夏の名残の

夏の名残の花火に火をつける。

それも お日様の光の中で。

夜空の下の 色鮮やかさは無いけれど

明るい光の中に

一条の赤や紫の
光が飛び出て
燃え尽きていく。

闇の暗さの替わりに
辛うじて残された緑の中に

クレヨンで描きなぐった様な
花火が
空々しく燃えている。

さようならと
こんにちは を

瞬時に回転させながら

「今」と云う絨毯を
織り続けていく 私

時の 移り変わりを
微かな風の揺らぎの中にも

僅かな光の傾斜の中にも

無言の さようならと こんにちはが

息 続け

そんな
呼吸の中で生きていた事に

ふと
気付いたりするのだ ね

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