スペイン巡礼に行きたいと思ったきっかけ。

 この旅は「捨てるための」旅なのだ。
 日常生活で詰め込みすぎた固定観念、忘れたくても忘れられない思い出、思い込み。それらが、スペインの田舎という、祖国の常識の通用しない異国の地で、どんどんひっくり返る。未知の出会いに飲み込まれてあっぷあっぷともがいているうち、どんどんいらないものが消え、洗い流されて、からっぽの自分の中に、新しいものが芽生える。
 歩くという行為は、これまでの自分を省みると同時に、次の自分にたどり着く行為でもある。文字通り、A地点からB地点にたどり着く間に、「私」自身もまた、A地点にいた時の私ではなくなっている。そういう変容をもたらすのが、この道の特異な力である。

カミーノについて調べたり計画立てたり
英語の本読み比べたり色々してるんだけど、

あれこれ平行しすぎてちょっと混乱してきたので
基本に立ち返ろうと、小野美由紀さんの新書
人生に疲れたらスペイン巡礼』を読み返してる。

スペイン巡礼、という言葉を知り、
いつか行きたいと思ったきっかけが、
この書籍のエッセンスをまとめたcakesの連載。

人生に疲れたらスペイン巡礼 by小野美由紀
https://cakes.mu/series/3493

上記の引用はここから持ってきたもの。以下は書籍。

 とある巡礼者が言っていた。「ここには人間がちゃんといる。だから安心して一人になれる」と。
 ここでは全員が「聖地を目指す」という目的を持って歩いている。目的が一緒だからこそ仲良くもなれるし、逆に、無理して仲良くしなくてもいい。日本では、「袖すり合うも多生の縁」というが、「けど、だからって何?」というドライさがあるのがカミーノなのだ。
<p.25 第1章 スペイン巡礼とはなにか>より
「金さんは、その道で何を得たんですか?」
 私は聞いた。
「得たんじゃないんですよ。捨てたんです」
金さんは私の目をじっと見て言った。
「人生と旅の荷造りは同じ。いらない荷物をどんどん捨てて、最後の最後に残ったものだけが、その人自身なんですね。歩くこと、旅することは、その『いらないもの』と『どうしても捨てられないもの』を識別するための作業なんですよ。聖地というのは、すべて、そのための装置なんです。私の人生は残り長くてあと20年くらいだけど、その間にどれくらい、いらないものを捨てられるかが、『自分が何者だったか』を決めるんです」
<p.89 第2章 わたしの巡礼>より

――そうだった、これが欲しくて、
行きたいと思ったんだった…! と再確認中。

久しぶりに読むので、続きも楽しみ。

※上記の連載、第1回「 捨てる」旅のススメ は
無料で読めますので興味のある方はぜひどうぞ!
https://cakes.mu/posts/10561

全部読みたいけど有料コンテンツはちょっと…

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あと書籍も3年前の本だから
図書館で待ちなしで借りられると思う。
連載はあくまで書籍のエッセンスなので、
せっかくなら完全版である書籍にも手を伸ばしてほしい!

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