絵解き東遊記表紙1

絵解き東遊記(9)

■絵解き東遊記 その22 八仙、天軍と戦う

 玉帝は、趙元帥に八仙討伐を命じる。
 龍華会で宴会をしていた八仙のところに天兵を率いた趙元帥が到着し、大乱戦となる。
 趙元帥との戦いの最中、鐘離権が乗っていた馬が倒れて鐘離権が落馬、これにとどめを刺そうとした趙元帥は、鐘離権を救いに来た李鉄拐の一撃を受けて武器を取り落とし、天兵は逃げ帰る。

■絵解き東遊記 その23 孫悟空の参戦

 明日には再び天兵が来るだろうからと、八仙が仙人仲間に声をかけると、いあわせた斉天大聖(孫悟空)が大笑いして、まかせておけと言い、仙人たちは再び酒を飲んだ。

 翌日は、温元帥、関元帥(三国志の関羽)が四十万の兵を率いて来た。趙元帥、馬元帥の二十万の兵も援軍として控えている。

 さすがの多勢に、李鉄拐が老君(老子)に助けを求めに向かう。

 戦いが始まると、斉天大聖が飛び出し、鉄棒を振りまわして無敵の戦いぶりを示す。二十万の天兵も半ばが倒され、馬元帥趙元帥も刀を舞わせたが刀を折られ、あわやというところに、老君が如来とともに現れて、双方を押しとどめた。

■絵解き東遊記 その24 大団円

 老君が八仙と龍王双方の話を聞こうとしているところに、観音菩薩が現れた。

 観音菩薩は、双方に和解を呼びかけ、玉板の八枚のうちの二枚を龍王に与え、二人の子どもへの償いとし、また手指の先をちょっと海に入れてひとはじきして泰山を海から引き上げ、元通りにした。

 老君、如来、観音菩薩は、龍王と八仙を連れて天帝のもとに向かい、龍王に謝罪した。それぞれの罪は大きかったが、三人のとりなしがあったので、龍王は一年の減給、八仙は罰として一年下界に降りることとされた。
 こうして、みなは和解し、天下は再び太平となった。

<絵解き東遊記 完>

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