TOEIC640点で外資系の面接を突破しグローバルにサポートエンジニアをやっているお話

外資系の企業への転職では英語力がとても大事になるとよく聞きます。

今年の春頃に募集要項を見かけまして、興味を持った仕事がありました。ただ、こう書いてあったのです。Outstanding です。

Required skills
Outstanding written and verbal English communication skills

技術的には合致しているところが多かったものの、英会話がほとんどできないわたしにとってはとても難しく感じました。TOEIC は当時640点でした。その後受けても655点です。ほとんどできないに等しい点数しか取れていません。

ただ、仕事を何としても決めなければならない状況にあったこともあり、勇気を振り絞って応募したみたのです。その後の顛末をまとめてみました。入社して4ヶ月ほどになった12月のいまでもいつも苦し紛れではありますが、無事試用期間も終わり、日々頑張って仕事をしています。

# 5/21 面接前に

Twitter で知り合った実際にサポートエンジニアとして働いている方から、会社の雰囲気や文化などについてお話いただく機会をいただきました。

もし応募するとすればどういう流れになるかも教えていただき、会社として何を大事にしているのかも聞くことができました。同じ製品のサポートではないためいま仕事でご一緒する機会は少ないのですが、とても感謝しています。

CEOが書いた本も紹介されまして、早速買って読みました。

# 5/24 応募

Web から応募しました。その後しばらく音沙汰がなかったのですが、他の方からも推薦状を書いていただき、ようやく選考が進みました。人事の方が2週間の旅行に出かけていたそうです。

# 6/7 人事から

北京オフィスの人事の方から電話がありました。早速苦手な英会話です。ほとんど何を言っていたのかわからなかったようにも思いますが、その後メールでやりとりしてようやく意思の疎通ができました。

職務経歴書の書き方をとても丁寧に教えていただいたのを覚えています。英文では書いたことがなかったため、フォーマットから教えてもらいました。

全く会話にならないのもさすがに危機感を覚え、YouTube で英語の動画をたくさん見て、耳を慣らすようにしていました。

# 6/15 一次面接

アメリカ東海岸のマネージャと面接することとなりました。直接お会いすることはできないので、テレビ会議です。

時差の都合で、日本時間朝8時からの面接でした。

ひたすら言いたいことを紙に書いて、なんとか聞き取って頑張って返す、その繰り返しでした。CEO の本を読んだことを伝えると、マネージャさんは「まだ読んでない」と笑ってました。 当時のメモが残っていますが、1時間ほどでかなり多くのことをやりとりしていました。

職務経歴書であらかじめたくさんの情報を盛り込んでいたのは良かったです。会話で伝えられないなら、書いて伝えるしかないのです。メモを見ると20項目ほどのやりとりをしたようです。具体的な技術的な内容から、世界中のチームメンバーと一緒に働くことや問題への取り組み方という仕事の仕方まで、いろいろなことをお話しました。

英語がほとんどできないのはすぐ理解していただき、とてもゆっくり話をしてもらいました。それはいまも変わりません。

# 6/18 人事から

ブリスベンオフィスの人事の方からメールがありました。日本語でよかったです。無事通過したことをお知らせいただきました。

二次面接として、インドのチームのシニアテクニカルサポートエンジニアの方とお話することとなりました。

# 6/21 二次面接

インドのPuneオフィスで働いている方との面接でした。

顔が見えず音声だけのやりとりで、インドの英語もなかなか聞き取れず、とても苦戦しました。今回も言いたいことをあらかじめまとめておいて、技術的にこの製品で関わりそうなところや、これまでどうトラブルシュートをしてきたかというのを頑張って伝えました。

10くらい用意しておいて2〜3割を話したくらいです。日々どれくらいのサポートのやりとりがあるのかを聞いたように思います。

# 6/22 三次面接

どういうわけかありがたいことにいい評価をいただき、日本で一緒に働く方と、APAC地域のマネージャさんと面接をすることになりました。

ようやく日本語の面接だったのでアピールするところをたくさん用意して臨んだのですが、実はほとんど雑談で終わりました。

# 7/2 再び人事から

無事内定をいただき、仕事の内容や希望年収、仕事の開始時期の確認がされました。7/1から働きたかったところだったのですが日程上間に合わなかったので、8/1からということで合意しました。

電話では心もとないので、あとでメールもくださいとお願いしました。

# 8/1 無事入社

その後無事入社していまに至ります。試用期間は3ヶ月でした。少しずつ仕事に参加できるようカリキュラムも組まれていて、英語には相変わらず苦労していますが頑張って追いついています。

# テクニカルサポートエンジニアの仕事

チケットシステムで問い合わせを受け取り、チャットで他のエンジニアとやりとりしながら GitHub やナレッジベースを見て回答を返しています。実際に問題を再現させて修正案まで提示できればいいのですが、そこまでできないことも多く、いつも話し合いをしながらやっています。

サポートエンジニアは世界中にいます。時差があるので数時間おきに Good morning! とやりとりしています。チャットでの英会話もだいぶ慣れました。毎週チームミーティングもありますが、夜中なので頭も働かず、アメリカ人同士の話が始まると全くついていけなかったりします。

相変わらず英語は苦手なままですが、「ほんとに Google Translate 使ってるの?」と言われるほどチャットしながらの会話速度は上がってきました。ひたすら実践あるのみです。

# まとめ

日本語での転職活動でも同じだとは思いますが、ひたすら台本を用意しておくのがとても大事です。言いたいことが言えないと伝わりませんので、きれいな英語でなくてもいいのでとにかく話すのがいいようです。全く聞き取れなかったら、もう一度聞き返せばいいだけのことです。相手も人間です。

特に、よく使う表現はまとめておくといいです。実際はひたすら Thank you と言ってたような気もします。

サポートの仕事の中でも問い合わせの9割以上は英語での対応をしています。他の人の表現をひたすらコピペして、言いたいことを整理してなんとか返しています。ネイティブではない我々にとって、英語が自然に出てくるということはありません。読み書きも会話も真似をするしかないのです。

読んでくださった方々に言いたいのは、英語も慣れるのがとても大切です。本来の仕事ができる力があれば、言葉の壁はなんとかなります。外資系だからと恐れず、やりたい仕事であればチャレンジしてみるべきです。

何か励みになることがあったらうれしいです。


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