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メディア運営するWebディレクターに必要な戦略思考(基礎)

自分は広告領域を起点にキャリアを積んだ後にメディア運営をする会社に転職し、「Webディレクター」という職種に初めて携わりました。(現在は「マーケティングリード」という役割に就いています)

ディレクターにも色々な定義があると思いますが、弊社ではWebサイトのコンテンツの設計やその開発ディレクションなどを中心に担当しているメンバーを総称して呼んでいます。キャリアチェンジしてディレクターになった自分は当然その知識も経験も少ないのですが、マーケティング領域から来たからこそ感じるのがWebディレクターこそ戦略思考が必要だということです。(支援会社側のWebディレクターは当然必須ですが、インハウスディレクターこそ重要な要素)

今回は「そもそも戦略とは?」というところから、どんなアプローチをしていけばいいか、自分なりの見解をまとめたいと思います。

※今回はあくまで考え方を整理しただけなので、具体性は期待しないでくださいm(__)m

1.そもそも戦略って?

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誰でも「戦略」や「戦術」という言葉を耳にしたことがあると思いますが、

戦略:目指すべき方向性や勝つためのシナリオ

戦術:戦略を実行するための具体的なアクションプラン

で、戦略=WHAT戦術=HOW TOとイメージするとわかりやすいです。つまり上位概念である戦術が決まらないと、戦術(=日々の施策)が成り立たないことになります。

詳しい解説はリスマガさんの記事がわかりやすいです。

コンテンツ設計にしても開発ディレクションにしても、当然ながら戦略に沿った戦術になっているかが肝です。

2.最初のステップ - 3C分析

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いざ戦略を考えるといっても、突然アイデアが降ってくることは少ないと思いますし、なかなか再現性を高めることができないのが難しいところですが、そんな中で役立つのがマーケティングに関するフレームワークです。

一口でフレームワークといっても様々なものがありますが、Webディレクターがまず着手すべきは3C分析だと思います。

3C分析自体についてはここで細かく説明しないのでferretさんの記事を参照いただければと思いますが、3つのCは以下です。

Customer:市場・顧客
Competitor:競合
Company:自社

それぞれの状況は日々変化するので、定期的にアップデートが必要です。
また、一言でCustomerといってもtoC(ユーザー)toB(クライアント)の2パターンの視点に分けられるケースがあり、営業職ではなくても両パターンを考慮しておくのが重要です。
Competitorについても直接競合(自社と同じターゲットに対して同じサービス展開をしている会社)と間接競合(自社とは異なるサービス展開で自社と同じターゲットのニーズを満たす会社)の2パターンがあります。どう定義するかによって戦略が左右されますが、まずは直接競合をきちんと把握して整理しましょう。

3.次のステップ - 4P分析

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3Cについて整理した上で、次のステップとしては4P分析をお勧めします。

4P分析自体についても細かくは割愛してferretさんから引用させていただきますが、3C分析で出てきたCompetitorと並べて比較し、自社が4つのPの中でどんな差別化ができるか、どんな勝ち筋を見出せるか考えることが戦略につながります。

Product:製品
Price:価格
Place:流通
Promotion:宣伝

分析内容を具体的に言うと、Webサービスにおいては以下のようなイメージです。

・Product:ビジネスモデル(どういう価値を提供しているか、マネタイズの仕組み等)、キラーコンテンツ

・Price:toC、toBに分けた上で有料/無料

・Place:オウンドメディア各種(HP、アプリ)、その他

・Promotion:広告、SNS運用

また、サービス全体としての分析だと整理しづらい場合は、サービスの機能ごとに分析してみるといいかと思います。(例:クチコミ機能における4P分析)

4.分析結果から戦略への落とし込み

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4Pを整理してみて、「ここを深掘りしたら競合優位性があるかもしれない」「ここを進化させたらユーザーに他社にはない価値を提供できるかもしれない」といった点が見えてきたら、それが勝ち筋になるはずです。

Webディレクターとしては、決まったものを作るだけでなく、その勝ち筋を見極めて戦略を立て、企画・実行に落とし込めるかどうかが重要です。サイトやサービスはユーザーにとって価値があって初めて成り立つものなので、この戦略思考が欠けていると作り手の自己満足にもなりかねません。

特にWebディレクターは前述の4PのうちのProductやPlaceに深く関わっているわけなので、フレームワークを活用しながらビジネスディレクターやマーケターといった意識を持つと活躍の幅が広がるかと思います。

以上、ごく当たり前のことを書き連ねてきましたが、改めて基本にたち戻って参考になれば幸いですm(_ _)m

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