112＊ごめん、いま猫でいそがしい（クロきび2019）愛と甲斐性

2019年4月18日 21:43

テレビで、多頭飼い崩壊の特集をしていた。ペットショップで二匹買ってきたという猫が、素人には、とても手に負えないほど、増えに増えているのだ。家の天井は崩れ落ちており、雨の日、猫は、ずぶぬれになるという。ケージに入れられているから、ぬれないところに回避する術もない。これだけでも、じゅうぶん、目の前が暗くなる事態なのだが、ここには書きたくもないくらい、もっと悲惨な状況のようだった。保護センターの方なのか、必死で飼い主に猫たちを保護させてくれと説得していたが、手放さないという。

ゴミ屋敷をきれいにするという番組も、なんどか、みたことがある。住人も、もうどうしようもないという状態で住み続けている。なにしろ、生活ゴミを定期的に捨てた形跡がないのだ。どこかで、ゴミ捨てなんか、めんどくさい、もういいや、と諦めた瞬間があるはずで、その後は積まれていくゴミを脳内で無かったことにしているのか、ゴミの山があるからこそ安心感があるのか。怖いのは、なんかの拍子に、たとえば体調がめちゃくちゃ悪いとかで、そっちに転ぶとも、わからない自分である。多頭飼い崩壊もだ。不思議なことに、クロきびと暮らしはじめてから、あちこちから、子猫をもらってくれないかと声が掛かる。猫は猫を呼ぶのだろうか。ものすごく心が動く。でも、大島弓子さんや、くるねこ大和さんほどの、愛と甲斐性があるならともかく、と我に返って断るしかないのだった。