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Q.自分の感情にふりまわされそうになるとき、どうしたらいいですか?


そんな質問は誰からもきていないが答えたい。わたしもそんな質問を二子玉川公園のスタバあたりで誰かにポツリとつぶやき「なにかあったの?」って2時間くらい「うんうん」「えーそれはひどい」「たいへんだったねー・・・」って話を聞いてほしいときもなくはないけど、自分である程度なんとかする手順を、何年か前にみつけてしまった。(!)



A.

怒り、嫉妬、悲しみ、焦り、苛立ち、憎しみ。
そんなつよい感情たちも、元はと言えば自分の中から生まれたはずなのに、それらはときに自分より巨大な怪物として成長してしまう。その怪物の頑丈な顎と鋭利な歯はまるごと私の頭に噛み付いてきて、数日、数ヶ月、数年、ずきずきとその感情怪物に支配されてしまうことが、よくあった。そうするとあらゆることが手につかない!ずっと怪物のことを考えてしまう!


いまなら、そういうときは「解決策を考える」「実行する」の2ステップを粛々とこなせばいいだけだとわかってるのに。その頃はいつだって、その感情の怪物について、うだうだと悩んでばかりいた。解決もさせないまま。

にんげんに、その怪物は倒せないのに。
すべきことは、その怪物を生んだ"問題"を解決することなのに!

(3分クッキング)------

まず「解決」の下準備として、「悩み」を「問題」にすることが必要です。そのためにすべきことは頭につまった「悩み」のなかから「感情」に関するすべてを抜き取ること。魚の小骨を、1本1本、とるように、ひとつひとつ丁寧に抜き取る。抜き取り切った結果、感情と一切関係ない「現状」だけを残す。それだけでだいぶ澄んだ「問題」がみえます。
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わたしの場合。義両親との同居が始まったころ、2週間近く毎日泣いていた。産後の不安定な時期だったこともあるけど、悩みは「こんな知らないおじさんと住むのつらすぎるむり」だった。このわたしの「悩み」から、「つらい」「いやだ」「きらい」「きもい」「むり」の小骨を抜いてみる。すると、「ほぼコミュニケーションをとったことのない、65歳男性との共同生活」という事実だけが残る。

その事実を前に、なにが「問題」なのか考える。するとその場合「相手と性格が合わなさそう、話があわなそう、なにを考えてるかぜんぜんわからない」というところが問題だとわかる。そしてこの場合それはすべて「相手とコミュニケーションをとること」で解決すると気づいた。わたしはその日からできるだけ、お義父さんに仕事の話や夫の小さい頃の話など積極的に聞くようにした。すると、彼がどんな仕事をどんな思い入れでしてきてどんなことをするのが好きでどんな人を軽蔑するタイプの65歳男性かがみえてきて、根本の問題が調理されたのだった。


後輩で、「仕事がおわらなくてつらいむり業務が多いのかもです」と悩み続ける子がいた。その悩みから「つらい」「むり」「ねむい」「つかれてる」「くやしい」などの「感情」の小骨を抜いてみると、事実は「毎日会社のデスクの前でなかなか集中できず仕事が進まない」ということだった。仕事の量を確認すると、特に多くはない。ではなにが問題なのか?後輩とともに振り返るとまさかの「クセで常にfacebookを開いてしまうから」と「みんなが遅くまで残っているからそこまで急ぐ気がそもそもなかった」だった。こうなると、最初の悩みが相当小骨や添加物がまじった状態の魚すぎて、最終的に魚の種類すら変わっている。え、?どういうこと?と思う人もいるかもしれないが、このくらい感情と問題と悩みごちゃ混ぜな料理は多い。

「悩み」を分解して「問題」の正体をつきとめるだけで、そこに(スペシウム光線なのかエメリウム光線なのかなど)何光線をあびせればいいのかわかる。

そう考えるとウルトラマンにでてくる敵は、すべていかにも敵ヅラをしており「こいつ敵!」感がわかりやすくて、倒す(調理する)ほうとしては効率がよくていいね。



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