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4-1*流行の加速と日本語の崩壊| 4章 都会の生活で感じた現代の問題点ーなぜ現代ではスナックのカラオケでコミュニケーションができないのか|ニューロマン都会編

スナックでのアルバイトを通じて、見ず知らずの人と歌でコミュニケーションできる歌謡曲の素晴らしさを知った。しかし、そのコミュニケーションに参加できるのは概ね年配層に限られている。

なぜ、若者はスナックのカラオケでコミュニケーションすることができないのか。

その理由は大きく分けて二つあると考えている。

一つめは、流行の加速化により、世代を超えて共有できる歌が少なくなっていることだ。
大ヒットや大歌手が出にくくなったことにより、世代を超えて曲や歌手を共有することが難しくなっていると考えられる。歌いたい曲があっても、世代の違いによってみんなが知らない曲になってしまうのだ。

 二つめは、日本的なメロディーや歌詞よりも欧米的な8ビートの乗りが優先されるJ・ポップの流行により、リズムのスピードに対応するために詩的情緒を抜きにした言葉の羅列が主流を占めるようになったことだ。
メイド・イン・ジャパン・洋楽であるJ・ポップは日本語の意味を伝えることにおいては不向きな音楽であり、はじめて聴いた人には歌詞の意味が伝わりにくいと考えられる。
世代が違って知らない曲だけど聴いてみようと思っても、何を歌っているのかわからないということになってしまうのだ。

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