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ノベルジャム2018 デザインノート

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2018年にデザイナー枠が新設され、表紙の仕上がり含めパッケージとして評価されるようになったノベルジャム。参加デザイナーが電子書籍の表紙について感じた事あれこれです。
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#小説

今の仕事に「やりにくさ」を感じているデザイナーはノベルジャムに参加するといいと思う

今の仕事に「やりにくさ」を感じているデザイナーはノベルジャムに参加するといいと思う

ノベルジャム2018秋の参加受付が始まりました。ノベルジャムとは、2泊3日の制限期間内に小説を一本執筆し電子書籍での出版までを行う、いわば出版ハッカソンです。作家あるいは出版人のためのイベントと思われるかもしれませんが、実はこれ、デザイナーが存在感を強く発揮するイベントでもあります。(ノベルジャムについての詳細はこちら)

本稿の趣意を手短に書くと、表題の通り、特に今、目の前の仕事にある種の「やり

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小説創作にデザイナーが参加する事の意味について

小説創作にデザイナーが参加する事の意味について

デザイナーがボランティアではなく作家と並走する形で参加したノベルジャム2018。その事の意義について、思うところがいくつかあります。3月にはグランプリもあり、デザインにも何らかの賞が与えられるそうですが、どのような視点で評価されるのかはまだわかりません。

個人的には著作者が納得し、読者に愛され、一定の訴求力とともに売り上げに貢献すれば賞にはほとんど興味はないのですが、今後のセルパブの表紙作りのあ

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電子書籍購入の仮説インサイトと「ツイハイ」のジャケット

電子書籍購入の仮説インサイトと「ツイハイ」のジャケット

ノベルジャム2018において個人的に素晴らしいと感じたデザインは、渋澤怜(著)澤俊之(デザイン)の「ツイハイ」の表紙です。
なぜ素晴らしいと感じたのか。直感のまま「これいーねー」と言っているだけではいけないので、言語化を試みます。

まず前提として、通常の商業デザイナーは、対象の商品やサービスが見込み客である生活者に何をもたらすのか、いわゆるベネフィットを上手に伝達するコミュニケーションを目指しま

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