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川べりの人々

私はよく川べりを散歩している。
川べりにはいろんな生き物、いろんな人がいて飽きない。

昨日はシャボン玉を飛ばしているおじさんがいた。
シャボン玉といっても、口で吹くタイプではない。

おじさんは2mほどの棒を両手に持っていて、棒の先には紐でできた輪っかが繋がっている。輪っかを液体洗剤につけて、棒を高く掲げてシャボン玉を飛ばしていた。

一抱えほどの大きさのシャボン玉が虹色に光って、夕日の中を飛んでいく様はとても美しかった。
近くにはシャボン玉を追いかける子供、犬を散歩させるおばあさん。

そんな平和な風景の中、一人だけ平和じゃない人がいた。

女の人が、堤防に一人で座って号泣していたのだ。
そばに置いた荷物に突っ伏して、子供のようにわんわん泣いている。

私は声をかけようか迷ったけれど、結局声をかけなかった。
声をかけられたい人も、かけられたくない人もいる。
そう思って躊躇したのだが、かけなかったことが正解だったのかは分からない。

今日は雨が降っている。
女の人はどうしているだろう。
テレビでも観て笑っているといい。

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