アイスウィンナーコーヒー

アイスウィンナーコーヒーは独自の相殺力をもつ。なにをかというと罪悪感の相殺だ。

10年ほど前、Numberかなにかのインタビューにて浅田真央ちゃんが体型維持のため「生クリームだけは、ぜったいに食べないよう我慢してる」と答えているのを読んでから、生クリームを目にするたび氷上の真央ちゃんが浮かび、生クリーム=悪=たべる際は罪悪感覚悟!という流れができた。

そんな、脂肪のかたまりである白いふわふわ生クリームは、ブラウニー、シフォンケーキ、パフェ、ショートケーキ、パンケーキ、あらゆるものに乗っかってくる。生クリームと一緒に口に入れるだけで、スポンジもイチゴもみかんも、すべて悪(生クリーム)に手を染めた一味として、わたしの口に突入する。

だけどアイスウィンナーコーヒーは別だ。
まず、ホットウィンナーコーヒーについて触れたいのだが、ホットウィンナーコーヒーは罪悪感そのままだ。なぜかというと、ホットウィンナーコーヒーは、そのあつあつコーヒー部に、生クリーム(悪)がするすると溶けてまざりあい、しまいには一体化。コーヒー全体が生クリームの一味。それを飲むなんて真央ちゃんに、土下座じゃすまないよ。

だけどアイスウィンナーコーヒーの場合。冷たいアイスコーヒーと生あたたかい生クリームはまったく混ざり合わない。アイスウィンナーコーヒーのアイスコーヒー氏は、生クリーム(悪)にまったく手を染めず、甘いものに巻かれず、清く正しく苦いまま!!!!口のなかで、厳しく甘さと一騎打ち。
その苦味は甘みの罪悪感をひょうひょうと打ち消す。

お金持ちのイケメンと不倫することは、罪悪感のかたまりであろう。
巨乳の女子大生と不倫するのも罪悪感のかたまりでしょうね。
一方で借金5000万の50代男性と不倫することは、どこかで罪悪感、相殺される気がするのだ。不倫はたしかにいけないことだけど、やや大変な相手とややリスクを背負いながら愛し合うわたし、なんだか罪悪感、相・殺。
のような。

乙武さんは五体不満足だろうが五体満足だろうが頭の回転や気配りや内面や甘い顔立ちから、絶大にモテるのであろうが(わたしは乙武さんが不倫報道前も後もとても好きだ)、
もしかしたら彼と不倫していた女性のなかには、五体不満足の相手とことに及んでいる物理的かつ精神的な非日常さから本来の不倫への罪悪感を相殺する感じになっている人はいなかったのだろうか?(いなかったかもしれない。)

物事を混じり合わせないようにひとつひとつ切り離し、考えるのは技術がいる。わたしは誰かにみられたくてこれをかいているのか自分で書きたくて書いているのか、この気持ちはもうホットウィンナーコーヒーのように混ざってしまってどっちがどっちかわからない。

だけどひとつひとつ、溶かしあったり依存しあったりせず、ほんとうは、罪悪や優越や背徳や幸福、混ぜずにひとつひとつ取り出して眺めたい。自分の感情の監視員。はいそこ溺れないように気をつけてー、って夏の夜とかに声出す自分を心に雇っておかなくては。

この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?気軽にクリエイターを支援できます。

note.user.nickname || note.user.urlname

いただいたサポートは大変リアルながら息子の託児代(書く時間確保)私の古着代(気分アゲ確保)になり最終的に作品に1000000%還元されてます。

うれしいうれしいうれしいうれしい呼吸乱れる助けに来て!
30

スイスイ

スイスイの想定外(人生編)

1つのマガジンに含まれています
コメントを投稿するには、 ログイン または 会員登録 をする必要があります。