ノームコアとしてのロゴの解釈

ポストモダンなアプローチとしてのロゴがあると思うのね。より殺伐とする為に。
勿論ベタな今のロゴブームはB層によるものでしょ。いままでモードやファッションに縁の無かった、(ヒップホップ系の黒人や、中国人などの)新しく入ってきた層によるブームで。
そんなファッションのメインストリーム層の変化によりファッションのルールが大きく変わった。端的に言えばポピュリズムに。

ポストモダンは一番モダンから遠いものをネタにハイカルチャー的な批判をするものなので。
そしてノームコアをポストモダンするとロゴになる。ロゴという非モダンなものをモダン的に解釈する。
カンストしたノームコアを更にドライブさせる、新しい境地へとジャンプさせるのにロゴというものをいち手段として使う。
メタ・ノームコアなロゴだけが特権的であり、尊い(だから世間一般のベタなロゴについてはどうでもいい、興味もない、引き受けない)。

まあとりあえずノームコア的ロゴの解釈の理解を促すチュートリアルとして、「ラコステのワンポイントはどうか」みたいな話からまずはしてみると、"有り"でしょ。
ラコステのワニのワンポイントはオーセンティックというアイコンだから。リーバイスのアーキュエイトステッチとかと同様に。
別にお高さをアピールしてるのでは無い。希少性でも無い。トレンドの最先端ゲームに興じてるのでも無い。
極めて在り来たりなもの。マスでありニュートラルでありベーシックなロゴだから。

あと無地主義者。誤解されがちだが、無地主義者というのはノームコアでは無い。
少し前までロゴ厨だった人間が少しレベルアップして急にロゴが恥ずかしくなる。今迄ロゴばかりを好んで着てた自分が黒歴史。少し前のその自分の痛さをロゴ厨らに投影するからヒステリックに過剰叩きするだけで。
彼ら無地主義者はマニュアル的なのね、ロゴに対する態度なり対応が。また無地の着方もルールも。狭義的で余裕が無い。センスの無い人間が自分以上なセンスを装おうとする事により生じる歪さがある。
つまりその正体はノームコア気取りのよく訓練されたロゴ厨。それが無地主義者。

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