ただ生きていく

2023年3月 #243:hiko

正直3月のことは書きたくない。
内容がキモいのと、書いててつらくなることがわかるから。誇張していうと、3月のことを書きたくなくて日記が溜まっている。言い過ぎだな。怠惰だっただけだ。
でもやっぱり書きたくないので、その気持ちを尊重させてもらって、1000文字にも満たない記事にさせていただこう。それでは、はじまりはじまり。


3月は1人で飲みに行くことが増えた。増やしたと言ってもいい。酔ってばかになりたかったからだと思う。考えるちからをなくしたかった。
まどろっこしいのはやめよう。

死ぬつもりだった。
日記に書いてある通り、留年が決まっても不自然に活動的だったのはそのせい。
俺には考える賢さも材料もないから、留年によって俺の人生が閉ざされたと思った。留年が決まったことを書いた日記にもあるけど、俺は今まで進路っぽいものを滞りなく成功させてきたせいで、本当の意味で先行きが真っ暗になったことがなかった。初めて経験する絶望に俺はどうしようもなく脆弱だった。

でも生きている。
これだけは先に言っておこう。
死なないで良かった。

近所のスーパーで包丁を買って、首に突き立ててみたものの、臆病が勝って1時間後にかさぶたになる程度の切り傷しかつけられなくて良かった。
入水しようと袖ヶ浦に行ってみたものの、小旅行して帰ってきただけで良かった。
卒論をがんばれなかったように死ぬことにもがんばれなくて、ほんとうによかった。


3月の最終週、包丁を突き立てた日。
母に初めて留年を打ち明けた。
謝って、卒業したいことを伝えて、もう一度「人生」をすることを許された。
恐ろしいと思っていたその人は、ただただ俺の「母」だった。
姉にもそれとなく話した。死にたかったことは言ってないけど、首に切り傷をつけていたから伝わっているだろう。

袖ヶ浦に行った日、駅前の飲み屋で酔っ払って、雨が降ったから海まで行くのがめんどくさくなって、sukeが車で迎えに来てくれた。
そのとき、sukeには袖ヶ浦にいる理由を打ち明けた。
sukeから聞いたらしく、バイト中にKNが現れた。飲みに誘ってくれた。

変な言い方をすると、この命には感謝が刻まれている。だからってこの命をその返済に使うつもりはないし、別に望まれているわけでもないだろう。
だから、ただ生きていく。
もうあきれるほどダサいことをした。かっこつかなくても、ただ生きていく。それが返済になれば嬉しい。

ひとり飲みでお世話になった鳥貴族で書いて、今お世話になってるバーで仕上げた。酔っ払ってなきゃ書けないよこんなの。蛇足だったね。


By hiko.

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?