ノームコアは非デザイナー圏で生まれたクリエイション。

日本のファッションはデザイナーズとセレクトショップで育まれましたね。
クリエイティブはデザイナーズで、セレクトショップはクリエイティブでないかというと違う。セレクトショップもクリエイティブをしてたのですね。

そしてノームコアはセレクトショップ主導で生まれたイデオロギーだと思います。
セレクトショップのクリエイティブとは「千利休の侘び寂び」だと思います。クオリティ一元論に対するカウンター、それとは違う価値観。クオリティではないものに「侘び寂び」というイデオロギーによる価値基準な見立てをした訳です。価値観というもののハイコンテクスト化をした訳ね。モダン的。プレモダンが千利休。

セレクトショップのバイヤーやスタイリストなど、サンプリングの世界からノームコアは生まれた。
またそんなファッションのプロだけではなく、ストリートからもノームコアはより実践的にこなれていったのでしょ。さらにストリートのノームコアからバイヤーやスタイリストがピックしてブラッシュアップし、また再度それをストリートがよりこなれさせる。
そういう交互な精錬の繰り返しで鍛えれられていく。ノームコアのイデオロギーやスタイルが出来上がっていく。

セレクトショップの扱う「オーセンティック」みたいなファクトリーブランドも侘び寂び的な見立てにより作られたもの。悪し様に言えば捏造。フィクションじみたストーリーを作る事で作為的にオーセンティック化させる。ある意味、オーセンティックは共同幻想だから。
またそれと違う、客観性のあるオーセンティックになると、その分野の最初のオリジネーターとかになる。リーバイスとか?
いまリーバイスをクオリティ・ブランドとして買う人はたぶんいない。アーキュエイトステッチを買ってるだけ、「ジーンズを」では無い。あの尻ポケットにあるオレンジのステッチこそがリーバイスの本体で。

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