自分のことを好きでなくても、そんなこと許されるのかな。そう思いながら、私の不眠の原因は「考えすぎ」にあたるものだなとよく理解して、意識を手放した。

ちょうど一年前、こんなことを書いていたらしい。

自分のことを好きかどうかで言うと、好きである方が圧倒的に生きやすい。自身に対する評価を己で下すということは、他者の評価に怯えなくて済むということだ。

自分を嫌いでも許されるかどうかで言うと、他者がそんなこと判断できないと思う。私の人生は私のもので、他人の侵されるべきではないと思うから。

そんなことを思った。考えすぎだな。

思考の正解はどこにあるのだろう。正しい感情も、移り変わっていく倫理的価値観も、どこかに消えて行ってしまう。さらさらと損なわれていく。

沢山の命を奪って天下を取った織田信長は地獄で笑っているのだろうか。
国史の重要な発展を担ったという点で評価され、天国に居るのだろうか。

いろいろなことを考える。
死んだら私の意識はどこへ行くのだろう。眠るように死んで、生まれ変わったときは目が覚めたような心地なのだろうか。

難しいことを、あることないことを、ずっと考えている。
私が作家になりたい理由は、決定的なものはないのだけれど、何か正解を導き出したいのかもしれないなと思った。

また賞レースに敗れた。
私は才能がない。