五月三日(金曜日)~五月九日(木曜日)

またも期間が空いてしまったので、ざっくりと書き残す。

三日(金曜日)。友人の美容師に髪を切ってもらうため、高松へ出かける。まだまだ春の最中だというのに、気候はどことなく夏のように日が照っているので、ちょっと短めに切ってもらう。午後二時ごろ、店を出る。そのまま、ふと思い立って、徳島県のゆめタウンに出掛ける。同店舗の中にある紀伊國屋書店で九龍ジョー氏が編集長を務めているリトル・プレス『Didion』が取り扱われていると知って、少し覗いてみたいという気持ちに駆られたのである。結果として、『Didion』は売り切れで、店内はゴールデンウィークとあって人で溢れ返り、フードコートで売られていた徳島ラーメンはスープが異常に熱く、ラーメンに入れようとした卵はトレイの上で無残にも割れてしまった。気まぐれに行くべきではなかった。高速道での移動中、『佐久間宣行のオールナイトニッポン0』『霜降り明星のだましうち!』『岡村隆史のオールナイトニッポン』を聴く。ノブロックのラジオが未だにハズレなし。バラエティ番組が好きならば、絶対に聴くべき番組である。『ネタパレ』にラバーガールと学天即。このレベルの芸人が出るような番組になってきたと考えるべきか、このレベルの番組に出なくてはならない状況に彼らが陥ってしまったと考えるべきか。深夜一時半ごろ、植木おでんによってペコリーノの解散が伝えられる。誠に残念。まだまだ未開拓な部分も多い男女の組み合わせの可能性を感じさせられるコンビだった。

四日(土曜日)。午前中は地元の集まり。午後からは地元のバーベキュー。安い会費で購入した豚肉を恐るべき量のスパイスで味付けして焼き上げた、辛うじて料理と呼べるような代物にかぶりつきながら飲むビールがたまらない。夜、帰宅して、録画を溜め込んでいた『チコちゃんに叱られる!』二回分を消化。あくび、イカスミ、医者の白衣、ネジに関する話が面白かった。その後、あまりにも退屈だったので、しばらくぶりに封印していた質問箱を開けてみる。そこそこちゃんとした質問が揃っていたので、全てに回答を寄せる。『さよなら!アローン会』は録画。

五日(日曜日)。近所に住む友人夫婦から「鳥取県に日帰りで旅行に出掛けようと思っているのだけれど、付いてこないか」と誘われたので、付いていく。午前七時出発。午後十時ごろ、境港さかなセンター直営の和食料理店・美なと亭で昼食。海鮮丼を注文するも、あまり美味くない。量も少ない。うーむ。食後、水木しげるロードへ。沢山の人で押し寄せていて、圧迫感がたまらなかったが、妖怪のブロンズ像を眺めているうちにテンションは不思議と上がっていく。水木しげる記念館にも突入し、壁に書かれた直筆のサインを見てコーフンする。素晴らしい。実に素晴らしい。午後二時を過ぎた頃、水木しげるロードを後にして、一行は蒜山へ。午後四時ごろ、ひるぜんジャージーランドに到着。午後五時閉館とあって、どことなく寂しげな雰囲気を漂わせていたが、気にせずお土産物を物色する。牧場で買われている牛や馬も見る。馬の巨大なキンタマに再度コーフンする。デカい。午後五時半、焼き肉系のレストラン・高原亭で夕飯。折角なので、普段はあまり食べることのないジンギスカン丼を食べる。大した量ではないだろうと高を括り、ご飯大盛り(+50円)で注文したところ、とんでもないボリュームの器で出されたので、大変に驚いた。50円で済ませていいような量ではない。午後九時帰宅。リアルタイムでは聴けなかった『オードリーのオールナイトニッポン』をタイムフリーで聴く。面白かったような気がするが、どんな話をしていたのかまったく覚えていない。うっかりハイボールを飲んでしまったためだろう。しょうがない。

六日(月曜日)。ゴールデンウィーク最終日だが、この日は粛々と部屋の片付けに乗り出す。思い出深い品々を段ボール箱へと収める作業は、なんだか過去を切り捨てているような気がして、どうも心苦しい。だが、実際の問題として、部屋のスペースは有限なのであるから仕方ない。ある程度、片付けを終えたところで、家族でNintendo Switchに興じる。一人ならば絶対にプレイしないであろうテニスゲームに、想像以上に白熱する。こうやって家族全員でゲームを楽しめる日がいつまで続けられることだろうか。この時間もまた有限である。Kindleで『ヤオチノ乱』(泉仁優一)の二巻を購入。都会を舞台に繰り広げられる現代の忍者たちの探り合い。日常的な舞台の中で繰り広げられる非日常的な掛け合いが、たまらなくスリリング。

七日(火曜日)。令和初の仕事。説明するまでもなく、何もやる気が起きない。あまりにもやる気が出ないので、ついついスマホでTwitterの様子などを確認していると、武田砂鉄による『今夜、笑いの数を数えましょう』書評を見かけ、読む。つまらない。とてもつまらない。ただ、つまらないだけならば、もうそれは仕方がないと諦められるのだが、笑いを生業としている人たちの本気の掛け合いに対して【「笑いとは何か」を探るはずの対談のそれぞれが、たちまち主題から脱線していく様が、とにかく笑える】などと副産物の部分を評価するような結論にしているところが引っかかってしまう。このモヤモヤした気持ちを解消すべく、久しぶりにブログを更新。同書の書評を自分なりに書き上げる。完璧とはいえないが、それなりの出来だとは思る。『アルコ&ピース D.C.GARAGE』、普段はフザケた話ばかり展開しているのだが、今回は何故か酒井が母親にまつわるエモい話をブチ上げて、少ししっとりとした空気に。

八日(水曜日)。やはり今日も仕事に身が入らない。あまりにもやる気が出ないので、またもスマホでTwitterの様子を確認していると、アニメを作る女子高生たちの活躍を描いた超傑作漫画『映像研には手を出すな!』のアニメ化が決定したという情報が飛び込んでくる。放送局はNHK総合、監督はあの『マインド・ゲーム』『ケモノヅメ』『四畳半神話大系』『夜は短し歩けよ乙女』などの傑作を手掛けてきた湯浅政明である。令和最初にして最強のアニメーションになる予感がしてならない。『水曜日のダウンタウン』で新元号当てクイズ。新元号が発表される直前、情報を遮断した状態で隔離されたお笑いコンビ・ななまがりが、自力で新元号を探り当てる企画である。質素な部屋でお笑い芸人が企画に試行錯誤している様は、往年の『電波少年』を彷彿とさせた。番組の世代としては、とても楽しめる企画だった。Kindleで『シネマこんぷれっくす』(ビリー)の三巻、『水は海に向かって流れる』(田島列島)の一巻を購入。田島列島氏は名作『子供はわかってあげない』を手掛けた漫画家である。この日記を書いている時点ではまだ読んでいないが、きっと名作だろう。

九日(木曜日)。公私ともに何もやる気が起きないので、粛々と『Hollow Knight』をプレイする。難しいボスやステージも、何度も何度も何度も何度も挑戦していくうちに、なんとか攻略できていく。この絶妙な難易度がたまらなく宜しい。Kindleで『先輩の顔も三度まで』(位置原光Z)、『映像研には手を出すな!』(大童澄瞳)四巻を購入。『先輩の顔も~』は、ナンバリングこそされていないものの、位置原光Z氏にとって三冊目の短編集である。絶妙に艶っぽいギャグ漫画、という絶妙な位置づけの作風。実にたまらない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?