見出し画像

2-2*モノトーンの流行| 2章 都会の生活で感じた現代の問題点ーなぜ現代の服装は無彩色のコーディネートが多いのか|ニューロマン都会編

それではなぜ、現代では黒やグレーなどの無彩色を組み合わせたファッションが多いのか。

黒は、1980年代に従来の服飾美学を否定したファッション革命として大流行した。

80年代に流行したモノトーンが現在まで流行している理由として、無彩色の組み合わせは楽である事と90年代以降の不況が影響すると考える。前述の通り、有彩色同士の組み合わせには様々な配色の法則が存在する。そのため安易に着回す事ができないが、無彩色であればどんな有彩色とも合わせることができる。

それに加えて80年代以降の黒の流行により、白、黒、グレーといった無彩色同士の組み合わせで完結するコーディネートが可能になった。

バブル崩壊にともない、人々の消費購買態度は無駄な買い物をしないように慎重になった。アパレル企業側もクイック・レスポンスによる売れるものだけを生産する体制をとりはじめた。

消費者は着回しのきく無彩色をベースカラーとして購入し、生産者も安定して売り上げが見込める無彩色を生産する。この需要と供給が現在までモノトーンの流行が続く理由ではないだろうか。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?