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日本代表対スペイン代表 メンタルゲームの勝利者

日本代表対スペイン代表戦について解説しようと思う。 スペイン代表はボール保持者が相手のDFを引き付けることでできたスペースをキッカケにパス&ムーブで守備ブロックを切り崩すことを基本としている。 コスタリカ代表戦ではフリーでボールを受けたブスケッツにコスタリカ代表のボランチが寄せた瞬間、その背後にインサイドハーフが侵入し、相手CBと2対1の数的優位の状況を作って攻め崩していた。 これを踏まえた日本代表の森保監督は、ドイツ代表のローテーションによるスペースメークを防ぐために

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    • 日本代表対コスタリカ代表 雑記

      日本代表対コスタリカ代表戦は、試合前から両チームともに前半0-0を許容する戦術を採用することが予想されていた。 コスタリカ代表はスペイン代表戦で0-7と大敗し、選手のメンタルに深刻なダメージを受けていた。もし日本代表戦で序盤に失点すると、立て直し不能な精神的打撃を受ける可能性が高かったのである。 前線に信頼できるゴールゲッターがいないため積極策は困難。ルイス・フェルナンド・スエレス監督すれば前半は守備を固めて選手たちの自信を回復させ、後半に勝負を賭ける以外の選択肢は取りづ

      • 日本代表対ドイツ代表戦に見る森保監督の弱点の活用

        『運命を変えるような大勝負の場面にきた時、相手の弱点を計算に入れるのは二流の監督なんです。一流監督は、味方の弱点を計算するもんなんです』by三原修 弱点というのは上手に使えば武器にもなる。それをわかりやすい形で示されたのが日本代表対ドイツ代表戦だった。 試合序盤、日本代表はSBの前のスペース、特に左サイドの長友の前のスペースが弱点になっていた。これはワザと空けていた可能性が高い。 ドイツ代表の攻撃は単純に説明すると、DFラインでパスを回して左右に揺さぶり、隙ができたらア

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        • J1ドラフト会議2021反省会

          監督指名は最初ザッケローニで3-4-3なんてことを考えていた。しかし、前にも似たようなことをやったので路線変更。 代わりに思いついたのは森島司をトップ下に配置した4-3-1-2。抽選は回避したかったので現役の監督は避け、昔ガンバで4-3-1-2を採用していた気がする西野を指名。 1巡目。レアンドロ・ダミアン、前田大然、ジェジエウ、チアゴ・マルチンスあたりが抽選になりると予想。ビルドアップ賢者が2巡目以降で指名しそうな松岡を先に選出した。 セカンドトップは人材が豊富なので

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          森保一監督のサッカーがつまらない本当の理由とは

          ・つまらない理由なぜ森保JAPANの試合がつまらないか? それは後半追い込み型のゲームプランなのに、相手が弱すぎて全力を出さずに先行逃げ切りを決めてしまっているからである。省エネサッカーで流してプレーしているので、選手から熱量を感じられないのも当然。選手たちがパッションを見せる前に試合が終わってしまっているのだから面白いはずがないのだ。 しかし、こういった塩試合を遠慮なく選択できるからこそ森保監督は、財政規模が中位レベルのサンフレッチェ広島を率いてJ1を3度も優勝に導くこと

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          #FIFA全世界ドラフト 感想戦

          ・ドラフト開催前のあれこれせこさんから今回のFIFA全世界ドラフトに誘われたのは先月の9日。開催日は今月予定でスケジュール調整してから決めるという話だった。 最初に考えたのは両サイドにリオネル・メッシとネイマールを置いて、個の力でぶん殴る布陣だった。結局、1人で2人を当たり前にぶち抜けるドリブラーが居れば、あとはどうとでもなる。この2人を1、2順目で取れないならエデン・アザール、マルコ・ロイス、ウスマン・デンベレあたりを考えていた。 そして1トップにスアレスでMSNの完成

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          戦術分析家が日本代表戦を見る前に実際に準備したこと

          設定は有料記事だが全文無料公開しようと思う。次が読みたいという人は投げ銭をよろしく。 試合を楽しんで観戦するためには、事前の情報収集が大事だ。試合を見ながら注目ポイントを探すよりも、事前に注目ポイントを見つけて試合の輪郭をつかんでから観戦したほうが、より楽しめると思う。 そこで今回はパナマ代表戦を元に、どう情報を調べたかをやってみせようと思う。 事前準備に時間を掛ければ掛けるほど情報量が増えるわけだが、あまり時間を費やせない場合もある。そんななかで個人的に最低限チェック

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          【ブラジル対ベルギー】名将による計画された戦術変更

          ベルギー代表のマルティネス監督は、ブラジル代表の弱点を狙い撃ちにして格上を撃破した。今回は、どのようなゲームプランのもとにジャイアントキリングを成し遂げたのかを詳細に解説したいと思う。 ベルギー代表は左右非対称な変則4-3-3。GKクルトワ、DFラインは右からムニエ、アンデルワイレルド、コンパニ、ヴェルトンゲン、3センターは底にヴィツェル、右にフェライニ、左にシャドリ、前線は右にルカク、左にアザール、1トップにデ・ブルイネ。 左サイドアタックではデ・ブルイネ、アザール、シ

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          セネガル代表視点で分析する日本代表対セネガル代表

          プレビューでセネガル代表を分析する人はいても、レビューでセネガル代表視点で書いている人はいないようなのでやってみようと思う。 まずセネガル代表について軽くおさらいしておこう。 セネガル代表の基本フォーメーションは4-3-3。センターラインに肉体派の巨漢選手が揃っており、彼らのボール奪取から、推定市場価値7000万ユーロというマネを始めとするスプリンターらの速攻につなげるリアクション型のチームだった。 攻撃には無駄なショートパスをつながず、ロングボールを多様。サイドアタッ

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          【びわこ対甲南大】甲南大雑感

          スターティング・フォーメーションは4−2−1−3。GKに桑原、最終ラインは右から小田、岡本、田中、原の4枚、中盤の底は鐡と田村のダブルボランチ、トップ下に井上、右に八木、左に稲盛、1トップに福田という布陣。

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          【びわこ対甲南大】甲南大雑感

          【びわこ対甲南大】びわこ成蹊スポーツ大学雑感

          スターティング・フォーメーションは4−4−1−1。GK田中、最終ラインは右から森、大西、藤松、清川、中盤は底に谷後、堂鼻、右に青山、左に佐藤、トップ下に金原、1トップに井上が入った。

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          【日本×マリ】ハリルホジッチ監督は何をテストしていたのか?

          https://www.youtube.com/watch?v=Xfc7j4H-oew ・ザッケローニも試したダイナミズム重視の戦術 W杯に出場しないマリ代表との試合。次のカタール大会に備えて若手中心のマリ代表に1−1と引き分けたことから、メディアではハリルホジッチ監督の解任論まで飛び出しているようだ。しかし、そもそもこのマリ代表戦は、勝敗など二の次の試合である。指揮官の戦術に合う選手と合わない選手を選別する文字通りのテストマッチであった。 ハリルホジッチ監督は、マ

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          【札幌×清水】失点の原因となるボランチたち

          札幌対清水のマッチハイライト動画 ・両チームのフォーメーションとメカニズムサンフレッチェ広島の元監督同士の対決。ホームのコンサドーレ札幌のスターティング・フォーメーションは3−4−2−1。広島や浦和レッズでやっていたような4−1−5化する可変フォーメーションは導入されておらず、ボランチや最終ラインからボールを受けに下がってきたアタッカーへ縦パスを入れ、そこからコンビネーションプレーやドリブルで局面を打開しようとしていた。 対するアウェーの清水エスパルスはのスターティン

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          【札幌×清水】失点の原因となるボランチたち

          【大分×山形】フォーメーションを変えるメリットとデメリット

          大分トリニータ対モンテディオ山形ハイライト動画 戦前の予想フォーメーションでは、大分が3−4−2−1、山形が4−1−2−3だった。しかし、実際には、両チームとも4−4−2を採用していた。 大分の片野坂監督は、3バックが相手の3トップとマッチアップしてしまうのを嫌っての変更だろう。一方の山形の木山監督は、片野坂監督の意図を読んで2トップに切り替えたと思われる。 互いに相手に合わせてフォーメーションを変える策を採用したわけだが、両チームともに大きなメリットとデメリットが生じ

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          【ゴール解説】レノファ山口対ロアッソ熊本

          今回はレノファ山口の先制ゴールについて画像解説する。この試合で山口は4-1と圧勝した。先制したことによりロアッソ熊本にボールを持たせる試合展開となり、ビルドアップに問題のある熊本のDF陣をプレスにハメ、カウンターでゴールを量産することができた。しかし、オナイウが先制した場面で実は、山口も失点しかねない状態だった。一歩間違えば山口が大敗する試合展開もありえたのだ。 坪井から渡辺への横パスを出したシーン。この段階で山口のビルドアップと熊本のディフェンスの双方に問題がある。山口は

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          【ゴール解説】レノファ山口対ロアッソ熊本

          【ハイライト分析】鳥栖対神戸(神戸編)

          鳥栖編でも取り扱った最初の失点の場面。那須の戻りが遅かったのも失点の原因ではあるが、もうひとりミスを犯している選手がいる。右SBの藤谷だ。 このとき藤谷は半身に構えているが、高橋秀がボールを蹴る直前に原川の方へ向いて歩きだしてしまっている。 この時点では那須が戻りきれていない以上、藤谷が田川を見る必要があった。藤谷が身体の向きを間違えたがため、田川に完全に置き去りにされてしまっている。

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          【ハイライト分析】鳥栖対神戸(神戸編)