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広告代理店プランナーからフリーの「企画屋」へ/企画屋視点の書評・映画評・漫画評 etc. 投稿します。好き勝手どうぞー

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#10 大人になると聞こえなくなる音に、耳を傾けよう:蜜蜂と遠雷

こんにちは。すがっしゅです。 今回は、恩田陸さんの「蜜蜂と遠雷」を紹介させてください。 直木賞を受賞した作品ですね。映画化もされています。 一言で言うと、とてもよかったです! 社会人も慣れてくると、ふと立ち返ることがありませんか? 自分って何がしたくてこの会社入ったんだっけ。 今もそこそこ楽しくやってるけど…これでいいんだっけ…等。 この作品は、後悔のような不安のような感情を持つ全ての大人に、 「あの頃を思い出そうぜ」と励ましてくれるような物語でした。 ★大人になる

    • #7 ぼーっとしてんじゃねーよ!:世界一「考えさせられる」入試問題

      こんにちは!スガッシュです。 ビジネスガッシュ!第7回は 『オックスフォード&ケンブリッジ大学 世界一「考えさせられる」入試問題』をご紹介しようかなと思います。 どういう本かというと、 ただひたすら60問の入試問題が出題される本です。 「オックスブリッジ」とも略される、オックスフォード大学とケンブリッジ大学。世界トップ10に入るこの両校の入試問題では、ちょっと変わった問題が出題されます。 この本の趣旨は、 「あなたは自分を利口だと思いますか?」 「一緒にオックスブリッ

      • #9 インサイトは日常に、食事に、転がっているものだ:ごはんぐるり

        こんにちは!すがっしゅです。 第9回では、西加奈子さんのエッセイ「ごはんぐるり」をご紹介します。 これめっちゃオモロイです! 西加奈子さんには一読者として大変御世話になっており、 「円卓」「i」等 オススメしたい作品はたくさんあるのですが、 今回はあえてエッセイをご紹介します。 ※「i」は過去に紹介していました。こちらから。 上から目線で勝手でなおかつ月並みな言葉ですがあえていうと、 優れた作品は全て、人の心理を言語化して切り取るのが本当に上手で秀逸だな~と思います…特

        • #8 みんな悩んで、みんな良い…ことがあるはず。:陰日向に咲く

          こんにちは!すがっしゅです。 第8回は、劇団ひとりさんの「陰日向に咲く」をご紹介します。 私は小説を読みましたが、映画化もされているみたい。 「陰日向に咲く」は短編集のようになっていて、 ・ホームレスに憧れるサラリーマン ・売れないアイドルを追っかける男 ・男に遊ばれる女子大生 ・借金まみれのギャンブラー ・売れないお笑いコンビ …と様々な人間の様々な人生を、短編でテンポよく描かれていきます。 実際にいそうでいなさそうで、でもちょっといそうだな… という絶妙なリアルさを

        #10 大人になると聞こえなくなる音に、耳を傾けよう:蜜蜂と遠雷

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          #6 子どもを「認めてあげる」ということ:ほめると子どもはダメになる

          こんにちは!スガッシュです。 ビジネスガッシュ!第6回は、 榎本博明さんの「ほめると子どもはダメになる」です。 タイトルからして、とても主張がはっきりしてますよね。笑 主張がはっきりしていると、その主張に全然共感できなくても つい手に取ってしまう人です…。 「子どもを褒めることが大事だ!自己肯定感を育てるべきだ!」とはよく教育界で言われていることですが、一方で「しつけをきちんとしないと非常識な子どもになる!」という主張もよく聞きますよね。 この本では、明確に後者寄りの主

          #6 子どもを「認めてあげる」ということ:ほめると子どもはダメになる

          #5 神さまは存在する!※当方無宗教です※:神さまってなに?

          こんにちは!スガッシュです。 「ビジネスガッシュ!」第5回は、 森達也さんの「神さまってなに?」をご紹介します。 この記事をお読みになっている皆様には、信じる宗教はありますか? 私にはありません。 多分、日本人の多くは、「私もないです。」と答えるだろうと思います。 日本人には、無宗教の方が多いんですよね。 そんな日本人でも、なぜか ・七五三はあるし、 ・クリスマスがあるし、 ・大晦日には除夜の鐘をきくし、 ・お正月は神さま~と祈りながらおみくじを引くし、 ・教会か神社で

          #5 神さまは存在する!※当方無宗教です※:神さまってなに?

          #4 「時間投資」の考え方で「時間資産」を築くべし!:レバレッジ時間術

          こんにちは!スガッシュです。 「ビジネスガッシュ!」第4回では、 本田直之さんの「レバレッジ時間術」をご紹介します。 時間がないな~とか暇だな~とか、 毎日生活する中で常に考える「時間」。 その時間の使い方・管理の仕方1つで、大きなアドバンテージを得ることができます。本書では、それを「レバレッジ時間術」と呼び、 時間を投資することで得られるメリットについて語られていきます。 *「忙しい」がカッコいいあの風潮、何なんだ?よく「忙しいわ~(笑)」みたいな人いますよね?w

          #4 「時間投資」の考え方で「時間資産」を築くべし!:レバレッジ時間術

          #3 非効率に生きるメリット:(書籍タイトル)※長すぎて略

          こんにちは!スガッシュです。 「ビジネスガッシュ!」第3回は、 とってもタイトルの長い本を紹介致します! 「ごめんなさい、もしあなたがちょっとでも行き詰まりを感じているなら、不便を取り入れてみてはどうですか?~不便益という発想」 …長い。 とっても長いですよね。長すぎて、こうやって書評を書く時もタイトルを書くのが面倒くさい。不便です。 この本では、 そんな「不便」が、逆から見ればある種メリットがあるのではないか。 便利だから得られる便益はさることながら、不便から得られ

          #3 非効率に生きるメリット:(書籍タイトル)※長すぎて略

          #2 悪い商習慣に疑問を!目先の利益より顧客メリット:誰がアパレルを殺すのか

          こんにちは!すがっしゅです。 さて、「ビジネスガッシュ!」第2回です。 今回ご紹介したいのは「誰がアパレルを殺すのか?」という本。 「買いたい服がない…」そう思ったことはありませんか? セーターなんてブランドものもユニクロも変わりませんよね。笑 どのブランドも同質化し、顧客のニーズを捉えられず、 アパレル業界は大不振。帰路に立たされている状況です。 この本は、今のアパレル業界全体の不振の原因を紐解き、 同時に何がアパレル業界に必要なのか、 現在台頭している新興勢力を例に

          #2 悪い商習慣に疑問を!目先の利益より顧客メリット:誰がアパレルを殺すのか

          #1 「売る」から「囲い込む」へ移り変わったコンテンツビジネス:誰が音楽をタダにした?

          こんにちは!すがっしゅです。 3つ目のnoteマガジンを作ってしまいました。 その名も「ビジネスガッシュ!」。 ビジネス書などいわゆる「実用書」と呼ばれる書籍に関して、書評というか思ったこと・感じたことをつらつら語ります。元広告代理店プランナーから独立して「企画屋」を営んでいる私の、「アイデアで課題解決する仕事」をしている視点から、いろいろと語っていきますので、よかったら読んでみてください! さて「ビジネスガッシュ!」第1回で取り上げるのは、 「誰が音楽をタダにした?(原

          #1 「売る」から「囲い込む」へ移り変わったコンテンツビジネス:誰が音楽をタダにした?

          #3 徒然なるままなのにまとまるメッセージ:十代に共感する奴はみんな嘘つき

          こんにちは!すがっしゅです。 マガジン「イエスガッシュ!」第3回は、 最果タヒさんの「十代に共感する奴はみんな嘘つき」です。 タイトルがまずひねくれているこの作品ですが、 本文もだいぶひねくれています。笑 なのに、全然ひねくれていない 真っすぐなメッセージが込められている素晴らしい作品でした! ※このメッセージに関しては「ソラニン」第7回で語っています! 本記事では、この小説の技術的な側面について、 メッセージの表現技法について、語っていこうと思います。 ☆徒然なるま

          #3 徒然なるままなのにまとまるメッセージ:十代に共感する奴はみんな嘘つき

          #2 「罪悪感」というテーマに最適すぎた「手紙」パート:こころ

          こんにちは!すがっしゅです。 マガジン「イエスガッシュ!」第2回目の投稿です! 今回取り上げるのは、夏目漱石さんの「こころ」です。 「こころ」から伝わってくる作品のメッセージは、 「罪悪感に侵され、自分を認められなくなった時、生きていく力になるのは何か?」ということでした。 これについては、マガジン「ソラニン」第6回で語っております…。 このメッセージを、読者に対してより鋭く刺さるような表現技法が、まさに 「こころ」には詰まっています。今回はその辺を語ります。 ☆小説

          #2 「罪悪感」というテーマに最適すぎた「手紙」パート:こころ

          #7 自分だけの感情と共に、今この瞬間を生きていく:十代に共感する奴はみんな嘘つき

          こんにちは!すがっしゅです。 ソラニン第7回は、最果タヒさんの 「十代に共感する奴はみんな嘘つき」です。 このタイトルを見た時に、 なんだぁひねくれてて好きだなと思い、手に取りました。笑 「十代の頃は~」とか「若い頃は~」とか言う人ってよくいますよね。 そういう人に出くわすと私はよく「私たちは今を生きています!」と言いたくなるのですが…まさにそんなことを代弁してくれる作品でした。 ★ひねくれたある女子高校生の話主人公はある女子高生。唐坂さん。 「かわいそうな人がかわい

          #7 自分だけの感情と共に、今この瞬間を生きていく:十代に共感する奴はみんな嘘つき

          #6 罪悪感との向き合い方を考えさせられる物語:こころ

          こんにちは!すがっしゅです。 ソラニン第6回で取り上げるのは、本マガジン初の古典! 夏目漱石さんの「こころ」です。 古典は古典になっているだけあって、表現が洗練されている感じがあるなぁ、と個人的には思っています。感情を色んな表現で例えて正確に伝えようとしている作品が多いな~と。 現代作品はどちらかというと、短い言葉で感情を正確に言い当てる名作が多い気がします。 まぁ古典・現代の二元論で語るのはアレですが。笑 さてこの「こころ」も、人間の負の感情がえぐり取られるような、

          #6 罪悪感との向き合い方を考えさせられる物語:こころ

          #1 「バレない伏線」と「全部回収」でサプライズ!:陽気なギャングが地球を回す

          すがっしゅです、こんにちは。 新しくマガジン始めました! この記事から始まるマガジン「イエスガッシュ!」です! このマガジンでは、映画や小説等作品の「表現技法」にフォーカスして、 どんな表現であれば人は心を動かされるのか、 私なりの視点で語っていこうと思っています。 私は広告代理店出身なので、広告の考え方に当てはめて考えるのですが、 全ての作品は「What to say」「How to say」の2つに分けて捉えることができます。 「What to say(何を言うか

          #1 「バレない伏線」と「全部回収」でサプライズ!:陽気なギャングが地球を回す

          #5 ゆるい幸せがだらっと続くと、悪い種が芽を出す:劇場

          こんにちは!すがっしゅです。 「ソラニン」第5回です。ご紹介するのは、又吉直樹さんの「劇場」。 これめっちゃくちゃ好きでして…。 又吉さんと言えば、「火花」が芥川賞を取り一気に注目を集めましたが、 個人的には、(「火花」も超最高だったのですが)、この「劇場」を推したいな、と思ってます。 ★夢を追う最中、彼女ができる話主人公は、演劇作家。学生時代に演劇にのめり込み、自分のやりたい演劇をやるために、大学も行かずに上京。一緒に演劇にハマった親友と二人で劇団を立ち上げます。意気

          #5 ゆるい幸せがだらっと続くと、悪い種が芽を出す:劇場