見出し画像

自問

人間つねづね面白いことに巻き込まれることを待ち望んでいるのかもしれない。
しかし、いつまで経っても僕の右手にはミギーが宿らないし(あるいは寝たまま起きないし)、悪の組織に改造手術をされる予兆もなければ、サバドで悪魔を体に宿らせようぜって誘ってくるタイプの友人もいない。
世の中には異世界に転生できたり、そもそも特殊能力があることを前提にした世界に生まれたラッキーパーソンもいたりするのかもしれないが、どうやら僕の場合は、自分から外に出て行かないといけないらしい。

いやだ、出たくない。
外は暑くて危険がいっぱいだし、悪い奴らは寝ずに頑張っているから、僕みたいな人間はカモにされてしまう。
では、このまま安全だけどロンリーなライフスタイルで生きていくのか、それとも暑い外に出たことで体が溶け出し、バイオライダーみたいになって色んなところにヌルヌルと入れるようになる可能性に賭けるかを考えた。
結論としては、話の流れからお察しの通り、やはり家にいることにした。

そりゃ外に出なければ何も起きないのかもしれないが、出たところで何かが確実に起きるわけではないし、そもそも外に出たくない理由を明確にして改善に取り組まないと、いざというときに体が動かなくて何もできないのが目に見えている。
そもそも自分で自分の在り方が選べないのが面白くない。
仮面ライダー、デビルマン、ハカイダー、プリキュアみんな割り振られたタスクに取り組んでるのであって、自ら挙手してやり始めたわけじゃないし、プリキュア以外は幸せではなさそうだ。
仮面ライダー、ブラック。

家にいることを選択することで、自分の在り方について考えることを放棄するのではなく、やりたいことをやるために何をすべきかを考えた上で、目的や目標を達成するために外に出ようと結論づけた。
まずは頭の中で地図を広げておかないと僕のような愚か者は必ず道に迷うし、迷ったことに気がつかない。
何かやらなくちゃ感に身を任せても、何かやらなくちゃいけないと思ってる人だけを食べる偏食の化け物くらいしか出会うことができないし、それを討伐する武器も慌てて家を出ると玄関に置きっ放しになる。
ここは一旦、身辺整理をするタイミングに自分はあるに違いない。

以上、Netflixに契約するまでの思考でした。

つづく

貯金はせず、音源やグッズの制作などにあてたいと思います。 よろしくお願いします。