社会人一年目なのに転職二回目の菅沼。

いったい私は何ができるんや？エンジニア、エンジニア、営業、営業、事務、営業…………ハローワークでそういう並びをぼんやり見つめる。いくつかを印刷して、紹介状なんか書いてもろて、ほんで帰宅した。

なんもしたくあらへん。ウワーーッ。営業なんかできる気ぃせぇへんぞ。同じとこでじっとでけへんから、事務も自信ねぇぞ。手に職をつけようか？ITの門扉叩いてみる？、なんて、そんな。

｢対物の仕事は技術さえ身につければ結構いつでも雇って貰えますから、対人の仕事から探した方がいいですよ。｣

なるほど。というわけで今日は、療育児童の教室の先生と、幼稚園の教材のルート営業の仕事に応募した。後で会社の評判を見たらどちらもすこぶる悪くて、めちゃくちゃに笑ってしまう。いやもう、しあわせってなに。

うつ。ADHD。

そんなものはありません！すごく元気です！ってゆうてにこにこ笑ったら、普通に内定は出た。面接と嘘は得意な方やからね。夜勤有りの警備の仕事は自律神経との相談で保留やけどね。

しかしもって今日の昼、障害や病気がある人向けの転職エージェントから電話がかかってきた。質問の嵐。プライバシーとかあるやん、ってシンプルに思た。やっていきなりこれやで。ちょっとどうかとおもうよ、おれは。

｢どれくらい休職してるんですか｣｢どんな薬を飲んでいますか｣｢どこの病院に行かれてますか？｣｢いつから精神科に通っていますか｣｢何故高校の時精神科に？人間関係ですか？理由はなんですか？学校は行けてましたか？｣

｢それは話さなければならないんですか？｣

｢そうして下さらないと私たちもサポートできませんから。うつの人が隠して就職しても悪化してしまったら大変ですから。そうしたら回復は困難になりますし。｣

｢就職するのにほかの方はどのくらいかかりますか？実際求人はどのくらいの数あるのですか？｣

｢まず休職するには寛解証明書が必要です。そこから早い人で3ヶ月くらいかかります｣

｢じゃあ今回はサービスを辞退させてください。失礼します。｣

3ヶ月。3ヶ月。なぁそれ長ない？

その間何が私を助けてくれると言うんや？親に金を借りろってことやろか。それとも、手帳もろて年金申請してくれやってことやったん？

就職して、私のうつが悪化してまた働けへんくなってしもたら。そんなん、5億回は想像した。でもやからって、なんやっていうんや。くそが。くそが。くそが！

うつを理解しようとしない親でも、わたしは深く愛していて(かれらはかれらでいっぱいいっぱいだからしょうがないのだ)、だから私にかけてきてくれた期待にまだ応えたいのだ。

もう｢お金貸してください｣なんて言いたくないのだ。歪む指に充てる器具を、高いからと買うのを躊躇う母に、ほんとうなら、｢私がお金出すから買いーや｣って、言いたかった。くやしい。

こんなにみじめなまま24歳になってしまった。

このあいだTwitterで、24歳の女は大人だ、子供だ、みたいな、そういう議論があったけれど、すくなくともこんな公衆の場所でこんな文章を綴るような人間は大人ちゃうね。

でも日記、続けていこうと思う。認知療法やっていうことにしといてほしい。何卒。

台風が来とるみたいなので、どうか気をつけて。まさかここまで読む物好きもおらへんと思うけど。

ちなみに私は台風と落雷がめちゃくちゃすき。低気圧で死にそうになっても、落雷の音はほんまに落ち着く。あの光の下で慌てとる人がおるんやろなっておもて、溜飲が下がる気がする。性格悪いな！わはは。

はじまりもおわりもいつだかわすれたが嵐と胎の音は似ている/菅沼ぜりい