見出し画像

ウマ娘のガイドラインについての駄文

 こんにちは、丁_スエキチです。

 先日、「ウマ娘プリティーダービー」のアプリがリリースされました。やっと来ました。2017年から4年待った甲斐がありました。グラフィックがそれはもう綺麗なので、レースもライブも見ていて非常に盛り上がります。
 なお育成がめっちゃ難しいです。シナリオがクリアできたの、短距離逃げウマのサクラバクシンオーだけです。バクシン!バクシン!

 さて、それはそれとして、Twitterではこちらが話題になっておりました。

 ウマ娘の二次創作ガイドラインです。
「キャラクターならびにモチーフとなる競走馬のイメージを著しく損なう表現は行わないようご配慮いただけますと幸い」「モチーフとなる競走馬のファンの皆さまや、馬主さまおよび関係者の方々が不快に思われる表現、ならびに競走馬またはキャラクターのイメージを著しく損なう表現は行わないようご配慮くださいますようお願いいたします」という内容でした。

 イメージを過度に損なう表現をするなというのは、二次創作ガイドラインにおいて特段珍しいものではないのではないか?と思いましたが、Twitter上では「馬主さんを不快にさせたらマズい、ウマ娘のR18二次創作は絶対手を出したらいけない」という戒めの形になっていました。

 これは、「ウマ娘が、実在する生物個体の擬人化コンテンツであり、その背後の権利者の協力があって初めて成り立つものであるから」と考えられます。艦これのような非生物の擬人化ではないため、感情移入がしやすい。けものフレンズのような生物種そのものの擬人化ではないため、キャラクターがウマそのものに直結しやすい。
 このようなコンテンツでは、仮にキャラクターの尊厳を損なうような表現をしたら、より直接的に誰かの権利を直接侵害してしまうかあるいは不快にしてしまうわけです。そうなったら権利関係のドタバタの中で何が起こるか。ファン側からは予想が付きません。某名馬がウマ娘に登場していないのも権利関係で揉めたからだろう、といった真偽不明の推測もあり、馬主が一般的に権力を持った立場であることもあり、他の二次創作に比べてオタク達はガイドラインをしっかり守ろうとしているのです。

 長いものに巻かれる、という見方も出来ますが、それよりも何よりも「公式が継続してコンテンツを出せること」を大切にしなければ、オタクはやっていけないのです。迂闊に何かやらかして供給がなくなるとしんどい。とりあえず公式の言ったことには従うし、それに正当性があるのなら言わずもがなです。


 ……さて、世の中には、とりわけインターネットというアングラな電脳空間にはいくつかルールがあるわけですが。こんなルールがあるそうです。

There is porn of it. No exceptions.
それが存在するならば、それのポルノがある。例外はない。

 海外の2ch/5chに相当する4chanというサイトから広まったもので、Rule 34と呼ばれています。それが存在するものであれば、ピカチュウだろうが穴子さんだろうが、ドラゴンと車だろうが、なんだってエロが存在する、というルールです。例外はない。

 ……もちろんジョーク的な意味のルールですが。

 僕の好きな漫画家の一人は、ファンから夢絵やエロ絵系のファンアートの是非を訊かれたときに(んなもん訊くな)、Rule 34について述べました。もちろん人に思い切り見えるようにやってはいけない、しかしそれが存在するならポルノもあるのは間違いない、だからこれ以上訊かないでくれ、というような感じで。(この漫画の購読者層が同人文化と関わり薄そうな人の多い層であったこと、作者がインスタのDMを開放して質問やリクエストを受け付けてくれる人であったから、このような宣言をしたと思われます)

 その方はRule 34を座右の銘にしているようで、人の目にさえ触れないようにしていれば(ある程度は)何をやっても知らないよ、というグレーゾーンの不文律を言葉にしていたのでした。棲み分け大事。

 もちろん、今回のウマ娘のように、公式が「やめとけ」と言っているのであれば、Rule 34よりもガイドラインに従うべきですが、こういう冗談があるんだなと知っておくのも面白いやもしれません。


 ウマ娘はアニメ2期も放送中ですし、これからウマ娘のファンアートはどんどん増えていくと思います。きちんとガイドラインに従って、コンテンツに迷惑がかからないように創作していくべきですが、心のどこかではRule 34を覚えていたりいなかったり、そんな風に楽しんでいきたいと思っています。

 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?