トラペジウム読書感想文(ネタばれあり)

私信ですが友人に、書いて!っていわれたので嬉しくなって書きます。
トラペジウム読書感想文。
今、全部読み直してきたから、いざやったろうやないかい。
なおネタバレありきでの感想文になりますので、お読みになる際は、ご注意ください。あと独断と偏見に満ちた感想文にもなります。悪しからず。

トラペジウムとは、乃木坂46・高山一実さんが本とコミックの情報マガジン「ダ・ヴィンチ」にて隔月連載中の現役女性アイドルが綴る青春小説である。

わかりやすくて、アイドルオタクとしては実にそそられる煽りである。
そして私は二次元オタクでもあるので、こんなにも楽しい話があっていいのかって連載開始時に思った。推しのアイドルが創作活動をしてくださる????
ダ・ヴィンチ様に菓子折りをお贈りせねばならんのでは????神様????
ダ・ヴィンチ様!心より感謝申し上げます。

夏休みの宿題・読書感想文が苦手だったのを今、思い出して苦戦しております
オタク長文になりますが、お付き合いください。
文章校正力がないので、わかりやすさ重視で、トラペジウムの面白いと思うところを思い立った順に言っていきたいと思います。

1.現役女性アイドルが綴る「アイドルになりたい女の子」の物語である

私が一番面白いと感じたところはここです。現役アイドルであるたかやまさんが、アイドルになりたい女の子の話を書いている。ここに浪漫しか感じないので、もうすごい読むの楽しい。
たかやまさんの夢がアイドルだったことは、乃木坂を知っているならば周知の事実ですが、私たちが知っているのはアイドルになってからの高山一実さんであって、それ以前は知りようがないのです。彼女がしゃべってくれなければ。トラペジウムは物語であって、彼女自身の話ではない。もちろん。
でも、主人公の東ちゃんはアイドルが好きで、アイドルになりたい女の子なんですよね。彼女がなりたくてしかたなくて、一生懸命努力して目指す気持ちはきっと過去のたかやまさんも持ってた気持ちなんだろうと思うと、ハチャメチャにエモい話である。自伝ではないけどフィクションも交えての本当を探すのが面白い。

今現在十一話まで連載してる中で、一番好きな話は第六話です。
主人公の東ちゃんがなぜアイドルになりたいのか?と聞かれるシーンで、
「…憧れの職業ってやつが私にとってはそれだった。」
「初めてアイドルを見た時思ったの。人間って光るんだって」
と答える東ちゃん。
エモさの塊か。しんどい。
もっというならこの後に続く東ちゃんのセリフが好きすぎるんですけど、読んでほしいから割愛します。ほんとすき。読んで。頼む。

このお話、基本的に東ちゃん視点で描かれる一人称のお話なんですけど、六話になるまでアイドルになりたい女の子であるのはずっと描かれるんですけど、なんでなりたいのか?は語られず、ここで初めて出ます。
六話にくるまでに描かれる東ちゃんって強かで計算高く現実主義者でどちらかといえばアイドルなんてくだらないっていいそうな子だなって思って読んでたりしたんですよね。アイドルになりたいのも夢ではなく他に理由があるのではないか?と思うくらいに。たかやまさんとは似てないなと思うくらいに。
でもなりたい理由が、あまりにもただただアイドルに憧れる女の子の言葉だったので、もう、なんかしんどいよね。(語彙力のなさ)
こんな風にフィクションのなかのたかやまさんを探すのが本当に楽しい。

2.あらすじと登場人物
人物紹介を先にするべきだったと思いました。反省してます。

絵描けてよかったー!
主な登場人物は4人です。
正確にいうならビジュアルがでてる主な登場人物は4人ですね。

■東(あずま) 
城州東高校に通う主人公・アイドルになりたい女の子。
アイドルになるためには、努力を惜しまない。強か・計算高い・現実主義者。
■大河 くるみ 西
男子が多い西テクノ高専のプリンセス。かわいいものよりロボットが好き。
にかーっと笑う。警戒心が強い。小動物。
■華鳥 蘭子 
聖南テネリタス女学院のお嬢様。好奇心旺盛で、いわゆる世間知らず。
きっぱり物事をいう。嫌味なお嬢様じゃない。
■亀井 美嘉 
北の中高一貫校に通うクールビューティ。リア充感。
その見た目に反して、実は献身主義。休みはボランティア活動。

この物語は、主人公・東ちゃんが、東西南北一人ずつ可愛い女の子をあつめて4人ユニットでアイドルになろうとしているお話(簡潔)
すごい簡単にあらすじをいうとこうなるんですけど、正直アイドル物とは思えないストーリーを今のところたどってるので、そこも面白い。

元々2次元アイドルオタクであったので、アイドルになりたい女の子のお話は結構みてきたつもりでした。ではアイドルになるために何をするのか?
アイドルになるために仲間を集める!
歌う!ダンス!努力!仲間同士の才能の差!衝突!生まれる絆!
アイドルオーディション!合格!
みんなで一緒にLIVE!みんなでがんばっていこうね!!
よくみる展開ですよね。

で、トラペジウムが描いてるのは、
アイドルになるために仲間を集める!←イマココ!!!!
最初の仲間集めるところ!!!!!ドラクエでいうところの酒場です!
しかも仲間にはアイドルになろうね!なんて一言もゆってない!(現在進行形)
酒場で話してて、盛り上がって一緒に今度旅行こうよー!って誘われたからいいよー!返事したら相手は実は勇者で、この旅は世界を救うための旅って趣旨を知らずに旅立つみたいな。すごくない?(よくわからない例えで申し訳ない)

オーディション前夜をここまで長く、書いてる話をはじめてみました。
アイドルになりたい話だけど、ここまでアイドルの話をしないアイドルストーリーみたことない。すごい。どうなっちゃうの…。全然わかんない…。
ここまで想像がつかないアイドル物ほかにない…。

東ちゃんはずっと秘密裏に話をすすめて、他3人と仲良くなり、どうやってアイドルになるかを考える話なんですよね。策略家の話。軍師か。
アイドルになるためにオーディションを受けにいく話じゃない。
どうなるのかさっぱりわからないのが面白い。

3.アイドルの話じゃない。

前提が覆ってるんですけど、このお話アイドルの話じゃないんですよね。
夢を追いかけてる主人公が、どうやったらその夢にたどり着けるのか?を一生懸命考える話で、アイドルに限った話ではないんですよね。これ。
夢にたどりつくために、これって必要?無駄なんじゃないの?要る?って自問自答しながら、それでもできる。考えられる限りの可能性と戦う話で、東ちゃんが自分で作った夢へと続くと信じているレールを登ろうと頑張る話。

キラキラした世界の話を連載前は想像してたけど、はじまったお話の登場人物たちは自分が高校生の頃の同級生の誰かと重なって見えることが多くて、とても身近に感じるものでした。
アイドルってそんな身近な何かからなれるもんなの?
なれるよ。なれると信じてがんばろうよ。みたいなお話。
たかやまさんはそんな身近な誰かだったのかもしれないなって思わせてくれる話でもあるなって思いました。
まだ結末はどうなるのか?全然ほんとにわからないけど、すごい楽しい。

「ダ・ヴィンチ」で好評連載中 トラペジウム よろしくお願いします。

明日読んで、支離滅裂だったら書き直します。スヤァ。

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