緒方監督の退任決まる?

きのうは久しぶりにズムスタでカープ対スワローズを取材観戦。

もちろんチケットを持っていたわけではなく、拙著の読者であるTさんが1枚余ったのでどうかと誘ってくれてのこと。

Tさんは、この観戦までに「ズムスタ、本日も満員御礼!」を読了して感想をひとこと伝えたかったらしいが、8割までしか読めなかったという。

それでもいいから感想を、とオネダリすると、
「あのSって、鈴木本部長ですか?」と、逆に質問してきた。

よほどあの部分(チケット販売について球団サイドに確認したところ)が気になったのだろう。
あるいはS氏の物言いが、鈴木本部長に似て読めたのかもしれない。

一応、S氏に配慮してイニシャル表記にしたので、S氏の名誉のために別人であることだけは伝えておいた。

それはさておき、きのうはあいにくの空模様で、たぶんズムスタは満員御礼ではなかったと思う。
それでもチケットじたいは完売しているわけで、売り上げだけは「満員御礼!」のはずだ。

そこでTさんが持参していた「ズムスタ、本日も満員御礼!」をズムスタにご奉納することにした。
「雨に濡れますよ」と、本人は嫌がったが、新品のサイン本を贈呈することで納得してもらっての撮影。
なんともいえず、説得力のあるショットとなった(笑)。

皆さんも機会があれば是非チャレンジして、SNSでアップしていただければと思う。

それもさておき、ぐずついていた空から雨がパラパラ落ちだしたのは5回の攻防あたりだったか。
回が進むにつれてしだいに雨カッパ越しに水分が沁み入ってきて、肌にべとつく蒸し暑さにいたたまれなくなった。

そこでカープが7回裏に5対3と2点差をつけたのを確認して「ズムスタ、本日も満員御礼!」の著者はズムスタからスタコラサッサと退散したのだった。

その直後、スワローズ山田哲人の同点ホームラン、雄平の勝ち越し2ランホームランが出て逆転されたカープ。
さらに最終回に駄目押しともいえる1点を失ってカープは絶体絶命、野球の流れでいえば「絶対に勝利の女神は微笑まない」展開…。

ところが9回裏の土壇場で鈴木誠也が同点3ランホームラン、そして三好選手のサヨナラヒットで、カープはミラクルな逆転勝ちをおさめていた…。

つまりは、この日のゲームの山場、一番おいしいところを見逃してしまったわけで、もったいないことをしてしまった。

それでも後悔がそれほどなかったのは、もともと球場ではゲームの勝ち負けに重きをおいて観戦しない癖があるからだろう。

そして、この日の観戦でもそれなりの収穫があった。

ドーピング問題で謹慎の身となったバティスタに代わって登録されて初出場初スタメンのサンタナの初打点つきの初ヒットが、綺麗な白い糸を引いてセンターに飛んで行ったのを目撃できたし、その彼が二塁を狙ってオーバーランし、無理とわかって一塁に慌ててもどるときの走り方と表情が衣笠さんに似ていて可笑しかったり…。

きのうのシートはカープのダッグアウトを見下ろす位置だったので、とくにベンチの様子を観察してみた。
コーチたちの布陣や、それぞれの動作とかリアクションとか…。

そして、ここでは具体的な論拠は控えるが、ある光景を目にして「ああ、緒方監督は今シーズンまでだな」と直感した。
こんな光景は、ぼけっとテレビ観戦していたのでは、まずお目にはかかれない。

そういえば、野村謙二郎監督の後任がまだ発表されない前に「つぎは緒方監督で決まりだな」、そう直感したのも「現場」でのことだった。

その日、故津田恒美氏の野球殿堂入りをお祝いする会が広島市内で開かれて、何人かのカープOBと談笑しているところに彼が颯爽と現れたのだが、そのときのオーラを見て確信したのだった。

「緒方政権は、すでに終わっているようだ」

そう感じてから振り返ってみると、ここ最近のカープ球団周辺での出来事や動向が、そこに向かって収斂しているように思えてならないのだ。

緒方監督の野間選手に対する鉄拳指導。
あれが表面化したのは松田元オーナーが「緒方監督続投!」を、スポーツ紙を使ってぶちあげた直後のことだった。

そしてバティスタ選手のドーピング問題。
どのような処分がバティスタ選手に下されるか今のところはわからないが、どう転んでも彼の退団は避けられそうもない。

この日の試合を前にして「カープロード」のバティスタ選手のイラストは慌ただしく消されていたし、Tさんによればグッズ売り場からは手際よく彼のものは綺麗に撤収されていたという。

トカゲのシツポ切りよろしく、球団は不祥事の責任をバティスタ選手個人に押し付けて逃げきろうとしているらしい。
そして、緒方監督の「監督責任」を問うかたちでシーズン後に辞任、というシナリオなのではないだろうか。

カープ球団は松田元オーナーのワンマン経営。
したがって彼が「次ぎも緒方監督」。そういえばそれが規定路線に成る筈たった。
いままででは考えられないことだが、もしかすると球団内部で主導権争いのようなものが起こっているのかもしれない。

かつての貧乏球団も、いまでは多額の収益金を生む錦鯉。あざとい連中が目をつけて手を突っ込みはじめたとか…

まあこんな予想や推測が当たっているかどうかはわからない。大外れの「誤報」かもしれない。
また、そんな憶測とは別にすでに緒方監督に関しては、退任が決まっていたのかもしれない。

しかし、そんな人間ドラマをグラウンドやベンチに目をやりながら思い描けるのも、スタジアム観戦の面白さ、妙味というものだろう。


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