光に向かう
これは私たちの人生で決定的な瞬間

なぜならば、あなたは花のように美しいから
ダイアモンドよりも貴重な存在だから
あなたは炎のように力強い
あなたの心でこの世界を癒すことができる

美しいあなた自身を信じる時
この世界にあなたができないことは何もない

そう、あなたは素晴らしい
そう、あなたは力強い
そう、あなたは蘇る

この歌は自分に特別なものがないと感じている女たち全てに捧げる歌
なぜならば、コーラーのボトルのようなスーパーモデルみたいじゃないから
もし次にラジオが金儲けを散らつかせるようなことを言ったら
頭を横に振って『私がリーダーだから』と彼らに言いなさい

今から私達は暗闇から光に向かう
これは私たちの人生で決定的な瞬間

なぜならば、あなたは花のように美しいから
ダイヤモンドよりも貴重な存在だから
あなたは炎のように力強い
あなたの心でこの世界を癒すことができる

美しいあなたを信じる時
この世界にあなたができないことは何もない

そう、あなたは素晴らしい
そう、あなたは力強い
そう、あなたは蘇る


私はこのIndia Arieの大ファンでニューヨーク滞在中、ハーレムのアポロシアターに彼女のライブを見に行った経験があります。
全てアコースティックライブ編成でシンプルなのにものすごくかっこいいサウンドで彼女の歌声も素晴らしかったです。
このバンドのパーカッションのサウンドのハーモニーに当時の私は衝撃を受けました。
アフリカンミュージックとアメリカのR&Bの極上なセンスのコラボレーションでした。
彼女のアルバムVoyage to IndiaにリリースされているTalk to Herという曲をIndia本人のお母さんと2人でデュオで歌っていたのが今でも鮮明に記憶に残っています。



今聞いても、彼女の歌は全て本当に素敵!
私の中では時代や流行りも感じさせないくらいのまさに”エイジレス”なミュージシャンです。

3.Black Bird ~ The Beatles ~


世界中にこのビートルズを語ると止まらなくなる人はどれくらいいるでしょうか?笑
実は私はそんなビートルズのファンではないのです。中学生の時、ビートルズのベストアルバムを聞いていたので彼らの代表作はほとんど知っている気でいました。

なぜこの曲が最後の3曲目かというと、息子の妊娠中にずっと聞いていた曲だからです。
妊娠中はほぼずっと体調が悪く、仕事に行きながら、精神的にもかなり参ってしまっている時期が長かったです。
その時、このBlackbirdに癒されていました。
つわりがひどくて夜に起きた時もこのBlackbirdを聞いていました。

この曲はあまりにも有名すぎるので歌詞カードを持ってる人もたくさんいると思いますが、この曲の歌詞についてとても詳しく説明しているサイトを見つけました。

https://lyriclist.mrshll129.com/beatles-blackbird/

このサイトで初めて知ったのですが、この曲のブラックバードはアフリカ系アメリカ人の黒人女性の隠喩だったとポールマッカートニーは語っているらしいのです。とても興味深い..。

かなりお腹が目立ってきた頃、このビートルズのBlackbirdを聞いていると、まだ胎児だった息子がお腹の中でぽこぽこ動き出していました。
それに反応してすぐに猫がお腹の上に登ってきて喉をゴロゴロ鳴らしながらフミフミしてるのを今でも思い出します。
私よりも猫と胎児の方が繋がっていました。
膝にはいつも犬が乗っかっていたので、胎児を含め、生き物まみれでした。笑
当時はあんなに辛かったのに、今思えば

(なんて微笑ましい時間だったんだろうか..。)

とため息がこぼれます。


今年、ここフロリダのタンパで私は40歳の誕生日を迎えました。
こうやって音楽とともに、自分の歩んできた時間を辿るというのは今現在の自分を違った角度で映し出してくれます。
今の私は毎日育児と動物の世話と家事に追われ、少し前には体調も崩してしまいました。
そうなっていくと精神的にも余裕がなくなる時間が増えていきます。
だけど、20代前半からの若かりし自分の歴史を振り返ってみても、いつも余裕があったかというと、あの時はあの時なりに必死に生きていたように思います。

ゆっくり音楽を味わえる時間は正直、今はないです。

その分、じっくり音楽を聴ける時間は自分の人生の楽しみに取っておこうと思うのです。


その楽しみが叶った時はもう息子は私に抱っこや絵本の読み聞かせをせがむこともなくなってるのかと思うとまた少し、今までに味わったことのない切なさを感じてしまうのです。


#スキな3曲を熱く語る

この記事が参加している募集

最近の学び

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?