仕事を選ぶときの優先順位は「ギャラ<関心<学び」

フリーランスの価格公開が、ちょっと盛り上がっていますね。
私は、基本的に公開しない派です。
こまかな内容によって価格は変わるし、面白そうな案件なら安くても受ける。
相手のご予算に合わせて、こちらの仕事をカスタマイズしたりもする。
だからいまのところは、目安の価格を公開することにあまり意味がないと思っています。

……というのは、5000%こちらの事情。
発注側からすれば、目安でも価格がわかるほうがいいに決まっています。
それでも基準として公開する気になれないのは、つまるところ、私のなかでギャラの優先順位が低いのかもしれません。
だから、出会いを制限しかねない価格表の公開に、抵抗がある。

では、自分がなにでお仕事を選んでいるのか、考えてみました。

■「学び」を優先したいから、積極的に新しい仕事をする

フリーランスは、放っておくと手癖で仕事ができてしまう生き物です。
だれも自分を育てたり引っ張ったりしてくれないので、自分でしっかりと地図を描き、方向を見定めながら進まなければいけません。
だけど、できることだけしていても成長しないし、現在地に留まり続けていたら、いずれは先細りするのが目に見えている。
だからこそ、なにかが“学べる”仕事のプライオリティを高くしています。

たとえば、新しいクライアントやメディアの仕事を、なるべく優先する。
知らない人やメディアのやり方を体感することで、自分の引き出しが増えていきます。
いままでにないターゲットへの届け方を考えたり、新感覚の赤が入ったりするのは、とてもいい経験。
手癖でしていた仕事を、べつの角度からあらためて見つめ直す機会にもなります。

それに、同じところでばかり仕事をしていると、つい“勝ちパターン”に頼りたくなる。
でも、そのパターンが本当に外界でも通用するのか。
明日も、10年先も、それで勝てるのか。
そういうことを考えるために、最近はなるべく、新しい波に挑戦したいと思っています。

■次に尊重したいのは、未来につながる「関心」

ある素敵な編集者さんは、ご依頼くださるとき「ご都合ご関心が合えば」と添えてくれます。
これ、まじで超絶素敵じゃないですか……?
スケジュールだけでなく、ライターの関心まで尊重してくださっている。
「興味があるジャンルの仕事をしてほしい」という、心配りのあらわれですよね。

昔は、スケジュールが空いていれば、興味がない仕事も受けていました。
暇よりはいいと思っていたし、なんだって経験になるし、実際にそれで正解だった。
けれど、ライター生活も8年目に入るいまは、やみくもに経験を積む時期が過ぎつつあるように思います。

楽しいと思えない仕事には、実績として“人に見せるメリット”がありません。
だって「これ系やってたなら、これも頼める?」と言われて、楽しくない仕事が増えるのはいやだから。
経験値のために引き受けるメリットよりも、興味がない作業にテンションが下がってしまうデメリットのほうが、いまは大きい。
下手をすれば、楽しくないことがストレスになって、ほかの仕事にかけるリソースまで荒らしてしまう可能性もあります。

ちなみに「関心」とは、“ジャンルの興味”だけにとどまりません。
気持ちよくやりとりできないクライアントや、
スケジュールやディレクションといった本質的ではない部分でストレスが溜まる案件も、
広い意味で関心が持てない仕事のひとつだと考えています。

■単純な「ギャラ」のプラマイだけでは、決めない

こうやって「学び」や「関心」を重視していると、ギャラの優先順位は自然と下がってきます。
学びがなくて無駄なストレスが多い仕事は、ギャラがよくても、私にとって総合的にはマイナスです。

それに、ギャラだけで仕事を判断するスタンスは、子育てとの両立に向きません。
息子は0歳児のとき待機児童だったので、一年間、ベビーシッターに毎月10万円以上もかかっていました。
保育園に入ったいまでも、毎月だいたい5万円。熱を出して園を休めば、病児保育で一日15,000円がとんでいきます。

つまり、働くためにお金を払わなければならない、という状況が生まれるのです。
そんなとき、仕事を選ぶ一番の基準が「ギャラ」だったら、単価の低い仕事は一切できなくなる。少なくとも、子どもを預ける料金がペイできる仕事をしなくてはなりません。

でも、単価が低くても面白い仕事は、結構あります。
価格のハードルをつくることで、そういう出会いを逃したくない。
だから、ギャラの優先順位は最後です。

■自分のキャリアに、その「学び」「関心」「ギャラ」は必要か

とはいっても「学び」や「関心」を優先させるためには、自分が学びたいこと、関心の方向をはっきりさせる必要があります。

目指すキャリアにマッチしていない学びは、もう不要。
関心があるけれどキャリアに結びつけられそうにないことは、仕事でやらなくてもいい気もします。
反対に、学びや関心が薄そうな仕事でも、ギャラがどかんといただけるなら、その稼ぎをパトロンにして、別口でやりたいことをやればいい。

自分の目指す方向性や現状によって、優先順位のバランスは変わります。
仕事をひとつ受けるだけでも、いろんなことを考える。
それがフリーランスの面白さだし、自分の生き方や働き方を自分でつくっていく醍醐味だな、と思う日々です。

■学びがあって、関心が持てて、ギャラが高いお仕事のご相談は、こちらから

メール: sakura.0116.sakura@gmail.com
Twitter: @sakura011626
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菅原さくら

書くこととわたし

わたしのことと、ライターという仕事のこと。
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