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もし安倍首相がカップ焼きそばの作り方を説明したら…

えー、あのですね、これはですね、大事なことですから、お時間を少しいただいてですね、詳しくお話したいと、そのように思っております。
カップ焼きそばというのは、えー、これは、まさに、我が国の国民の皆様にとって大変大事な食事ですので、私はですね、誤解を恐れずに申し上げるなら、まさに、カップ焼きそばこそ、国民の皆様の最後のお一人にまで心ゆくまで味わっていただきたいと、そのように思っております。私の妻からもですね、カップ焼きそばは素晴らしくおいしいという話を聞いております。国民の皆様がカップ焼きそばをたくさん食べるようになって、エンゲル係数が顕著に上昇しております。これはそれだけ国民の生活が豊かになった証拠であり、アベノミクスの成功を示す指標だと思っております。

えっ、何ですか?カップ焼きそばの値段を知っているかですって?あの、えー、私個人はですね、そこのところは、あの、あまり詳しくは知りませんが、はっ、800円ぐらいですか…。
いずれにしてもですね、それで、あの、まず初めにカップに沸騰したお湯をしっかりと入れてですね、それから次に、これは国民の皆様に痛みを伴うお願いになりますが、お湯を注いでからですね、それから正確に5分間待ってもらわなければなりません。

えっ?何ですか?もうすぐ終わりますから、ヤジはやめてください。あなた、そうやって人の話を遮るのはよくないですよ。ここは大事なところなんですから、すぐ終わりますから。
それでですね、え、何ですか、待つのは5分間じゃなくて3分間ですか。いや5分間でしょう。私の説明は全く正しいと思いますよ。私は総理大臣なんですから。あの、いいですか、5分間待っていただいてですね、その次に湯切りというこれもまた大変重要な作業を国民の皆様にお願いしなければなりません。

ちょっと、ヤジはやめなさいよ。私はこうして誠実に説明をしているんですから、ヤジはやめてください。議長ヤジを飛ばさないように注意してください。私はこういう人たちに負けるわけにはいかないんです。
いいですか、ここは大事なところですから、もし、もしも、私や私の妻がですね、カップ焼きそばの作り方に失敗したら、それは、その時はまさに私も私の妻も二度とカップ焼きそばを作らないと、そのことは、ここではっきりと申し上げておきます。

えー、それから、湯切りをしてからですね、次に…、えっ、もう時間ですか?いや、もう少しで終わりますから、それでですね、まさに、ここで大事なことはですね、ソースを入れた後で、カヤクを入れることを忘れてはいけないということです。もし、もしもですよ、これも繰り返しになりますが、もしも私や私の妻がカヤクを入れることを忘れた時は、そのときはまさに私や私の妻も、…えっ?何ですか、カヤクは先にお湯といっしょに入れるものですって? 
そうですか。いずれにいたしましてもですね、いずれにいたしましても…、え、もう時間ですか? わかりました。えー、それでは私からの説明はこれで終わりとさせていただきますが、詳細はですね、読売新聞に相当詳しく書いておりますから、そちらをぜひ熟読してください。

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