見出し画像

言葉は鳴き声の延長線に過ぎない、って考えた方が大体丸く収まるんじゃない?って話

犬って可愛いじゃないですか。

可愛い犬の動画を見てれば嫌なことも大体は解決しますしね。

見た目が可愛いっていうのも大事なポイントだとは思うんですが、

「喋らない」っていうのも非常に大きなポイントだと思うんですよ。

喋らないというのは、「可愛い理由」というより、

「ムカつかない理由」ですけどね。


犬とかって、寂しい時どうするかって言うと、

「クーン…」って可愛く泣いて、スリスリしてきたりするじゃないですか。

で、怒ったときとかは、

「ガルルル」とかって唸り声を出して、歯をむき出しにして、

めちゃくちゃわかりやすいんですよ。

「こいつ悲しんでるな」とか、「こいつ怒ってるな」とかってすぐ判断できますよね。


これが人間になるともう大変ですよ。

例えば寂しい時になんて言うかって言うと、

「私、今寂しいんだよね、だから構ってね!」

なんて絶対に言わないんですよ。

じゃあなんて言うのかっていうと、これです。


「仕事と私、どっちが大事なの?」

的なね。

言葉上の意味と実際に伝えたいことのギャップが大きすぎるんですよ。

こんな会話が当たり前に通じるのはハンターハンターの世界くらいですよ。


気力も体力も万全の状態であれば、

「いや、比べるもんちゃうやん。」っていう言葉が口から爆薬を積んで出てくる前に、

「あ、これは『仕事とあなたのどっちが大事なのか』を聞いているわけじゃなくて、寂しくさせてしまったんだな」

という判断ができますが、疲れていたり忙しかったりすると、上っ面の言葉だけを捉えてしまって、更にモメるなんてことは良くありますよね。


怒ってる時なんて、もう更に難問ですよ。

「私は怒っています!」

って言わないですもんね。

じゃあなんていうかっていうと、


「別に怒ってないよ」

なんていう言葉が出てくるわけですからね。

もはや哲学的な領域ですよね。

AIも真っ青ですよ。

辞書には載っていないけど、
「別に」は「文章全体を否定する言葉の可能性がある」って生徒には教えないといけないですよね。


何が伝えたいかというと、

言葉ってぶっちゃけ、あんまり意味なんか無いんですよ。

だってこの場合、言葉を使えない犬の方がコミュニケーション能力高くないですか?

「別に怒ってないよ」から怒りを理解できる人もいるっちゃいますけど、
見落とす人も結構いると思うんですよ。

でも歯をむき出しにしてギャンギャン吠えられたら、ほぼ100%の人が
「あ、これは怒ってるな」って理解できると思うんですよ。


普段僕らは言葉にものすごく頼って生きているのですが、本来の目的である「意思の疎通」ということを考えると、
言葉の力って基本的に裏目に出てしまっているんですよね。

「コミュニケーション能力」って言葉を聞く機会が多いですけど、
これってコミュニケーションが破綻しまくっているからよく使われるわけじゃないですか。
「呼吸能力」とか「歩行能力」とか誰も言わないですし。


なので、常にワンちゃん(猫ちゃん)フィルターをかけて会話するくらいで、ちょうどいいわけですよ。

聞き手の場合は、「相手が犬だったらどういう表現するのかな?」って考えるといいわけですよね。

「『仕事と私、どっちが大事なの?』という言葉を、犬だったらどんな風に表現するだろう?」

って考えるだけで、受け止め方もかなり変わってくると思うんですよ。


話す側の場合も同様に、「この自分の怒りを犬だったらどう表現するかな?」って考えれば伝え方はかなり変わると思います。

少なくとも「別に怒ってないよ」なんていう、脱出ゲームの謎解きみたいな言葉は出てこなくなるはずです。


犬の真似してどうすんねん!と思う人もいるとは思いますが、

犬って、人間に好かれることで生存競争に勝ち残ってきたので、
ある意味「命がけで」人間に好かれる力を身に着けてきたんですよ。

なので、「人に好かれるコミュニケーション」のお手本としては最高の存在なわけなんですよね。


みんなをワンちゃんだと思って過ごせたら、ハッピーですよね。

ワンちゃんフィルター、是非やってみてくださいね!

それでは!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?