レビュー:2018:J2:第13節:H:vsアビスパ福岡「注目されたイレブンでのパフォーマンスに希望と課題を感じた試合」

岡山vs福岡:2-2
得点者:17松田 力(3駒野 友一)、11三村 真、7伊藤 大介、オウンゴール(6喜山 康平)
観客数:9,021人

1、チーム情報&評点

評価基準

良:1~5:悪

審判

主審:山本 雄大:2.5
副審:関谷 宣貴、金次 雄之介:2.5
第4の審判員:道山 悟至

H:岡山

監督

長澤 徹:3.0

スタメン

16リカルド・エンリケ・ダ・シルバ・ドス・サントス(リカルド・サントス):2.5、32福元 友哉:2.5
11三村 真:2.5、7伊藤 大介:2.0、15末吉 隼也:3.0、31下口 稚葉:2.5
14上田 康太:2.5
6喜山 康平:3.0、8塚川 孝輝:3.5、21椋原 健太:3.0
22一森 純:3.0

リザーブ

GK:13金山 隼樹
DF:27崔 程援(チェ・ジョンウォン)、33阿部 海人
MF:17関戸 健二、10大竹 洋平
FW:18齊藤 和樹、24赤嶺 真吾

途中交代

16リカルド・エンリケ・ダ・シルバ・ドス・サントス(リカルド・サントス)→24赤嶺 真吾:3.0
32福元 友哉→18齊藤 和樹:3.0
7伊藤 大介→17関戸 健二:評価不可

A:福岡

監督

井原 正巳:2.5

スタメン

18ルイス・エドゥアルド・ドス・サントス・ゴンザガ(ドゥドゥ):3.0
15森本 貴幸:3.0、17松田 力:2.5
3駒野 友一:2.5、8鈴木 惇:2.5、33山瀬 功治:3.0、27平尾 壮:3.0
39篠原 弘次郎:2.5、19堤 俊輔:2.5、5實藤 友紀:2.5
21圍 謙太朗:2.5

リザーブ

GK:23杉山 力裕
DF:4田村 友
MF:14枝村 匠馬、20エロスマン・エウレー・シウヴァ・カヴァウカンチ(エウレー)
FW:7兪 仁秀(ユ・インス)、13木戸 皓貴、16石津 大介

途中交代

17松田 力→16石津 大介:2.5
27平尾 壮→20エロスマン・エウレー・シウヴァ・カヴァウカンチ(エウレー):3.0
33山瀬 功治→14枝村 匠馬:評価不可

2、得点経過

A:福岡:0-1:17松田 力(3駒野 友一)

 福岡のスローインの流れから3駒野 友一が出して受けて、プロ初スタメン初出場の31下口 稚葉とマッチアップ。3駒野 友一が、31下口 稚葉をフェイントで、ボールの位置を右足から左足に置き換えてクロスを狙います。31下口 稚葉も対応して足を伸ばしますがその先、そして、その上を越えて行きます。その先には8塚川 孝輝が居ましたが、落下点に向かわず、先に17松田 力に入られてしまい、競るもことも出来ず、ヘディングシュートを打たれます。この8塚川 孝輝の緩い守備のためドフリーかつ至近距離のために22一森 淳も何もできず、かなり早い時間帯に失点を喫してしまいました。

H:岡山:1-1:11三村 真

 岡山のFKやCKが続いた流れで、右CKを14上田 康太が蹴ります。一度、福岡の選手にクリアされますが、落下点にいた11三村 真が、ダイレクトシュートを放ちます。これが、ゴール手前で、ドライブがかかって、急速に落下。GKの圍 謙太朗の頭上を越えてゴールには落ちた事で吸い込まれてゴール。時間を考えると、岡山にとって大きな同点ゴールになりました。

H:岡山:2-1:7伊藤 大介

 32福元 友哉が粘って深い位置で外に出して、福岡の陣地深くでの福岡のスローインにした所から。福岡の選手がスローインを入れて、その流れで、前方ではなく、中央にロングパスを入れた事で、福岡の選手が前方に頭でクリアするような形になり、そのボールこそ福岡の選手へ通ります。しかし、その選手に対して、岡山の選手がしっかりついていて、戻りつつのキープにさせますが、その過程で、岡山の選手と福岡の選手が接触した事で、福岡の選手が倒れて、その選手にボールが引っ掛かって、その隙に7伊藤 大介が、素早くボール奪取します。普段は、このバイタルエリアでもパスが多い7伊藤 大介ですが、前にスペースがあったので、迷わず右足を振りぬきます。このミドルシュートが、21圍 謙太朗の手の先を越えて行き、ゴールに突き刺さって、岡山が、逆転に成功しました。

A:福岡:2-2:オウンゴール(6喜山 康平)

 福岡のボールを保持されて、左でキープされて行く中で、岡山の選手が、左に人数が集中したところで、右に出されて、11三村 真が寄せたかった所ですが、サイドに1人張っていたので寄せる事が出来ず、左から岡山の選手がやってきていましたが、距離的に自然なスライドとは言えず、もはや少し長い距離の移動になっており、当然のことながらこの寄せは間に合いません。ボールを持っていた19堤 俊輔は、思い切ってしかり狙って溜めたミドルシュートを打ちます。その先に15森本 貴幸が居ましたが、6喜山 康平が触ってクリアを試みます。しかし、これが不運にもゴールへと向かって行き、22一森 純が飛びついてももっと遠くの方へ飛んでいき、ゴールに吸い込まて、アディショナルタイムにキャプテンのオウンゴールという痛々しく悔しい同点ゴールを許してしまいました。

3、数値評

評価基準

良:A~E:悪

H:岡山

攻撃評価:B
守備評価:D
采配評価:D
総合評価:C

A:福岡

攻撃評価:C
守備評価:C
采配評価:C
総合評価:C

4、文章評

Q.1「上位に付ける福岡相手に、攻守でどこまで戦えるか。」

A.1「MF型の選手がCBを担った事で、後ろでパスを回す時間が長くなった。縦に速くという意識が低く、福岡の守備組織が整備されてしまった。主導権を握ってボールを持っているというよりは、持たされている。そういった印象を持つぐらいであった。
 それ以上に守備が緩く、ボールホルダーに対する寄せも甘く、ボールのない所でのマークや守備時のポジショニング。競り合いにおけるディエルの強さ。こういった部分で、生粋のCB2選手が、CBを任されている時より甘かった。そういった事もあり、開始早々の失点に繋がり、終了間際の6喜山 康平のオウンゴールに繋がってしまった。」

Q.2「前節の敗戦を受けてどういった修正を加えるのか。」

A.2「最終ラインにMF型の選手を起用した。加えて、若い選手や出場機会の少なかった選手を積極起用した。
ただ、メンバーの名前自体は、大きく変化させて来たが、このサッカーで行けるという感覚は掴めなかった。どちらかと言えば、挑戦は多少あったものの応急手当の域は抜けていなかった。」

Q.3「前節から中2日でのGW最終日という事で、布陣がどうなるか。」

A.3「上記と重複する部分があるが、敗戦という口実を受けて、積極的にメンバーを変更してきた。若い選手も何人か起用出来ており、そういった選手の経験をどう繋げていくか。そういった部分を見る事が出来た試合であった。
 また、出場機会の少なかったベテランや中堅選手も積極的に起用にも挑戦し、チームとしての底上げを狙えっている意図を感じた。」

Q.4「注目選手に対してどこまで対応出来たか。」

A.4「39篠原 弘次郎に関しては、厳しい守備を許した。球際で、ファールを恐れないプレーは、岡山の自由を大きく制限されてしまった。イエローカードも当然の様に出たが、そのプレーの内容自体は、そういったプレーが必要なのかもしれないが、見ていて気持ちいいプレーではない部分もあった。

18ドゥドゥに関しては、イエローカードが出た事を考えても自由をある程度制限出来、ゴールという結果も残させなかった。

3駒野 友一に関しては、試合早々のアシストを含め、攻撃のポイントとして仕事をさせてしまった。もうベテランではあるが、左右の両足から蹴れる事はやはり武器であると感じるパフォーマンスであった。」

5、試合評

Man Of the Match(MOM):7伊藤 大介(岡山)
Most Impressive Player(MIP):39篠原 弘次郎(福岡)
満足度:6点(10点満点)

6、試合後通算対戦成績

通算対戦成績

H:岡山:4勝(18得点):9分:(20得点)5勝:福岡:A

J2リーグ

H:岡山:4勝(16得点):9分:(17得点):4勝:福岡:A

天皇杯

H:岡山:0勝(2得点):0分:(3得点):1勝:福岡:A

会場別成績(岡山視点)

H:シティライトスタジアム:2勝6分2敗
H:岡山県津山陸上競技場:1勝0分0敗
A:レベルファイブスタジアム:1勝3分3敗

7、今季の成績

勝敗(13/42)
7勝4分2敗(2位:勝ち点25)

得失点
15得点7失点(+8)

ホームスコア(7試合:4勝2分1敗:10得点4失点)
1-0×2、3-0×1、3-1×1、0-0×1、2-2×1、0-1×1

アウェースコア(6試合:3勝2分1敗:5得点3失点)
0-1×3、1-1×2、1-0×1

ゴール(全15ゴール)
3後藤 圭太×1(頭1)、4濱田 水輝×2(頭2)、6喜山 康平×1(頭1)、7伊藤 大介×1(右足ミドル1)、8塚川 孝輝×2(頭1、右足ミドル1)、11三村 真×1(左足ボレー1)、14上田 康太×2(FK左足2)、18齊藤 和樹×1(PK右足1)、24赤嶺 真吾×1(左足ボレー1)、19仲間 隼斗×1(頭1)、33阿部 海人×1(左足1)、オウンゴール×1(足1)

アシスト(全9アシスト)
8塚川 孝輝×2(頭1、右足1)、9李 勇載×1(右足1)、14上田 康太×3(FK左足2、クロス左足1)、18齊藤 和樹×1(右足1)、19仲間 隼斗×1(左足1)、24赤嶺 真吾×1(パス右足1)

得点の形(15得点:流れ×5、セットプレー×10)
ボール奪取→ミドルシュート×1、クロス→左足ボレー×1、クロス→頭×1、FK→頭×2、左足直接FK×2、FK→混戦→左足×1、CK→混戦→頭×1、速攻→ポストプレー→右足ミドル×1、CK→2次クロス→頭×1、PK(右足)×1、CK→セカンドボール→ダイレクトボレー×1、クロス→オウンゴール×1、ロングスロー→混戦→頭×1

失点の形(7失点:流れ×5、セットプレー×2)
CK→ショートコーナー→右足(ミドル)×1、PK×1、左足(フリック)→頭×1、右足(クロス)→頭×1、右足(クロスが直接)×1、左足(クロス)→頭×1、右足(ミドル)→オウンゴール×1

得点時間帯(15得点:前半×8、後半×7)
1分~15分×1、16分~30分×3、31分~45分×4、前半AT
46分~60分×4、61分~75分×3、76分~90分、後半AT

失点時間帯(7失点:前半×4、後半×3)
1分~15分×2、16分~30分×2、31分×45分、前半AT
46分~60分×1、61分~75分、76分~90分×1、後半AT×1

岡山から世界へ
To Be Continued

by 杉野 雅昭(Masaaki Sugino)

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