sugiura.s

デザイン会社の中間管理職

sugiura.s

デザイン会社の中間管理職

マガジン

  • NovelJam 2019' 参戦 / 観戦記など

    • 98本

    このマガジンには「NovelJam 2019' [dash]」の参戦記や観戦記などをまとめていきます。「NovelJam 2019' [dash]」は、2019年11月2日から3日に三鷹で開催します。公式サイトはこちら。 http://www.noveljam.org/ #NovelJam #ノベルジャム

  • ノベルジャム2018秋デザインノート

    出版ハッカソン「NonvelJam2018秋」で行われたデザインによる企みについて。前回から何が進歩し、これからどこに向かうべきなのか、など。

  • ノベルジャム2018 デザインノート

    2018年にデザイナー枠が新設され、表紙の仕上がり含めパッケージとして評価されるようになったノベルジャム。参加デザイナーが電子書籍の表紙について感じた事あれこれです。

  • 参戦記:ノベルジャムでデザイナーはいかに鍛えられたか

    小説創作&出版ハッカソンイベント「ノベルジャム2018」に参加したデザイナーの制作記。作品のプロットから議論に参加し、著作をどのように受け止めデザインに落とし込んで行ったかの記録です。

  • 回顧録:ノベルジャム2018秋とぼくと誰かと

    2回目の参加となった出版ハッカソンNovelJam2018秋で起こったこと、出会った人を個人的に思い出します。

最近の記事

NovelJam'2019、デザイナーの役割と評価と制作のヒントについて(下)

激闘の歴史ノベルジャムのデザイン評価、また評価に向けたモチベーションのありようについて話す前に、ノベルジャムデザイナーの歴史を話さなくてはならない。というわけで波野Pをデザイン方面でサポートする運営、杉浦Dです。 2017年第1回、デザイナーはまだ各チームに配属されておらず、日本独立作家同盟(現HON.jp)の声かけにより集結したデザインチームが全作品のデザインを手がけた。当時の話を聞くに、品質の平均化を目指してディレクションされていたという。確かに表紙のクオリティにあまり

    • NovelJam'2019、デザイナーの役割と評価と制作のヒントについて(上)

      ノベルジャムは事前オリエンテーションも無事に終わり、いよいよチーム編成ドラフトのフェーズに入る。のだけど、オリエンテーションでは今回のルール説明が大半であったため、デザイナーに対する言及が少なかったので補足、というか過去大会のデザイナー参加者であり今回アートディレクター(らしいっすよ!)として運営スタッフに入った杉浦が思うところを書きます。ちなみにオリエンで受付をやっていたおっさんです。 チーム編成、そしてデザイナーの出番はいつか問題ここでもう一度、ノベルジャムのチーム編成

      • NovelJam'[dash]2019 参加者の参加宣言記事などリスト

        2019/10/23更新 ノベルジャム2019(正式名称はNovelJam'[dash]2019)の参加者が決まりまして皆さん続々と参加表明を行なっています。今回のルールは「編集が著者を探し出し、アピール内容からドラフトを行う」のだそうです。 この編集さんは誰を指名するのかなー、とか、著者の狙いは何かなー、など観戦のお供に使える参加者の参加表明リストです。noteで発信している人が多いようですがそうじゃない方もいるので、Twitterなどで捕捉したものをまとめました。(no

        • 爆速小説出版ハッカソン、ノベルジャムにデザイナーで参加しよう

          いよいよ始まったノベルジャム2019の参加者募集。このイベントに「デザイナー」で参加を検討している方の不安を払拭すべく自分の知っている事を書きます。書いている人は前回参加のデザイナー、今回は運営側でサポートするsugiura.sです。 どんなイベントか著者、編集、デザイナーがチームを組み、超短期間(今回2019は2日間)で短編小説を執筆し、編集し、表紙のデザインをつけて電子書籍として出版までする、いわば「小説と出版のハッカソン」です。今回で4回目を数えます。 このイベント

        NovelJam'2019、デザイナーの役割と評価と制作のヒントについて(下)

        • NovelJam'2019、デザイナーの役割と評価と制作のヒントについて(上)

        • NovelJam'[dash]2019 参加者の参加宣言記事などリスト

        • 爆速小説出版ハッカソン、ノベルジャムにデザイナーで参加しよう

        マガジン

        • NovelJam 2019' 参戦 / 観戦記など
          98本
        • ノベルジャム2018秋デザインノート
          6本
        • ノベルジャム2018 デザインノート
          5本
        • 参戦記:ノベルジャムでデザイナーはいかに鍛えられたか
          13本
        • 回顧録:ノベルジャム2018秋とぼくと誰かと
          5本

        記事

          ノベルジャム回顧録⑤ チーム間交流と面白い人たちのこと

          【手短に言うと】 NovelJam2018秋、全体的に「バチバチ」から「フレンドリー」にシフトしつつある今回、チームをまたいでお話しなどした方々のことを思い出してみる。短期間イベントなので多くを話せなかったけれど、ほんとにいろんな人がいた。 超お世話になったふくだりょうこさんのこと本当にぼくなんぞをデザイナーに選んでいただいて感謝ばかり。ふくださんと組めてとても楽しく充実した。デザイナーとしてはきっとワガママ極まるやつでご迷惑をおかけしたことは自覚しているのだけど、たとえど

          ノベルジャム回顧録⑤ チーム間交流と面白い人たちのこと

          ノベルジャム回顧録④ チーム間交流と今後のノベルジャムのこと

          【手短に言うと】 NovelJam2018秋、イベントの表情が少し「変わったな」と思えたひとつは、チーム間の交流がわりと盛んだった事だ。それは審査員の米光先生も感じておられたようで「今回なんでみんな仲がいいの?」と仰っていたくらいだった。「殺るか殺られるか」のピリピリ空間のはずがどうしてこうなったのか。 どう考えてもnoteの影響は大きかったやはり事前のnoteである程度人となりが把握できたのがよかったのだと思うし、運営さんが作成したTwitterリストから把握できたステー

          ノベルジャム回顧録④ チーム間交流と今後のノベルジャムのこと

          ノベルジャム参加作品「みんな釘のせいだ」デザインの舞台裏

          【手短に言うと】 最堂四期著「みんな釘のせいだ」のデザインについて、デザインの意図と、特に初校から二校にかけて何が起こったのか、なぜ大幅なリテイクになったかなどの解説です。 デザイナーとしてはじめにやったことはチームブランドの基礎を作ることだった。NovelJam2018秋、そのチーム分けののち、デザイナーとして最初にやったことはチームブランドの視覚化、すなわちロゴの開発でした。我々のチームは「独立仮想出版社」と定義されたので、そのアイデンティティを速やかに形にすべきと考え

          ノベルジャム参加作品「みんな釘のせいだ」デザインの舞台裏

          ノベルジャム回顧録③ 「場の編集作業」と最堂四期さんのこと

          【手短に言うと】 NovelJam2018秋、同じチームの著者、最堂四期さんが面白い人で、その柔軟性は場を編集する事に一種通じ、短期決戦のひとつの鍵ではなかろうかというお話。現場ではあまり意識していなかったけれど、思い返すと実はこうだったのではと腑に落ちた最堂四期伝説。 実は著者指名はしていなかった気になる著者が一応いて、その上で半ば戦略的に組ませていただいた編集、ふくださんであるけれど、我々は次の最終ステップ「著者とのマッチング」で著者を指名しなかった。理由は「我々は選ば

          ノベルジャム回顧録③ 「場の編集作業」と最堂四期さんのこと

          ノベルジャム回顧録② 偶然の必然化と一之瀬楓さんのこと

          【手短に言うと】 NovelJamのチームビルドは、どんな編成になり、どんな結果になろうと、希望が通っても叶わなくても「すべて必然だった」という大団円を必ず迎えるし今回の2018秋もそうだった、って話です。 前のnoteで、編集ふくださんに対するラブレターみたいなものを前のめりに書いてしまったので、このnoteではいよいよ仲間である「いちばん堂」の著者さんについても話そうと思う。とその前に、 チーム名を決める今回のやり方は素晴らしくナイスだったノベルジャムの進化ポイントと

          ノベルジャム回顧録② 偶然の必然化と一之瀬楓さんのこと

          ノベルジャム回顧録① チームビルドとふくださんのこと

          【手短に言うと】 NovelJam2018秋、あれから一ヶ月。狂った祭りのテンションはだいぶクールになり、衝動的パッションは既に去ったゆえの思い出回顧をしようと思い立ちました。特に「よかったこと」を色々と列挙していくつもりです。 デザインノートの方は「一人称私、ですます」ですが、回顧録は「一人称ぼく、だ、である」に統一します。 というわけではじめよう。まずは初日の様子はどうだったかな? 3日間を通して一番緊張したのは「チームビルド」だった前回ノベルジャムに初めて参加した時

          ノベルジャム回顧録① チームビルドとふくださんのこと

          みんな n=1 のせいだ?(続ターゲティング問題)

          【手短に言うと】想定読者層をターゲティングして彼らに合わせていくよりも、いっそ「一人のエクストリーム」を捉えるn=1の考え方を応用してみる、という話です。 ひとつ前のnoteで「ノベルジャムという特殊な環境下で見込み購入者のペルソナまで踏み込んだターゲティングを行うことは難しいというか無理なので、購入者想定は『チームの認識共有を補強するため限定的に使う』のがいいかも」という主旨のことを書きました。 前のnote含めて何故このようなことを書いているかというと、話はNovelJ

          みんな n=1 のせいだ?(続ターゲティング問題)

          ノベルジャム作品におけるターゲティングの問題について

          【手短に言うと】小説も流通商品である以上、見込み購入者の想定は必要だけど、 ノベルジャムという特殊な舞台でどこまでターゲティングを意識すればいいのか、という話です。 NovelJam2018秋、その初日、三木一馬さんの講演で想定読者のペルソナについての話題がありました。ペルソナによるターゲティング、という話の流れで、たしか参加者の方から上がった「電子書籍購入者の傾向」についても質疑があったと思います。それに対し、三木さんが「電子書籍の黎明期の印象」という前提で彼らのペルソナ

          ノベルジャム作品におけるターゲティングの問題について

          ノベルジャム2018秋 二日目の夜に

          昨日11/23の昼前にノベルジャム会場にやってきて、36時間かそこいら経ったのだけど、「もうそんなに経つのかよ」という気持ちが大きい。いろんな人に話を聞いたところ、今回特に時間の進み方が早いらしい。おそらく、深夜の仕事場閉店により実質的な作業時間が減り、毎日「ちいさな締め切り」を抱えながら、まったく先延ばしにできない決断をその場単位で繰り返す、そこはかとない「追われている感」がそうさせているのだと思う。もちろんこれは良い事で、イザとなったら徹夜すればいいや、というのはあまりよ

          ノベルジャム2018秋 二日目の夜に

          NovelJam2018秋 デザイナー杉浦の紹介

          NovelJamの運営さんから自己紹介しなされとメールが来たので書きます。前にもそれっぽいものを書きましたがあれは宣言文みたいなものなので、ほぼテンプレ通りに真面目に書きます。参加枠は「デザイナー」です。 ●名前 noteではsugiura.s、TwitterではS太郎、前回のNovelJamにうっかり本名杉浦で参加したところ、方々にリンクしている各種SNSですっかり割れてしまいましたが、よくよく考えたらPNって言い張ればよかったんだな、と。 ●SNSアカウント Twit

          NovelJam2018秋 デザイナー杉浦の紹介

          デザイナーとして2度目のノベルジャム「2018秋」に参加します

          ノベルジャム2018秋に、前回に続いてデザイナーとして参加する運びとなりました。初めてお会いするであろう著者と編集者の皆様に、今回何をやりたいのかも含めて自己紹介をいたします。というかさせてください。 何者か名前はsugiuraです(TwitterではS太郎と名乗っています)。広告制作プロダクションからマーケティングプロダクション、プロモーション会社のクリエイティブ部門を経て、今はとあるデザイン会社の役員兼ディレクターみたいなことをやっていますが、自ら手を動かすデザイナーと

          デザイナーとして2度目のノベルジャム「2018秋」に参加します

          ノベルジャムデザイナーの勝手にFAQ

          日本初の小説出版ハッカソン、ノベルジャムに参加される、また参加を検討されているデザイナー向けのFAQを勝手に作りました。前回参加者の個人の感想なので公式ではありませんが「作家と並走してデザインを作る」という未知の世界に、少しでも安心材料を提供できればと思い、書きました。 なんで文芸イベントでデザイナーなの? 文芸作品を評するイベントではありますが、極小ユニットによる独立出版のあり方を探るイベントでもあります。リトルプレス、セルフパブリッシングでデザインの果たす役割は多様です

          ノベルジャムデザイナーの勝手にFAQ