プレビュー:2018:J2:第7節:H:ファジアーノ岡山vs愛媛FC「怪我人続出の危機的状況で問われる総合力」

1、今季の成績

勝敗(6/42)
5勝1分0敗(1位:勝ち点16)

得失点
8得点1失点(+7)

ホームスコア(3勝0分0敗:5得点0失点)
1-0×2、3-0×1

アウェースコア(2勝1分0敗:3得点1失点)
0-1×2、1-1×1

ゴール
3後藤 圭太×1(頭1)、4濱田 水輝×1(頭1)、6喜山 康平×1(頭1)、8塚川 孝輝×2(頭1、右足ミドル1)、14上田 康太×1(FK左足1)、24赤嶺 真吾×1(左足ボレー)、33阿部 海人×1(左足1)

アシスト
8塚川 孝輝×2(頭1、右足1)、9李 勇載×1(右足1)、14上田 康太×3(FK左足2、クロス左足1)、24赤嶺 真吾×1(パス右足1)

得点の形
クロス→左足ボレー×1、FK→頭×2、左足直接FK×1、FK→混戦→左足×1、CK→混戦→頭×1、速攻→ポストプレー→右足ミドル×1、CK→2次クロス→頭×1

失点の形
CK→ショートコーナー→右足(ミドル)×1

得点時間帯
8得点:前半×6、後半×2

失点時間帯
1失点:後半×1

2、予想メンバー

監督

長澤 徹

スタメン

18齊藤 和樹(当確)
19仲間 隼斗(有力)、7伊藤 大介(当確)
2澤口 雅彦(有力)、14上田 康太(当確)、17関戸 健二(不透明)、21椋原 健太(当確)
6喜山 康平(当確)、4濱田 水輝(有力)、33阿部 海人(有力)
22一森 純(当確)

リザーブ

GK:13金山 隼樹(当確)
DF:31下口 稚葉(有力)
MF:25武田 将平(不透明)、15末吉 隼也(当確)、10大竹 洋平(有力)
FW:11三村 真(当確)、32福元 友哉(有力)

3、予想詳細

スタメン

CF:18齊藤 和樹◎、32福元 友哉△、24赤嶺 真吾(怪我?)、9李 勇載(怪我)、20藤本 佳希(怪我)

 負傷者が続出している関係で、18齊藤 和樹の1トップと、32福元 友哉のリザーブ入りの一択となる見込み。

ST:19仲間 隼斗〇、17関戸 健二△、10大竹 洋平△、30武田 拓真△

 負傷者続出で、選択肢が限定されつつあるが、STに関しては、19仲間 隼斗が最有力候補。また、17関戸 健二の起用の可能性や10大竹 洋平の初のリザーブ入り以上の可能性も出てくる。30武田 拓真は、選手層の厚く怪我人も少ない事を考えるとリザーブ入りも難しそうではあるが、起用方針によっては、僅かながらリザーブ入りの可能性が残されている。

OH:7伊藤 大介◎、17関戸 健二△、10大竹 洋平△、19仲間 隼斗△、30武田 拓真×

 7伊藤 大介のスタメンは堅いと思います。後は、リザーブ入りが誰になるかどうか。17関戸 健二、10大竹 洋平、19仲間 隼斗といった選手が、交代の選択肢の候補として、リザーブ入りする可能性がある選手です。

LWB:2澤口 雅彦〇、11三村 真〇、34デューク・カルロス×、26松本 健太郎×

 ここ最近LWBで安定した守備を見せている2澤口 雅彦LWBのスタメンの可能性が高いが、11三村 真のスタメンの可能性も十分ある。11三村 真がリザーブの場合は、攻撃的カードとして、2澤口 雅彦がリザーブ入りの場合は、守備的ポジションが出来る柔軟的な控えとして、リザーブ入りする可能性がある。一方で、34デューク・カルロスや26松本 健太郎いったルーキーのリザーブ入りは、難しい状況。

DH:14上田 康太◎、15末吉 隼也〇、17関戸 健二〇、25武田 将平△、8塚川 孝輝(怪我)、28加藤 健人(怪我)

 14上田 康太のスタメンは堅い。怪我で欠場する8塚川 孝輝の代役として15末吉 隼也と17関戸 健二のどちらかが、スタメンになる可能性が高いが、監督が途中交代を含め、攻守のバランスなどをどう考えるかによって決まる。また、25武田 将平がリザーブ入り出来る可能性もある。

RWB:21椋原 健太◎、2澤口 雅彦△、26松本 健太郎×

 フル出場を開幕から続けている21椋原 健太のRWBのスタメン出場は堅い。2澤口 雅彦が控え、もしくは、左右逆に移る可能性がある。26松本 健太郎のリザーブ入りも依然として厳しい状況。

LCB:6喜山 康平◎、31下口 稚葉△、23久保 飛翔(怪我)

6喜山 康平が、何も無ければスタメンの可能性が高い。負傷者の関係で、31下口 稚葉のリザーブ入りの可能性も出てきた。

中CB:4濱田 水輝〇、3後藤 圭太(怪我?)、5増田 繁人(怪我)

 負傷者が増えている関係で、4濱田 水輝が、この試合でも真ん中を任されることになりそうな状況。

RCB:33阿部 海人〇、31下口 稚葉△、2澤口 雅彦△、3後藤 圭太(怪我?)

 負傷者の関係で、33阿部 海人スタメンの算段が高い。31下口 稚葉や2澤口 雅彦といった選手が、リザーブでのバックアップ候補。

GK:22一森 純◎、13金山 隼樹△、1椎名 一馬×、40李 京泰(イ・キョンテ)×

 22一森 純は、ハイパフォーマンスを続けている事もあり、スタメンは揺るぎない。13金山 隼樹のリザーブ入りも不動と思われる。

リザーブ

GK:13金山 隼樹◎、1椎名 一馬×、40李 京泰(イ・キョンテ)×
DF:31下口 稚葉〇
MF:15末吉 隼也◎、10大竹 洋平〇、25武田 将平△、26松本 健太郎×、34デューク・カルロス×
FW:11三村 真◎、32福元 友哉〇、30武田 拓真△

4、注目ポイント

・この試合に24赤嶺 真吾や3後藤 圭太が間に合うかどうか、ダメだった場合はどういったスタメンとリザーブになり、どう影響を受けたか。
・9李 勇載(イ・ヨンジェ)の怪我の代役は誰になって、その選手のパフォーマンスはどうだったか。
・8塚川 孝輝の怪我の代役は誰になり、その選手のパフォーマンスはどうだったか。
・2人(3人or4人)の欠場によって、ここまで6試合で見せた相手陣地に押し込む時間帯はどうなったか。
・2人(3人or4人)の欠場によって、ロングパスの割合はどうなったか。
・2人(3人or4人)の欠場を受けても堅守を維持し、無失点に抑える事が出来たか
・2人(3人or4人)の欠場を受けて、流れからの得点とセットプレーからの得点のどちらが生まれやすくなるか。
・1岡本 昌弘を中心とした守備組織をどう攻略するのか。
・10神谷 優太のゲームメーク力を制限し、岡山がある程度主体的に守り試合を優位に進める事が出来たかどうか。
・ゴール前で、ストライカーとポストプレーヤーの仕事をハイレベルでこなす15丹羽 詩音のプレーの自由をどれだけ制限できるか。

5、愛媛の注目選手

「1岡本 昌弘」

 千葉での実績十分なGK。経験に裏打ちされた判断や技術は、愛媛の歴代のGKを考えてもトップクラス。昨季の守備の不安定だった理由であったGKの経験不足を補う事が出来た選手で、ここまで愛媛の守備の要である正守護神としてゴールマウスを死守してきた。今季の岡山は、大量得点を望めない事を考えると、破らなければならない愛媛の最大の壁と言える。

「10神谷 優太」

 世代別代表で主軸としてプレー期間の長い将来が渇望されている天才ボランチ。パスセンスに優れる選手で、好選手の揃う湘南で、一定の出場機会こそ掴んでいたが、まだまだ不十分という事もあり、U-20W杯落選の憂き目にあった。今季から出場機会を求めて愛媛の地にやってきて、実際に開幕から主軸として堂々とプレーしている。愛媛の攻撃のリズムを作るゲームメーカーで、攻撃の中心選手として非常に重要な選手。

「15丹羽 詩音」

 昨季は、ルーキーながらチーム2位タイの7得点。ゴール前での思い切りの良さ、ポジショニングの良さ、決定力の高さなどのゴールの嗅覚があるだけではなく、チャンスメーク力もあり、アシストも記録している。総合力の高い万能ストライカーという印象で、ゴール前で前を向かせると非常に怖い選手で、愛媛のエースになりつつある若きストライカーと言える。

6、プレビュー

 この試合は、注目ポイントで触れてきた通り、6試合全試合でスタメン出場を続けてきて、前半から後半途中まで、岡山が相手陣地でプレーする時間帯が長くすることが出来ていた理由である9李 勇載(イ・ヨンジェ)のハイプレスとプレスのオン・オフの判断の良さ、そして裏のスペースへの推進力が目立っていた9李 勇載(イ・ヨンジェ)の怪我での欠場の影響がどう出るか。
また、同じくここまで、6試合全試合スタメン出場を続けて、2ゴール2アシストという結果を残しつつ、フィジカルの強さを活かした守備を見せていた攻守の要であった8塚川 孝輝の怪我の影響が、どう出るか。
そして、24赤嶺 真吾と3後藤 圭太まで欠場の可能性が出てきたことで、そういった中で、どういったサッカーが出来るかが最大の注目ポイントである。

 そういった攻守の要である主軸2人(3人or4人)を欠場した状況で迎えるのが、岡山のホームでの相性が悪い愛媛。チーム状況は対称的ではあるが、昨季は、無敗の記録の始まりと終わりが愛媛で、ジャイアントキリングに定評がある事を考えると、非常に難しいチームであることは間違いない。最も岡山が首位という状況でも、格上であるという意識はとてもではないが持てない通算対戦成績ではある。実際にJ2リーグで、J1から降格してきたチームが、格上の意識を持って戦っていてもなかなか勝てない状況が続いており、J2というリーグ内に格上も格下というのが、存在しない厳しいリーグである事は近年のJ2を見ていると分かる。

 岡山としては、実力の抜きんでた選手が主力メンバーでも少ないが、控えメンバーとの差も小さいという選手層の厚さが強みである選手構成を活かせる状況であり、それが問われる試合である。とは言っても影響力が大きい2人(3人or4人)の欠場が、チームに変化が生まれるのは間違いない。悪い面ばかり目が向きそうではあるが、出場機会の少なかった選手にもチャンスがあるという意味で、そういった選手がどういったパフォーマンスを魅せてくるのかという楽しみもある。難しいゲームにはなるが、どういったゲームになるか注目1戦である。

7、通算対戦成績

H:岡山:6勝(総得点:20点):7分:(総得点22点)6勝:愛媛:A
H(Cスタ・カンスタ・桃スタ):1勝4分4敗
A(ニンスタ):5勝3分2敗

岡山から世界へ
To Be Continued

by 杉野 雅昭(Masaaki Sugino)

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