レビュー:2018:J2:第16節:A:vsFC町田ゼルビア「あるべき姿を見せて5月初勝利」

町田vs岡山:1-3
得点者:14上田 康太(FK)、19仲間 隼斗(24赤嶺 真吾)、24赤嶺 真吾(PK)、30中島 裕希(2奥山 政幸)
観客数:4,259人

1、チーム情報&評点

評価基準

良:1~5:悪

審判

主審:榎本 一慶:2.5
副審:和角 敏之、塚越 由貴:2.5
第4の審判員:蒲澤 淳一

A:岡山

監督

長澤 徹:2.5

スタメン

19仲間 隼斗:2.0、24赤嶺 真吾:2.0
11三村 真:2.5、8塚川 孝輝:2.5、17関戸 健二:2.5、21椋原 健太:2.5
14上田 康太:2.0
6喜山 康平:2.5、4濱田 水輝:2.5、5増田 繁人:2.5
13金山 隼樹:2.5

リザーブ

GK:22一森 純
DF:無し
MF:25武田 将平、15末吉 隼也、10大竹 洋平、7伊藤 大介
FW:16リカルド・エンリケ・ダ・シルバ・ドス・サントス(リカルド・サントス)、20藤本 佳希

途中交代

8塚川 孝輝→25武田 将平:2.5
4濱田 水輝→15末吉 隼也:3.0
19仲間 隼斗→7伊藤 大介:評価不可

H:町田

監督

相馬 直樹

スタメン

30中島 裕希、9鈴木 孝司
8平戸 太貴、29森村 康太、15井上 裕大、14吉濱 遼平
2奥山 政幸、5深津 康太、23酒井 隆介、35大谷 尚輝
1福井 光輝

リザーブ

GK:21高原 寿康
DF:3藤井 航大、25小島 雅也
MF:7杉森 考起、19土居 柊太、24ロメロ・ベロカル・フランク・ラーク(ロメロ・フランク)
FW:20ドリアン・バブンスキー・リストフスキー(ドリアン・バブンスキー)

途中交代

23酒井 隆介→3藤井 航大
29森村 昂太→24ロメロ・ベロカル・フランク・ラーク(ロメロ・フランク)
14吉濱 遼平→7杉森 考起

2、得点経過

A:岡山:0-1:14上田 康太(FK)

 スローインの流れから24赤嶺 真吾がキープして、19仲間 隼斗に預ける。バイタルエリアの所で、19仲間 隼斗が巧いターンから巧くボールを町田の選手から離して、チャンスメークしようとしたところで、倒されてFK獲得。
岡山側から見て、ペナルティエリアの左側手前からのFK。約27メートル。立ち位置には、右足の17関戸 健二、指示を出す左足の6喜山 康平、さらに本名の14上田 康太。蹴ったのは14上田 康太。壁を上を越えて行くと、外から内側のゴール内に向かって大きくカーブし、GKの1福井 光輝は動けず、ゴールに突き刺さって岡山が、久々の先制ゴール。

A:岡山:0-2:19仲間 隼斗(24赤嶺 真吾)

町田の選手が狭い所を繋いで、崩そうというところで、岡山の選手が囲い込んで奪って、最終的に8塚川 孝輝が回収し、一気に駆け上がる。前にはスペースが多少あり、右サイドにはフリーの24赤嶺 真吾がいた。8塚川 孝輝には、その24赤嶺 真吾の状況をしっかり把握しており、機を見てそこに絶妙なスルーパスを出す。フリーで受けた24赤嶺 真吾に後方から戻ってきた町田の選手が付くも、24赤嶺 真吾も19仲間 隼斗の位置をしっかり把握しており、そこにピンポイントのクロスを入れる。19仲間 隼斗は、右足ダイレクトボレーシュートを放ち、これに1福井 光輝が飛びつくも触ったから触ってないかぐらの手の先を越えて行き、ゴールに突き刺さって、短い時間の間に岡山が加点に成功する。

A:岡山:0-3:24赤嶺 真吾(PK)

スローインの流れから数的不利(5対2)という状況の中で、24赤嶺 真吾?と19仲間 隼斗が巧く収めて、24赤嶺 真吾?が、GKとDFの間のスペースへスルーパスを出すと、19仲間 隼斗がスピードに乗って、スピードでDFを振り切り、裏へ完全に抜け出すと、GK1福井 光輝もかわそうとするが、1福井 光輝が、ボールにチャレンジするも間に合わず、結果的にひっかけてしまいPK。
 キッカーは24赤嶺 真吾。キッカーから見て左側上に蹴る。1福井 光輝も読み通り反応するが触れず、24赤嶺 真吾が、自身が久々のゴールを決めて、岡山が勝利を大きく近づいた。

H:町田:1-3:30中島 裕希(2奥山 政幸)

 町田の選手がキープして、後ろに戻した所を後方から走ってきた2奥山 政幸が、右足で、ピンポイントで、狙いすました柔らかいクロスを入れます。落下点に6喜山 康平と30中島 政幸が居て、競り合った結果30中島 政幸が競り勝って左隅にヘディングシュートを放つ。13金山 隼樹が反応して触ったように見えるが弾き切れず、ポストバーに当たって、岡山が失点する。

3、数値評

評価基準

良:A~E:悪

A:岡山

攻撃評価:B
守備評価:C
采配評価:C
総合評価:C

H:町田

攻撃評価:C
守備評価:D
采配評価:C
総合評価:C

4、文章評

Q.1「4-4-2のJ2で一番完成度の高い町田にどこまで戦えるか」

A.「想像以上の完成度で、昨季より大幅に進化していた。具体的に言うと数的優位・位置的優位といったポゼッションサッカーを再現していた。実際に前半の岡山は、ボールを持ってパスコースを探るという時間を作れず、ボールロストが目立った。岡山は、開いたスペースを突く意図したサッカーをしようとした。
 しかし、後半からは試合後に長澤 徹監督が語った24赤嶺 真吾と19仲間 隼斗が近くでプレーさせることを選択。この結果、3ゴールとも24赤嶺 真吾と19仲間 隼斗の2人が絡んでおり、3得点に繋がった。町田の選手の人数こそ揃っていたが、数少ないボールを持っている時に良い形で、密集地帯を抜け出せた事で、得点に繋がった。
 町田の数的優位と質的優位に対して、24赤嶺 真吾と19仲間 隼斗の2選手の瞬間的な質的優位を発揮し、14上田 康太の高レベルのFKも大きかった。」

Q..2「流れの中の迫力不足をどこまで改善できるか」

A.「8塚川 孝輝と21椋原 健太を中盤に戻した事で、失っていた守備の安定感と攻撃時の前への厚みが戻った。前半こそ町田のサッカーに苦しんだが、その中でも21椋原 健太がクロスで良い形を作るなど、試合を通して光った。8塚川 孝輝も2得点目のゴールを演出する守備から攻撃に素早く転じたカウンターからのゴールの流れも見事だった。」

Q.3「守備が不安定になっているがそこの部分への手は」

A.「本職CB2人とコンバートCB1人構成に戻した。本職でありDFリーダーである4濱田 水輝が足をつって交代したことで、守備のバランスが多少崩れたのか、ゴール前に押し込まれる時間が微増した。そこで、6喜山 康平が競り負けた所で、ヘディングシュートを許して失点してしまった。ポジショニングや競る選手といった微妙なずれが、この失点に繋がった。出来れば無失点で終えたかったが、その時間帯まで危ない場面1つ(ポストバーに当たった9鈴木 幸司のシュート)が有っただけに抑えていただけに悔やまれる。」

Q.4「注目選手にどこまで戦えたか」

A.「5深津 康太に関しては、前半のロングパスに対してのプレーなので、空中戦の強さを発揮されてしまい攻撃の糸口を見つける事が出来なかった。それでもセットプレーのピンチでは、仕事をさせず、抑える事が出来た。そして、後半は3得点を奪う事が出来たので、巧く攻略出来たと言える。スピードとテクニックが攻略の糸口になったので、ホームでの対戦では、そういった部分を発揮して攻略して、勝利に繋げたい。
 9鈴木 孝司に対しては、ポストバーに当たるシュートを打たれてしまい。仕事をさせてしまった。ペナルティエリア付近で、シュートをどれだけ打たせないか。町田の特殊なサッカー混みで、対策が必要と感じた。
 15井上 裕大に関しては、前半の狭い所で仕事を攻守でさせてしまった。それでも後半は15井上 裕大が中心となる中盤を攻略出来たのは大きかった。次回も後半の様に巧く彼の守備力を発揮させない様にしたい。」

P.1「原点回帰で見えた岡山らしさ」

A.「緊急的な状況であったのかもしれませんが、ここ数試合で見せていた最終ラインに本職の選手を起用しない方針からの方針転換が見えた試合でした。4濱田 水輝が途中で下がった事で、失点を許すことになってしまいましたが、結果的に1失点に抑える事が出来た事は大きかったと思います。9鈴木 幸司にポストバーに当たるシュートを打たれてしまった事や前半の戦い方に課題を残したものの3得点という結果を見ても収穫の大きかった試合であったと思います。
 後ろがロングパス、クロス、セットプレーといった高さを活かした攻撃に対して、どっしりと真ん中に構えて対抗する守備の硬さは、非常に安定感があったので、今季の堅守の要因であったと思いますので、5増田 繁人がある程度、計算出来たのは大きかったと思います。
これで、4濱田 水輝、3後藤 圭太、5増田 繁人、33阿部 海人といった純粋なCBとして計算できる選手が揃った事になり、今後に繋がると思います。3後藤 圭太が戻ってきた時や33阿部 海人が世代別代表から戻ってきた時に誰を選択するのか、そういった楽しみがあります。これに27崔 程援(チェ・ジョンウォン)が加わってくれば層がより厚くなる。この辺り監督のやり繰りが気になる所です。
上でも触れましたが8塚川 孝輝と21椋原 健太の本職へ戻った事を大きかった事は間違いないでしょう。
 こういった適材適所で、しっかり勝ち切る。長澤 徹監督らしい起用や采配が出た勝利であったと思います。試合後の監督のコメントを見ても、町田の特殊な組織的なサッカーに微修正で、勝利を手繰り寄せた試合でもあり、監督を下記でMOMに選出させて頂きました。

5、試合評

Man Of the Match(MOM):長澤 徹(岡山)
Most Impressive Player(MIP):30中島 裕希(町田)
満足度:7点(10点満点)

6、試合後通算対戦成績

通算対戦成績(J2)

A:岡山:2勝(12得点):5分:(9得点)0勝:町田:H

会場別対戦成績(岡山視点)

H:シティライトスタジアム:1勝2分0敗
A:町田市立陸上競技場:1勝3分0敗

7、今季の成績(15節:雷雨中断)

勝敗(15/42)
8勝4分3敗(暫定4位:勝ち点28)

得失点
18得点11失点(+7)

ホームスコア(7試合:4勝2分1敗:10得点4失点)
1-0×2、3-0×1、3-1×1、0-0×1、2-2×1、0-1×1

アウェースコア(8試合:4勝2分2敗:8得点7失点)
0-1×3、1-3×1、1-1×2、1-0×1、3-0×1

ゴール(全18ゴール)
3後藤 圭太×1(頭1)、4濱田 水輝×2(頭2)、6喜山 康平×1(頭1)、7伊藤 大介×1(右足ミドル1)、8塚川 孝輝×2(頭1、右足ミドル1)、11三村 真×1(左足ボレー1)14上田 康太×3(FK左足3)、18齊藤 和樹×1(PK右足×1)、24赤嶺 真吾×2(左足ボレー1、PK右足1)、19仲間 隼斗×2(頭1、ボレー右足1)、33阿部 海人×1(左足1)、オウンゴール×1(足1)

アシスト(全10アシスト)
8塚川 孝輝×2(頭1、右足1)、9李 勇載×1(右足1)、14上田 康太×3(FK左足2、クロス左足1)、18齊藤 和樹×1(右足1)、19仲間 隼斗×1(左足1)、24赤嶺 真吾×2(パス右足1、クロス右足1)

得点の形(18得点:流れ×6、セットプレー×12)
ボール奪取→ミドルシュート(右足)×1クロス→左足ボレー×1、クロス→右足ボレー×1、クロス→頭×1、FK→頭×2、左足直接FK×3、FK→混戦→左足×1、CK→混戦→頭×1、速攻→ポストプレー→右足ミドル×1、CK→2次クロス→頭×1、右CK→セカンドボール→ダイレクトボレー(左足)×1、PK(右足)×2、クロス→オウンゴール×1、ロングスロー→混戦→頭×1

失点の形(11失点:流れ×9、セットプレー×2)
CK→ショートコーナー→右足(ミドル)×1、PK×1、左足(フリック)→頭×1、右足(クロス)→頭×2、右足(クロスが直接)×1、左足(クロス)→頭×1、右足(ミドル)→オウンゴール×1、右足×1、右足(パス)→右足(ミドル)×1、右足(スルーパス)→右足×1

得点時間帯(18得点:前半×8、後半×10)
1分~15分×1、16分~30分×3、31分~45分×4、前半AT
46分~60分×6、61分~75分×4、76分~90分、後半AT

失点時間帯(11失点:前半×7、後半×4)
1分~15分×2、16分~30分×3、31分×45分×2、前半AT
46分~60分×1、61分~75分、76分~90分×2、後半AT×1

岡山から世界へ
To Be Continued

by 杉野 雅昭(Masaaki Sugino)

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