2018:A代表:ロシアW杯:グループステージ3節:中立:vsポーランド「賛否両論だが勝負師の持ち味発揮」

ポーランドvs日本:1-0
得点者:5ヤン・ベドナレク(21ラファウ・クルザワ)
会場:ヴォルゴグラードアリーナ

1、チーム情報&評点

評価基準

良:1~5:悪

ポーランド

監督

アダム・ナヴァウカ:2.5

スタメン

9ロベルト・レバンドフスキ:2.5
21ラファウ・クルザワ:2.5、19ピオトル・ジエリンスキ:2.5、11カミル・グロシツキ:2.5
6ヤツェク・ゴラルスキ:2.5、10グジェゴシュ・クリホビアク:2.5
3アルトゥル・イェンドジェイチク:2.5、15カミル・グリク:2.5、5ヤン・ベドナレク:2.0、18バルトシュ・ベレシンスキ:2.5
22ウカシュ・ファビアンスキ:2.5

リザーブ

GK:1ボイチェフ・シュチェスニー、12バルトシュ・ビャウコフスキ
DF:2ミハウ・パズダン、4チアゴ・シオネク、20ウカシュ・ピシュチェク
MF:8カロリ・リネティ、13マチェイ・リブス、16ヤクブ・ブワシュチコフスキ、17スワボミル・ペシュコ
FW:7アルカディウシュ・ミリク、14ウカシュ・テオドルチュク、23ダビド・コフナツキ

途中交代

19ピオトル・ジエリンスキ→14ウカシュ・テオドルチュク:評価不可
21ラファウ・クルザワ→17スワボミル・ペシュコ:評価不可

日本

監督

西野 朗:2.5

スタメン

9岡崎 慎司:3.5、13武藤 嘉紀:3.0
11宇佐美 貴史:4.0、21酒井 高徳:3.5
7柴崎 岳:3.0、16山口 蛍:3.0
5長友 佑都:2.5、20槙野 智章:3.0、22吉田 麻也:2.5、19酒井 宏樹:2.5
1川島 永嗣:2.5

リザーブ

GK:12東口 順昭、23中村 航輔
DF:2植田 直通、3昌子 源、6遠藤 航
MF:17長谷部 真、18大島 僚太、8原口 元気、14乾 貴史、4本田 圭佑、10香川 慎司
FW:15大迫 勇也

途中交代

9岡崎 慎司→15大迫 勇也:2.5
11宇佐美 貴史→14乾 貴史:3.0
13武藤 嘉紀→17長谷部 誠:3.0

2、得点経過

ポーランド:1-0:5ヤン・ベルトンゲン(21ラファウ・クルザワ)

 中央からサイド、サイドから中にと行った守備対応の所で、21酒井 高徳から16山口 蛍とマークを受け渡して、21ラファウ・クルザワの対応に行ったところで、激しい接触ではなかったものの少しのずれで、ファールを与えてしまいFKをポーランドに与えてしまった。
 警戒すべきポーランドのFKは、21ラファウ・クルザワが左足で蹴り、21酒井 高徳のマークを振り切り、進路を塞いでいた19酒井 宏樹の押しのけ落下点に入り、ある程度自由に右足で合わせた5ヤン・ベルトンゲンが、押し込んで、ポーランドが先制。

3、数値評

評価基準

良:A~E:悪

ポーランド

攻撃評価:C
守備評価:C
采配評価:C
総合評価:C

日本

攻撃評価:D
守備評価:D
采配評価:D
総合評価:D

4、文章評

この試合の捉え方として、2節目で、進出を決める事が出来なかった事で、結果重視し、ベストメンバーで臨むのか、それともある程度選手を温存して、この試合に臨むのかという微妙な条件での試合でした。
 西野監督の選択は、後者よりのやや中間といった選択であった。攻撃は、大分メンバーを落として前線の化学変化に起用したギャンブル的なメンバーであったが、後ろは、ベテランであるDHの17長谷部 誠と、代表における立ち位置を確立出来ていないCBの3昌子 源をスタメンから外して、CBの20槙野 智章と、16山口 蛍がスタメンに食い込んで来た。

 試合の方は、噛み合わない部分が散見したもののある程度、自分たちのサッカーが見えた。ただ、ゴール前の迫力や、判断の遅さが目立ち、ボールロストが目立った。前の2試合とは、全くの別チームとも言え、メンバー変更の激しい世代別代表と比べても大きな落差があった。
 これは、十分な準備期間が無かった事も大きく影響したと言え、チームの立ち上げの様な連動性の無い状態でした。ただ、日本の技術のある選手が多く、ポーランド相手でも十分巧さを魅せる事が出来た事は、収穫と言えるでしょう。

 やはり、このレベルの大会になると、そういった状態で勝てるほど甘くなく、不運とも言える軽度のファールでのFKを与えると、そこを力技というか柔よく剛を制すといった感じに、自然に合わせられて失点しまいました。

 日本もそこから同点から逆転を狙う方針で、戦っていましたが、セネガルが、1点先制を許したという情報が入ると、フェアプレーポイントで、日本が4、セネガルが6という事で、逆転や同点を狙ってイエローカードを貰うリスクと、セネガルが同点に追いつく可能性を天秤にかけて、日本は1-0で負けているままにする戦い方に変更します。このかけに勝った事で、ギリギリでのグループリーグ2位での突破で、決勝トーナメントに進出に成功した。

 ここは、賛否両論である。
 結果論で考えれば、選手を温存出来て、ベストメンバー+4本田 圭佑しか機能していない日本代表において、ベスト8の可能性を高める事が出来たという意味で、評価できる。
 一方で、一般的論として考えれば、1-0で負けている状況で、イエローカードを貰うと状況が更に変わるとはいえ、そのままのスコアでグループステージを確実に突破できるのであれば理解できるが、セネガルが同点に追いついていれば、日本が敗退していた。その可能性を考えると、非常にリスキーで、やはり是とは言い難い。
 この辺りの評価は、個人の判断に委ねるとして、この難しい決断で、ギリギリの所で勝った。西野 朗は、監督として、勝利した。そういえる試合後の結果であったと思います。
 勝負師西野 朗監督天晴。しかし、悔しい試合運びであり、ベルギー戦で、この汚名を返上し、名誉挽回することが出来るか。そういった選手をもう一度奮起させることが出来るか。そういった試合になりました。
 とはいえ、3度目のベスト16を勝ち取った。大会前の経緯を考えると、厳しい目線の中で、最低限の仕事を達成できた。この結果を活かすも殺すかは、次戦のベルギー戦及び、その試合後の日本代表の舵取りが、重要となってくる。

5、試合評

Man Of the Match(MOM):5ヤン・ベドナレク(ポーランド)
Most Impressive Player(MIP):1川島 永嗣(日本)
満足度(10点満点):2点

6、会場別成績(西野ジャパン)

国内(0勝0分1敗)
日産スタジアム:0勝0分1敗

国外(2勝1分2敗)
スタディオ コルナレド:0勝0分1敗
チボリ シュタディオン:1勝0分0敗
モルドヴィアアリーナ:1勝0分0敗
エカテリンブルクアリーナ:0勝1分0敗
ヴォルゴグラードアリーナ:0勝0分1敗

7、大会別成績(西野ジャパン)

ロシアワールドカップ
1勝1分1敗(4得点4失点:±0)

親善試合
1勝0分2敗(4得点6失点:-2)

8、通算成績(西野ジャパン)

勝敗(6試合)
2勝1分3敗

得失点
8得点10失点(-2)

ホームスコア
1試合:0勝0分1敗:0得点2失点

中立スコア
3試合:2勝1分2敗:8得点8失点

アウェースコア
0試合:0勝0分0敗:0得点0失点

得点時間帯(8得点:前半×2、後半×6)
1分~15分×1、16分~30分、31分~45分×1、前半AT
46分~60分×1、61分~75分×2、76分~90分×2、後半AT×1

失点時間帯(10失点:前半×5、後半×5)
1分~15分×2、16分~30分、31分~45分×3、前半AT
46分~60分×2、61分~75分×1、76分~90分×2、後半AT

ゴール(全8ゴール)
FW:大迫 勇也×1
MF:香川 真司×2、乾 貴士×3、本田 圭佑×1
オウンゴール×1

アシスト(全6アシスト)
FW:大迫 勇也×1
MF:本田 圭佑×1、香川 真司×2、乾 貴士×1
DF:長友 佑都×1

得点の形(6得点:流れ×5、セットプレー×1)
ドリブル(スイッチ)→ターン→シュート(右足)×1
パス(右足)→ドリブル→シュート(右足)×2
パス(フリック)→ダイレクトシュート(右足)×1
グラウンダークロス(左足)→ダイレクトシュート(左足)×1
FK→クリアミス→オウンゴール×1

失点の形(10失点:流れ×3、セットプレー×7)
クロス(左足)→折り返し(頭)→ボレーシュート(右足)×1
クロス(左足)→フリック(左足)→ダイレクトシュート(右足)×1
シュート(右足)→パンチング(判断ミス)→偶然当たってゴール(足)×1
FK(左足)→ダイレクトシュート(右足)×1
PK(左足)×1、PK(右足)×1、FK(右足)×2
FK(右足)→クリア→ミドルシュート(左足)×1
ロングスロー→頭→頭→ボール&体の反転ボレーシュート(左足)×1

日本から世界へ
To Be Continued

by 杉野 雅昭(Masaaki Sugino)

 記事の質の向上のために反対意見や間違いの指摘などのコメントも大いに歓迎ですので、気軽にコメント宜しくお願い致します。また、スキ数は、記事を書く意欲へと繋がる事に加えて、記事を書く上での参考とさせて頂いています。

自分の感じた事を大事にしつつ、サッカーを中心に記事を投稿しています。今後とも、よろしくお願いいたします。