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<映画についての下痢>「ぼくのエリ」

ダチョウ倶楽部という人を知っていますか?

押すなよ、押すなよ、押すなよ、と言いながら背中を押され熱湯に入る日本のコメディアンです。

「ぼくのエリ」


私は映画を見るとき、はずれたくないのでいちいち数名の映画好きの人々に、みるべき映画リストをもらってそれを順番に見る。ホラーやアクションなど苦手なものが多すぎるので間違ってもそういったものに出会わない為である。生粋の、おしゃれ映画好きの知り合いに勧められたこの映画「ぼくのエリ」をツタヤで手にしたとき、サッとみたタイトルとメインビジュアルから「あまりにもおしゃれに無味無臭で淡々と展開していく暗いフランス映画。ヒューマン。新緑。人間とは。そこに挟む若い恋愛。 悩み。苦悩。そして家族。最後は線路。無音。からのエンドロール。」というおしゃれ印象を強く抱いていた。抱いたどころか先入観でしかすべてを見ない私としてはもうこの映画は観る前から見終わったモードというか絶対そんな感じでしょそれ以外ありえないよというノリだった。




冒頭。金髪のゆる若い少年が「豚よ死ね」みたいなことを暗い部屋で言っている。おうおうこういう暗い感じでしょうそうでしょうね続けなさいよと観ていると。

暗い森の中で突然男が襲われ逆さ吊りにされナイフで首から血を噴き出されその血はドクドクとタンクに入れられる。

突如の派手な展開にお?
と思ったけどこれはきっとあれだこのあとの少年の心の闇や美しい苦悩に続く伏線であってそのためにサクッとひとつの殺人を挟んだだけのノリだ。でもあまり派手な引っかかりを残さないまま進む映画だと思ってたけど割と印象的な描写もってきたなよっぽどこの画が【空気感的に】重要なんだろうな。

と思っていたらさっそく、少年と少女(エリ)が出会う。
出会いのシーン、何も言っていない少年に突然静かに

「君とは友達にならないよ」

という黒髪パーマの少女。「なんで?」と聞く少年に
「友達になりたそうな顔してたから」。

キタ!ものすごく、「ぽい」!!ぽい出会いシーンきた!おしゃれヒューマン系キタ!!と思っていたら・・・

突然シーンが変わり暗いトンネルでエリがうずくまっている。そして数秒後。そのトンネルを通った見知らぬ男に、エリが忍者の様に飛びかかり首を噛みちぎりその血をごくごく飲む!!!

エリが忍者の様に飛びかかり首を噛みちぎりその血をごくごく飲む

エリが忍者の様に飛びかかり首を噛みちぎりその血をごくごく飲む


エリが忍者の様に飛びかかり首を噛みちぎりその血をごくごく飲む



え?!と思ってからはもううちのテレビ画面に血が直接塗られてるんでしょうかと思うくらいの血まみれ。
それでも、それでもわたしは、いやいやいやいや「これはあのおしゃれ映画好きに勧められたんだから」ラスト近辺は全部伏線回収されておしゃれにまとまるっしょと、この時点でなぜかダチョウ倶楽部が頭に浮かぶ様になる。

おわるなよ?!おわるなよ?!このまま死体ぐちゃぐちゃホラーで終わるわけないよな?!終わるなよ?!


おすなよ?おすなよ?ホラーの海へわたしを突き落とすなよ?!ふわっとおしゃれに終われよ?!



と祈っていたら・・・美しい悲しい病院のシーン。ああよかったフランス的。と思った、、、瞬間、、、ベッドに横たわっていた、エリに襲われた女性がカーテンを開けられ太陽の光を、浴びた、瞬間、
ベッドの上で爆発した!!!!!!!!


ベッドの上で、爆発!!!


笑った。そのまま、ペースを落とさず、ラストまでその勢いは、そのまま、血と、生首と、死体が飛び交い、そのまま映画はおわりました。上島竜兵のごとく熱湯でふらふらになった私は、ただ上島竜兵のように大声はだせず、もう静かに、DVDを、ケースにしまおうとした。そのとき。


DVDにかかれた映画タイトルに目を疑った。
「ぼくのエリ 200歳の少女」

200歳の少女ってめっちゃ小さくかいてある!!!!!!この映画はなんだったんですか?なんだったんですか?なんだったんですか?最後に、そのあと見つけた、wikipediaに書かれていた作品の紹介をはりますね。

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『ぼくのエリ 200歳の少女』は、2008年のスウェーデン映画。ヨン・アイヴィデ・リンドクヴィストによる2004年の小説『MORSE -モールス-』を原作者自らが脚色した吸血鬼映画である。原題は「正しき者を招き入れよ」という意味。

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吸血鬼映画。。私を招き入れないで欲しかった。





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