レビュー:2018:J2:第18節:A:vsレノファ山口「ハリル氏のサッカーがここにあり」

山口vs岡山:1-0
得点者:24山下 敬大(15池上 丈二)
観客数:7,902人
試合会場:維新みらいふスタジアム

1、チーム情報&評点

評価基準

良:1~5:悪

審判

主審:川俣 秀:3.0
副審:中井 恒、眞鍋 久大:2.5
第4の審判員:塩津 祐介

A:岡山

監督

長澤 徹:3.0

スタメン

19仲間 隼斗:3.0、24赤嶺 真吾:3.0
11三村 真:2.5、8塚川 孝輝:3.0、17関戸 健二:3.0、21椋原 健太:2.5
14上田 康太:3.0
6喜山 康平:2.5、4濱田 水輝:2.5、5増田 繁人:2.5
22一森 純:2.5

リザーブ

GK:13金山 隼樹
DF:なし
MF:25武田 将平、15末吉 隼也、7伊藤 大介、10大竹 洋平
FW:18齊藤 和樹、16リカルド・エンリケ・ダ・シルバ・ドス・サントス(リカルド・サントス)

途中交代

17関戸 健二→18齊藤 和樹:3.0
11三村 真→7伊藤 大介:3.0
14上田 康太→16リカルド・エンリケ・ダ・シルバ・ドス・サントス(リカルド・サントス):3.0

H:山口

監督

霜田 正浩:2.0

スタメン

18高木 大輔:2.5、19オナイウ 阿道:2.5、8小野瀬 康介:2.5
24山下 敬大:2.0、15池上 丈二:2.0
29三幸 秀稔:2.5
11鳥養 祐矢:2.0、3渡辺 広大:2.0、3坪井 慶介:2.0、6前 貴之:2.0
44藤嶋 栄介:2.5

リザーブ

GK:1村上 昌謙
DF:16瀬川 和樹、22ジェルソン・フラガ・ビエイラ(ジェルソン・ビエイラ)
MF:5佐藤 健太郎、7大崎 淳矢、28高橋 壱晟
FW:9岸田 和人

途中交代

15池上 丈二→7大崎 淳矢:2.5
18高木 大輔→5佐藤 健太郎:2.5
11鳥養 祐矢→22ジェルソン・フラガ・ビエイラ(ジェルソン・ビエイラ):評価不可

2、得点経過

H:山口:1-0:24山下 敬大(15池上 丈二)

15池上 丈二が、サイドで受けると、中の8小野瀬 康介に預ける。パスを受けた8小野瀬 康介は、1トラップしてスペースへリターンスルーパス。そのスペースへ走りこんだ15池上 丈二が、1トラップで、8塚川 孝輝のバランスを崩させてマークを剥がすと、左足で狙いすましたクロスを入れる。そのクロスに24山下 敬大が、ノージャンプでしっかりミートしたヘッディングシュートを放つ。これに22一森 純が反応し触るも弾き切れず、山口が先制。

3、数値評

評価基準

良:A~E:悪

A:岡山

攻撃評価:E
守備評価:C
采配評価:D
総合評価:D

H:山口

攻撃評価:B
守備評価:B
采配評価:A
総合評価:B

4、文章評

Q.1「爆発的な攻撃力のある山口の猛攻をどれだけ抑える事が出来るか」

A.「1失点に抑える事が出来た。しかし、最後の所で集中して体を張るという強い意識を感じたが、90分間ほぼ山口に主導権を握られてしまい防戦一方とも言える内容だった。
 好守からのカウンターやショートカウンターといった攻守の切り替えに繋げる事が出来なかった。
 逆に攻守の入れ替えが山口は速く、岡山のシーズン序盤の9李 勇載(イ・ヨンジェ)が活躍した様にスペースに素早くロングパスを入れて、強力3トップ目掛けてカウンターに繋げられてしまった。岡山とは違い的が3枚もあり、難しい対応を迫れるシーンが目立った。
 更に少ないタッチ数でのパス回しと、判断の速さに攻守で後手後手に回ってしまった。

 ハリル氏を日本代表の監督に招聘し、欧州で指導経験を活かしたチーム作りからハリル氏の縦に速く、デュエルを重視した上で、攻守の切り替えの速さや、守備のまとまり。こういった物の完成度は非常に高かった。

 そう考えると、1失点に抑えた事は誇るべきことだと思います。」

Q.2「天皇杯のメンバーがどれだけこの試合に食い込んでくるか」

A.「リザーブ止まり。つまり収穫が無かった事を意味する。」

Q.3「打ち合いになるのか1点を争うゲームになるのか。」

A.「スコア上は1点を争うゲームとなった。ただ、岡山の実力不足を痛感する山口のサッカーの完成度の高さに心は、一方的に打ち込まれてしまった。」

注目選手

「19オナイウ 阿道」

・得点こそ許さなかったが、攻撃に重心を置いた時に何度もカウンターで崩された
・前線のターゲットとして仕事をさせてしまった
・9李 勇載(イ・ヨンジェ)と24赤嶺 真吾の良いところ取りの活躍を許した

「6前 貴之」

※注:遠くてはっきりと認知した訳ではないですが、位置的な印象で※

・球離れが良く、前の意識が高かったと思います
・前の15池上 丈二、8小野瀬 康介、29三幸 秀稔との連動性は非常に高そうに見えました
・11三村 真がある程度攻める事が出来ていた時間帯もあったと思います

「3渡辺 広大」

・守備の要として岡山のロングパスに対して、体を張って守った
・クロスやセットプレーに対する守備での貢献は小さくなかった筈
・結果を見ても無失点に抑えられてしまった

総評

 ハリル氏のしたかったサッカーを代表以上に体現出来ていたと思います。縦に速く、デュエル。この2点に日本らしい技術の高さであったアジリティが加わり、ハーフの19オナイウ 阿道の身体能力。良いところが目立った試合であったと思います。

 逆に岡山は、ロングパス主体の攻めであったのに対して、前線での収まりが悪かった。随所随所で、プレー判断の遅さが目立ちファールが多くなった。

 天皇杯でベストメンバーを温存した岡山に対して、ほぼベストメンバーで臨んだ山口が疲れを感じさせず内容的には完勝。

 サッカーもチームマネジメントでも失敗が、負の形となって表れた敗戦で、流れの悪さが出てしまったと思います。9李 勇載(イ・ヨンジェ)が、戻ってきた時のためにサッカーの流れをどこまで改善出来るかが問われる中盤戦になる。

5、試合評

Man Of Match(MOM):霜田 正浩(山口)
Most Impressive Player(MIP):19オナイウ 阿道(山口)
満足度:2点(10点満点)

6、試合後通算対戦成績

通算対戦成績(J2)

A:岡山:3勝(5得点):1分:1勝(3得点):山口:H

会場別対戦成績(岡山視点)

シティライトスタジアム:2勝0分0敗
維新みらいふスタジアム:1勝1分1敗

7、今季の成績(15節:雷雨中断)

勝敗(17/42)
8勝5分4敗(暫定6位:勝ち点29)

得失点
20得点14失点(+6)

ホームスコア(7試合:4勝3分1敗:12得点6失点)
1-0×2、3-0×1、3-1×1、0-0×1、2-2×2、0-1×1

アウェースコア(9試合:4勝2分3敗:8得点8失点)
0-1×3、1-3×1、1-1×2、1-0×2、3-0×1

ゴール(全20ゴール)
3後藤 圭太×1(頭1)、4濱田 水輝×3(頭3)、6喜山 康平×1(頭1)、7伊藤 大介×1(右足ミドル1)、8塚川 孝輝×2(頭1、右足ミドル1)、11三村 真×1(左足ボレー1)14上田 康太×3(FK左足3)、18齊藤 和樹×1(PK右足×1)、19仲間 隼斗×2(頭1、ボレー右足1)、24赤嶺 真吾×2(左足ボレー1、PK右足1)、25武田 将平×1(左足ミドル1)、33阿部 海人×1(左足1)、オウンゴール×1(足1)

アシスト(全12アシスト)
8塚川 孝輝×2(頭1、右足1)、9李 勇載×1(右足1)、14上田 康太×4(CK左足1、FK左足2、クロス左足1)、18齊藤 和樹×1(右足1)、19仲間 隼斗×1(左足1)、24赤嶺 真吾×3(パス右足2、クロス右足1)

得点の形(20得点:流れ×6、セットプレー×14)
ボール奪取→ミドルシュート(右足)×1クロス→左足ボレー×1、クロス→右足ボレー×1、クロス→頭×1、FK→頭×2、左足直接FK×3、FK→混戦→左足×1、CK→混戦→頭×1、速攻→ポストプレー→右足ミドル×1、CK→2次クロス→頭×1、右CK→セカンドボール→ダイレクトボレー(左足)×1、左CK→頭×1、PK(右足)×2、クロス→オウンゴール×1、ロングスロー→混戦→頭×1、ロングスロー→セカンドボール回収バックパス→左足ミドル×1

失点の形(14失点:流れ×11、セットプレー×3)
CK→ショートコーナー→右足(ミドル)×1、PK×1、PK(右足)×1、左足(フリック)→頭×1、右足(クロス)→頭×2、右足(クロスが直接)×1、左足(クロス)→頭×2、右足(ミドル)→オウンゴール×1、右足×1、右足(パス)→右足(ミドル)×1、右足(スルーパス)→右足×1、右足(浮き球パス)→右足(ボレーシュート)×1

得点時間帯(20得点:前半×9、後半×11)
1分~15分×2、16分~30分×3、31分~45分×4、前半AT
46分~60分×6、61分~75分×5、76分~90分、後半AT

失点時間帯(14失点:前半×9、後半×5)
1分~15分×2、16分~30分×3、31分×45分×4、前半AT
46分~60分×2、61分~75分、76分~90分×2、後半AT×1

岡山から世界へ
To Be Continued

by 杉野 雅昭(Masaaki Sugino)

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