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チェコ共和国に行った記録たち

大好きなチェコ共和国には、今までに3回訪れました。

1回目はちょっとした5日間の観光、2回目ははんこのイベントができないかという下心を持ちつつ歩き回った三週間。3回目は昨年2017年、ワークショップもはんこの展示も実現した三週間。

2回目にチェコに行った際には、「チェコ記」という小冊子を作りました。

そこに記載していた「はじめに」の部分を引用します。

「なぜチェコ?」と、よく聞かれる。
あまり記憶が定かではないが、大学に入った頃、何かのきっかけでチェコの人形アニメをみた。チェコの映像作品は、可愛さと陰鬱さが同居していて、その雰囲気に強く惹かれた。多くは暗いのだが、その中にもユーモアと皮肉と、そして変態性がある。それに惹かれる私も変態なのかもしれない。あとは、チェコという国名の語呂もいいよね。チェコ。
その後、大学生のときに5日間、親友とともにはじめてチェコを訪れたときは、大興奮で、見るもの全てが珍しくて美しくて可愛くて、山ほどのポストカードと雑貨を買い集めた記憶がある。いつかもっとチェコに長く滞在したい、という気持ちは心の片隅にずっと持っていた。そこからおよそ10年近くが経ち、友人がチェコの美大の大学院へ留学したのをきっかけに、私もまたチェコにいけないだろうかと考えた。できるだけ長くいけるように精一杯調整をかけた結果、ひねり出せたのは8月の20日間。それは、30歳で仕事をしながら捻出するには、自分にも人にも負担をかける期間だった。でも、今しかないと思った。それも観光だけではなく、はんこをチェコに持っていきたい。チェコで売りたい。チェコ人に見せたい。そこからは、チェコ語を習い始めたり、改めてチェコ関連の本を買い集めたり、はんこのイベントができるよう、直接的な知り合いでもない現地のかたに無謀な相談を持ちかけたり。8月は現地の人は夏休みで、ポッと出の外国人が出店できるつながりは事前に見つからなかった。とはいえ荷造りをした結果、はんこ道具がスーツケースの半分を占めていたのには、諦めが悪くてなんとなく笑えた。旅の最中も、どこに行くにもリュックサックにはんこ道具や作品を詰めて歩いていた。自分をバックパッカーと呼ぶには、あまりに非現実的なものしか持ち歩いていなかった。

この心情で出かけた2回目、そして3回目の旅では2回目につながった縁を辿りたどって、ワークショップなども実施できました。合計3回の私のチェコへの冒険は、様々に心情の変化をもたらし、またチェコというイメージを日毎に塗り替えるようなものでした。はじめの「チェコ記」はたっぷりとした文字と絵はんこを加えたものになりましたが、3度目の訪問は、各地の記念スタンプを作るという方法でまとめたのでした。ちいさなちいさな御朱印帳のような形にしています。

ぱたぱたとアコーディオン状に開くので、よく遊ばれています(笑)ただし手作りでつくったものなので、なかなか大掛かりな増産ができないのが現状。。

首都のプラハだけでも、見所がそこかしこに満載なので、冊子も「チェコ記」と「プラハ記」という2冊に分けて作りました。そしてそう広くないチェコ共和国は、電車やバスでも色々巡ることができまして、どこも素敵でちょこまか歩きがいのある街ばかり。みてきた街、もの、人、できごと、そんなものを、4センチ角ほどの丸いはんこに込めて、勝手に記念スタンプをつくりました。

例えば、「リトミシュル」という街。

今回一番の長旅になるなとちょっとワクワクしながら思いの外車両の綺麗な電車に乗り込み、電車とバスを乗り継いで、二時間半ほどで到着。片道料金は、電車109kc、バス2.6ユーロ(計1000円弱)。リトミシュルは小さな世界遺産の街で、世界的な有名な作曲家スメタナの生まれた地でもあります。私が行ったときはオフシーズンのためリトミシュル城は閉城中…(チェコは3月くらいまで冬休みのオフシーズン)。これは非常に残念だったけれど、リトミシュル城そばの高台から街を見下ろすと、様々な形の屋根や、ところどころに建つ教会や塔が見下ろせて、なおかつ夜になって家々に明かりが灯ったときの幻想的さは…言葉に変えがたいものがありました。そんな風景に公園で見とれていたら、隣に座った中学生くらいの地元の女子二人が仲良くピザを分けあって食べ始めた。街中で日本人どころか観光客というものが私しかいないんじゃないかと思ったけれど、オフシーズンならではのゆったり感も楽しいものです。

そしてこれも世界遺産の街・「テルチ」

実は大学生のときにはじめて訪れたきり行っていないのですが、ここも世界遺産の街。おもちゃみたいにカラフルな建物が一様にずらっと並ぶ広場の景色が忘れられず。そういえば、「アジノモト!」とか話しかけられた記憶もあるなあ(海外あるある)。ここもプラハからバスで3時間ほど。プラハでは結構英語が通じますが、プラハを離れた地方都市は、結構チェコ語しか話せないひとも増えてきます。でもジタバタと身振り手振りで話したり、奥深い会話ができないというやきもきも、旅にとっては重要な要素ですよねえ。

こちらはプラハの「ウ・エレクトリ」。日曜日に蚤の市が開かれています。

結局滞在中に2回行ったなあ。業者感むき出しの店々ひしめく中にも、チェコスロバキア時代の骨董や古道具や紙雑貨などを売っているお店などを中心に物色。そしておそらく宗教的なメッセージ等が入っていると思われる数々のスタンプや、文字を組み合わせるタイプのスタンプセットもゲット。そして切手やマッチラベルなどを扱っているお店でも買い漁る。同じ店のおっちゃんで同じ商品を見ていたにも関わらず、1回目行った時には5000円と言われて離れた品が、次行った時には当たり前のように1000円でどうだといわれたので買いましたよね。さすがの振り幅でございます。

まだまだこれは旅の一部ですが、絵はんこギャラリーにもチェコ記シリーズのはんこ、アップしました。

ああ、またチェコに行きたい。行きたい行きたい。チェコ関連の話があれば、教えてください&いつでも呼んでください。(下心)

絵はんこ作家「さくはんじょ」主宰のあまのさくや。誰かの「好き」からその人生を垣間見たい、表現したい。はんこの作品は、instagramでも。イラストや絵はんこ制作のご依頼やご相談はホームページからお願いいたします。

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